Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Sign up for free
Menu
Search
Features
All features
Private URLs
Password Protection
Custom URLS
Scheduled publishing
Remove Branding
Restrict embedding
Deck Collections
Notes
Features
All features
Private URLs
Password Protection
Custom URLS
Scheduled publishing
Remove Branding
Restrict embedding
Deck Collections
Notes
Explore
Featured decks
Featured speakers
Programming
Technology
Storyboards
Explore
Featured decks
Featured speakers
Programming
Technology
Storyboards
Pricing
Search
Sign in
Sign up for free
SSII2025 [SS2] 横浜DeNAベイスターズの躍進を支えたAIプロダクト
Search
画像センシングシンポジウム
PRO
May 26, 2025
Research
4.7k
7
Share
Embed
Copy iframe code
Copy JS code
Copy link
Start on current slide
SSII2025 [SS2] 横浜DeNAベイスターズの躍進を支えたAIプロダクト
画像センシングシンポジウム
PRO
May 26, 2025
More Decks by 画像センシングシンポジウム
See All by 画像センシングシンポジウム
SSII2026 [SS1] 作業動画理解 〜基盤モデル時代の応用と課題〜
ssii
PRO
0
780
SSII2026 [SS2] CADにおけるAI分野の動向と製造業 への実適⽤
ssii
PRO
1
1.5k
SSII2026 [TS2] 日本古典文化とAI ~ データセットからアプリケーションまで~
ssii
PRO
0
550
SSII2026 [PT1] アクセラレーテッド・コンピューティングが切り拓く知能の最前線 ~生成AIからエージェンティックAI、そしてフィジカルAIへの進化~
ssii
PRO
0
680
SSII2026 [PT2] 記号創発ロボティクスとフィジカルAIの展開 〜集合的予測符号化が繋ぐ言語と身体の時空間階層性〜
ssii
PRO
0
760
SSII2026 [OS1] 計算機インフラどうしてる?
ssii
PRO
0
420
SSII2026 [OS1-1] 機械学習のための計算基盤の開発
ssii
PRO
0
410
SSII2026 [OS1-2] 学術クラウド基盤mdx IIの 設計と運用
ssii
PRO
0
480
SSII2026 [OS1-3] 実験室自動化を目指した 計算機との試行錯誤
ssii
PRO
0
410
Other Decks in Research
See All in Research
[BlackHatAsia2026] Hidden Telemetry: Uncovering TraceLogging ETW Providers You're Not Using (Yet)
asuna_jp
1
720
【ローカルAIに向き合う展示会vol.2】液体時間定数型モジュールを用いた オリジナルの双方向エンコーダーモデルNexteraBERT 推論速度向上検討並びにダウンストリーム評価
rikkabotan7
0
200
SOTAのさらに先へ:厳しい推論制約下での高性能モデルのPost-Training
analokmaus
0
1.5k
[ACL 2026 Demo] Fast-MIA: Efficient and Scalable Membership Inference for LLMs
upura
0
120
AIエージェント時代のLLM-jpモデルのあるべき姿
k141303
0
630
2026年版中小企業白書・小規模企業白書の概要
ozekinote
0
220
MM-OVSeg: Multimodal Optical–SAR Fusion for Open-Vocabulary Segmentation in Remote Sensing
satai
3
130
長時間動画QAにおけるマルチエージェント推論 ・SVAgent: Storyline-Guided Long Video Understanding via Cross-Modal Multi-Agent Collaboration
murakawatakuya
1
200
2026年 オープンキャンパス 研究室紹介
junkurihara
0
200
最先端NLP 2026 論文紹介: Wait, Wait, Wait... Why Do Reasoning Models Loop? / SNLP Paper Review: Wait, Wait, Wait... Why Do Reasoning Models Loop?
tkng
0
230
Harness Engineering and Al Agent
kzinmr
3
2k
Google Cloud Next 2026 DM Recap Agentic Data Cloudを添えて / Google Cloud Next 2026 DM Recap
nnaka2992
0
140
Featured
See All Featured
My Coaching Mixtape
mlcsv
0
310
Heart Work Chapter 1 - Part 1
lfama
PRO
10
36k
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
35
3.8k
[Rails World 2023 - Day 1 Closing Keynote] - The Magic of Rails
eileencodes
38
3k
How to Build an AI Search Optimization Roadmap - Criteria and Steps to Take #SEOIRL
aleyda
1
2.2k
Why Your Marketing Sucks and What You Can Do About It - Sophie Logan
marketingsoph
0
410
Templates, Plugins, & Blocks: Oh My! Creating the theme that thinks of everything
marktimemedia
31
2.9k
Digital Projects Gone Horribly Wrong (And the UX Pros Who Still Save the Day) - Dean Schuster
uxyall
1
2.9k
AI Search: Implications for SEO and How to Move Forward - #ShenzhenSEOConference
aleyda
1
1.4k
Building AI with AI
inesmontani
PRO
1
1.2k
How GitHub (no longer) Works
holman
316
150k
Intergalactic Javascript Robots from Outer Space
tanoku
273
27k
Transcript
横浜DeNAベイスターズの躍進を ⽀えたAIプロダクト 2025.5.29 ⼤⻄克典 (DeNA)
© DeNA Co., Ltd. 2 ⾃⼰紹介 • ⼤⻄克典 • 略歴
◦ 2014-2017: 東京⼤学原⽥牛久研でComputer Visionの研究 ▪ 修士時代: CVPR, ACMMM, AAAI ◦ 2017: DeNAに新卒で⼊社 ▪ 横浜DeNAベイスターズ×AIプロジェクトの新規⽴上&主導 • 現在のRole ◦ プロダクトマネージャー 1
© DeNA Co., Ltd. 3 アジェンダ • ベイスターズチーム強化 × AIプロジェクト:プロダクト具体例
◦ Catcher skill metric ◦ 投⼿コマンド ◦ スイング動作解析 • AIをユーザー価値に繋げるための⼯夫 ◦ プロダクトマネジメント ◦ アジャイル 2
© DeNA Co., Ltd. 4 プロダクト具体例 Catcher skill metric 投⼿コマンド
スイング動作解析
© DeNA Co., Ltd. 5 Catcher skill metric • キャッチャーの各スキルを定量的に評価できるように
1 Data Trackman / Hawkeye AI model Skill visualization
© DeNA Co., Ltd. 6 Catcher skill metric • 1球単位で捕逸確率を予測
◦ ブロッキングスキルをより正確に評価 1 Old stats 暴投 or 捕逸 10-0 or 0-10 ⽚⽅の責任 / 減点⽅式 / ⼀律評価 AI stats 捕球難易度を推定 2 : 8 責任割合の分解 / ⽌めたら加点 / 難易度で評価に濃淡
© DeNA Co., Ltd. 7 Catcher skill metric • 単にデータ提供だけでなく、可視化まで⼀貫して作成
◦ 詳細な分析や振り返りも可能に 1
© DeNA Co., Ltd. 8 Catcher skill metric • 現在地点と⽬標地点を明確にできるのが最も効果的だった
◦ 選⼿が漠然と練習から明確な⽬的意識を持って練習に ◦ コーチもデータがあることではっきりと選⼿に伝えやすくなる 1 もっとブロッキング 良くせんとあかんぞ 全然体⼊れられてないやん うーん…やっぱそうですか わかりました (あまりしっくりはきてない) コーチ 選⼿ ブロッキングで-4点分損してるぞ! 特に曲がり球逸らしまくってる (実際に映像⾒せながら) ほら!全然体⼊れられてないやん ほんとですね…! そこもっと重点的に勉強します コーチ 選⼿
© DeNA Co., Ltd. 9 投⼿コマンド • コマンドとは? 2 コントロール
枠の中に投げる能⼒ 四球% 今永選⼿ > ⼤貫選⼿ ≧ ⽯⽥健選⼿ コマンド 狙ったところに投げる能⼒ 実際の制球⼒ ⼤貫選⼿ ≧ 今永選⼿ > ⽯⽥健選⼿ [2023]
© DeNA Co., Ltd. 10 投⼿コマンド • コマンド能⼒を測定可能に 2 映像からミット構えた位置を推定
コマンドスコア化
© DeNA Co., Ltd. 11 投⼿コマンド • 単にデータ提供だけでなく、可視化まで⼀貫して作成 ◦ 詳細な分析や振り返りも可能に
2
© DeNA Co., Ltd. 12 投⼿コマンド • Pitcher skill metricの活⽤
◦ コマンドスキルの定量化によってPitcher版skill metricが作成可能に 2 コーチたちとデータを ⾒ながら議論する定例 選⼿へのFB
© DeNA Co., Ltd. 13 スイング動作解析 • 試合でのスイングを動作解析できるように 3 ハイスピードカメラ
600fps 4台 解析点を3D検出 関節 / バット / ボール 簡易分析ツールも作成 バイオメカニストによる動作解析
© DeNA Co., Ltd. 14 スイング動作解析 • バイオメカニストのFB件数を激増させることに成功 3
© DeNA Co., Ltd. 15 AIをユーザー価値に繋げるための⼯夫
© DeNA Co., Ltd. 16 AIをユーザー価値に繋げるための⼯夫 • キーワードはこの⼆つ ◦ プロダクトマネジメント
◦ アジャイル 1
© DeNA Co., Ltd. 17 AIをユーザー価値に繋げるための⼯夫: プロダクトマネジメント • プロダクトマネジメントって…? ◦
『⼈はドリルが欲しいのではなく⽳をあけたいのだ』 (セオドア・レビット) ◦ 『もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら彼らは「もっと速い⾺が欲しい」 と答えていただろう』(ヘンリー・フォード) • 投⼿コマンドの例で紹介 2
© DeNA Co., Ltd. 18 AIをユーザー価値に繋げるための⼯夫: プロダクトマネジメント • コマンドは計測できるようになったが… ◦
当初のリクエスト:1軍レベルの制球⼒を知りたい 2 2軍投⼿コーチ 制球⼒が測れなくて困ってる 1軍レベルのコマンドって どれくらい? AIチーム コマンドを計測可能にしました! でもここが1軍レベルって ライン特になかったです… いやいや! コマンド計測できるようになった だけでめっちゃありがたい ここで終わっていいのだろうか…?
© DeNA Co., Ltd. 19 AIをユーザー価値に繋げるための⼯夫: プロダクトマネジメント プロダクトの4階層フレームワークで整理 • 2軍投⼿コーチはコマンドを知りたいのではない
◦ 1軍レベルに選⼿を引き上げたい 2
© DeNA Co., Ltd. 20 AIをユーザー価値に繋げるための⼯夫: プロダクトマネジメント • 開発⽅針をpivot ◦
1軍ラインとコマンドスコアのギャップを埋めるべき! • Pitcher版skill metricの発⾒ ◦ コマンド+他データで1軍ラインまでの距離がわかることを解明 2 コマンドスコア ??? ルーキー 1軍平均レベル 1軍レギュラー
© DeNA Co., Ltd. 21 AIをユーザー価値に繋げるための⼯夫: アジャイル • アジャイルとは? ◦
シンプルだが動くものを作って、ユーザー価値を検証しながら進めていくこと ◦ 例)⽔を貯めるバケツを作る 3 各部品をシーケンシャルに開発 • 完成系のイメージを基にそれぞれ作る • 各部品完成後に結合 最低限動くものを少しずつ作る(MVP) • スコープをギリギリまで絞る • バケツ:まずは⽔を掬える浅い桶
© DeNA Co., Ltd. 22 AIをユーザー価値に繋げるための⼯夫: アジャイル • ウォータフォールとアジャイルの違いの1例 3
メリット • 開発難易度が低い • スケールしやすい デメリット • 結合してみるまで動くかわからない • 仕様変更や障害への対応難易度⾼い デメリット • 開発難易度が⾼い • スケールしにくい メリット • 動かしてみての課題が常に把握できる • 変更や障害に柔軟に対応しやすい
© DeNA Co., Ltd. 23 AIをユーザー価値に繋げるための⼯夫: アジャイル • スイング動作解析 ◦
3D検出だが、実は皆さんが想像してるような⾼度なアルゴリズムは使ってない ◦ ベースは固定環境で2Dkeypoint検出を最後三⾓測量してるだけ • なぜか? ◦ 過去別プロダクトでの失敗を踏まえての開発プロセス ▪ 昔あれもこれも詰め込んでリリースしたが、実際にユーザーの価値にはつな がらない機能ばかりなプロダクトを作った失敗があった… ◦ なのでまずは最短でシンプルに作って、ユーザーに実際にぶつけてみた 3
© DeNA Co., Ltd. 24 AIをユーザー価値に繋げるための⼯夫: アジャイル • ユーザーの反応 ◦
関節点に関してはこれで既に精度⼗分 ▪ 600fps下では⼈の関節の移動量は⼩さい ▪ 移動平均取れば⼗⼆分な精度が出る ◦ ただバットの軌道だけは移動量が⼤きく、ここだけもっと精度欲しい ▪ バットの精度向上に注⼒することに! 3
© DeNA Co., Ltd. 25 AIをユーザー価値に繋げるための⼯夫:まとめ • プロダクトを作ることは、仮説を検証すること ◦ プロダクトマネジメント
▪ What/Howだけでなくその上のWhy/Visionまで常に考える • これを作ればいいはずはあくまで仮説 ◦ アジャイル ▪ シンプルに動くものを作ってユーザー価値を検証しながら進める • ユーザーが本当に欲しいものは誰も知らない(ユーザー⾃身含め) • 必要な精度は解決したい課題によって決まる 4
© DeNA Co., Ltd. 26