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データサイエンティストの採用に関するアンケート

 データサイエンティストの採用に関するアンケート

リリース:https://www.datascientist.or.jp/news/n-pressrelease/post-3991/

【調査の趣旨・目的】
データサイエンティスト協会 調査・研究委員会では、「データサイエンティスト市場の"需要と供給のミスマッチ"の解消」をメインテーマに調査・研究活動を行っています。

企業におけるデータ利活用も進み、DSの需要もより一層高まっています。そうした中で、DSの在籍状況・採用実態、欲しい人材像などについて調査をしました。これら調査結果を基に、DSと企業のミスマッチを解消し、DSの経験・能力を正しく活かすことを目的にしています。
なお、企業におけるDS実態調査は2019年から3回実施しておりました。その3回はいずれも郵送+WEB調査とし、主に人事担当者向けとしておりましたが、今回はデータサイエンティスト協会のシンポジウムに参加した企業担当者への対面調査としております。

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Transcript

  1. Copyright © 2025 The Japan DataScientist Society. All Rights Reserved.

    本日お話する内容 ⚫ 調査目的と概要 ⚫ 調査結果 – ①データサイエンティストの在籍状況と求める人材像 – ②データサイエンティストに関連した社内の制度や人材育成方針 ⚫ まとめ 2
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    調査目的 4 データサイエンティストの人材育成やスキルアップ、 組織内外の需要(企業)と供給(データサイエンテイスト)の マッチングに関する現状を明らかにするため 国内一般企業が抱える課題を把握・考察する
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    調査概要 データサイエンティストの採用に関するアンケート 調査対象 :データサイエンティスト協会シンポジウムに参加した 日本国内一般企業 ※2019、2020、2021年調査とは調査対象を変更している。 これまで調査では、日本国内一般企業(人事担当者向け)かつ、 従業員30名以上の企業を、企業規模別にランダム抽出。 調査手法 :対面アンケート調査 調査日時 :2024年11月11日 有効回答数:112社 注:本調査資料の百分率表示は小数点以下を四捨五入しているため、 合計しても100%とならない場合がございます。 5
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    調査結果① データサイエンティストの 在籍状況と求める人材像 6
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    DSが1名以上いる企業が8割以上 平均在籍人数は35.2人 データサイエンティストの在籍数 7 Q.貴社にはデータサイエンティストは何名いらっしゃいますか。 0人 14% 1~2人 4% 3~5人 14% 6~10人 18% 11~20人 19% 21~50人 13% 51~100人 8% 101人以上 6% 未回答 3% 在籍者数内訳 すべての企業(n=112) 平均在籍人数35.2人 ※未回答を除く
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    Q.この1年間で、貴社が目標としていた人数のデータサイエンティストを確保できましたか。 データサイエンティスト採用の充足度 8 この1年間で目標としていた人数のデータサイエンティストを 6割以上の企業が確保できている この1年間でデータサイエンティストを確保する予定だった企業(n=74 未回答除く) 確保できた 23% どちらかといえば確保できた 39% どちらかといえば確保できなかった 23% 確保できなかった 15%
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    データサイエンティスト採用の充足度 9 Q.この1年間で、貴社が目標としていた人数のデータサイエンティストを確保できましたか。 過去調査と比較しても、 データサイエンティストの確保は進んでいると考えられる この1年間でデータサイエンティストを確保する予定だった企業(2019 n=82, 2020 n=41, 2021 n=51, 2024 n=74) 時系列比較 17% 26% 21% 37% 17% 44% 17% 22% 4% 33% 27% 35% 23% 39% 23% 15% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 確 保 で き た ど ち ら か と い え ば 確 保 で き た ど ち ら か と い え ば 確 保 で き な か っ た 確 保 で き な か っ た 2019 2020 2021 2024
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    DS人材の増加数と内訳(過去1年間) 10 直近1年間で増えたデータサイエンティストの内訳 直近1年間で増えたデータサイエンティストの数 データサイエンティストの在籍者が1人以上で、 直近1年間で1人以上増員があった企業(n=69) Q. 2023年4月からの1年間でデータサイエンティスト人材として増えた人数と、その内訳をお答えください。 直近1年間で増えたDSの内訳は、 中途採用38%、新卒採用36%など、外部からが7割以上 0人 23% 1~2人 13% 3~5人 28% 6~10人 19% 11~20人 4% 21~50人 5% 51~100人 4% 101人以上 0% 未回答 3% 社内の異動・育成 26% 中途採用 者 38% 新卒採用 者 36% データサイエンティスト在籍者が1人以上の企業(n=93) 平均人数9.6人 ※未回答を除く
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    DS人材の増加数と内訳(今後3年間) 今後3年間で増やしたいデータサイエンティストの内訳 今後3年間で増やしたいデータサイエンティストの数 データサイエンティストを1人以上増やすと 回答した企業企業(n=71) Q. 今後3年間でデータサイエンティスト人材として増やしたい人数と、その内訳をお答えください。 データサイエンティスト在籍者が1人以上の企業(n=93) 平均人数 46.8人 ※未回答を除く 今後3年間では、直近1年間よりも、 さらに多くの人材を増やしたい意向 0人 13% 1~2人 4% 3~5人 15% 6~10人 21% 11~20人 12% 21~50人 12% 51~100人 4% 101人以上 8% 未回答 11% 社内の異動・育成 27% 中途採用 者 36% 新卒採用 者 37% 11
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    データサイエンティストの人材像(現在・今後) 12 全企業対象 n=112 Q. 現在、貴社にいるDS、及び、今後、採用・育成したいDS人材像として、あてはまるものをすべてお答えください。 現在所属するDSは、「データ活用を戦略的に考えられる」 「理論に詳しい」「数理モデルを得意とする」人材が多い 58% 54% 52% 51% 48% 46% 38% 37% 31% 31% 6% 2% 36% 63% 34% 59% 42% 61% 43% 35% 36% 36% 4% 3% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 複数の分野を俯瞰的にみてデータ分析の活用を戦略的に考えられる人材 統計やAIなどのデータ分析に関する「理論」に詳しい人材 数理最適化・数理計画法などの数理モデルの活用を得意とする人材 データのハンドリングを得意とする人材(エンジニア) データ活用のための基盤技術に詳しい人材 データによるビジネス課題解決を得意とする人材 ビジネスとサイエンスの両面を理解しデータドリブンなアプローチで価値創出できる人材 画像・動画・音声処理など非構造化データの活用を得意とする人材 データを使ったサービスを開発する人材 自然言語処理技術を得意とする人材 あてはまるものはない その他 現在 今後 「採用・育成の予定がない」「未回答」はグラフから除外
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    データサイエンティストの人材像(現在・今後) 13 今 後 採 用 ・ 育 成 し た い DS 人 材 像 現在、所属している DS人材像 既に充足している 既に充足するが、 さらに増やしたい 充足してないが、 増やしたい 全企業対象 n=112
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    調査結果② データサイエンティストに関連した 社内の制度や人材育成方針 14
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    データサイエンティスト人材の育成・研修制度 15 Q. データサイエンティスト人材の育成・研修の制度として貴社内にあるものをすべてお答えください。 データサイエンティスト在籍者が1人以上の企業(n=93) 社内研修を備えている企業が76% 社外資格取得支援も過半数に達する 76% 56% 44% 37% 35% 34% 31% 14% 5% 4% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 基 本 ス キ ル の 社 内 研 修 制 度 社 外 資 格 取 得 支 援 制 度 専 門 ス キ ル の 社 内 研 修 制 度 メ ン タ ー に よ る 個 別 指 導 社 外 研 修 の 受 講 制 度 ・ 紹 介 制 度 社 内 資 格 制 度 イ ベ ン ト ・ 交 流 会 ヘ ル プ デ ス ク な ど の 問 い 合 わ せ 窓 口 育 成 ・ 研 修 の 制 度 が な い そ の 他
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    データサイエンティスト人材の職種体系・給与体系 16 Q. データサイエンティストの職種体系、給与体系などについて、貴社内にあるものをすべてお答えください。 データサイエンティスト在籍者が1人以上の企業(n=93) 呼称制度がある企業が38% 特別な採用枠を設けている企業が26% 38% 26% 20% 15% 13% 8% 38% 0% 20% 40% 60% 80% 100% デ ー タ サ イ エ ン テ ィ ス ト な ど の 呼 称 制 度 が あ る 特 別 な 採 用 枠 を 設 け て い る 専 門 職 の 手 当 が あ る 専 門 の 給 与 体 系 が あ る 発 明 や 特 許 に 対 す る 報 酬 制 度 が あ る イ ン セ ン テ ィ ブ の 制 度 が あ る 特 に 、 あ て は ま る も の は な い
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    データサイエンティスト人材の育成方針 17 Q. データサイエンティスト人材の育成方針として最もあてはまるものをお答えください。 データサイエンティスト在籍者が1人以上の企業(n=93) 58%の企業が、 OJTでの育成方針を第一に掲げている OJTで育成していく 58% 社内研修で育成していく 28% 外部研修を受講させる 8% その他 3% 育成の予定がない 3%
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    18 Q. 貴社では「データサイエンス」に関する専門の部署やチームがありますか。 データサイエンティスト在籍者が1人以上の企業(n=69) データサイエンスに関する専門部署がある企業は 81%に達する 現在、存在している 81% 今後、設立を予定・検討している 6% 存在していない(今後の予定もない) 13% データサイエンスに関する専門部署・チームの存在
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    まとめ 20 キャリア形成のための育成制度の整備が進む ✓ DS協会シンポジウム参加企業では、社内研修制度を整えている企業が76%、 専用の呼称制度がある企業が38%と、キャリア形成のために必要な仕組みの 整備が進んでいる。 ✓ データサイエンスに関する専門部署がある企業も81%に達している。 DS需要は依然旺盛、外部からの採用にも積極的 ✓ 今後3年間のデータサイエンティストの採用数は、直近1年間よりも、より多 く増やしたいという意向がある。 ✓ 内訳は、新卒採用が37%、中途採用が36%と、外部からの採用意向も強い。 サイエンス人材から、ビジネスやAIエンジニアへ ✓ 現在、充足しているDS人材像としては「複数の分野を俯瞰し戦略的に考え る」人材が最も多く、一方、今後増やしたいDS人材像は、「統計やAIなどの 理論に詳しい」「ビジネス課題解決が得意」な人材であった。 ✓ 生成AIの急速な普及で、これをビジネス成果に繋げる力が期待されている。