Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
OpenSearchでレガシーな検索処理の大幅改善をやってやろう
Search
DPon
April 12, 2025
Technology
2
740
OpenSearchでレガシーな検索処理の大幅改善をやってやろう
DPon
April 12, 2025
Tweet
Share
More Decks by DPon
See All by DPon
つよつよな人の理解の早さを理解する
dznbk
0
120
テスト書きたいけど 書けてないのは 何でなんだぜ
dznbk
0
150
php-fpmのプロセスをコントロールする
dznbk
0
20
Other Decks in Technology
See All in Technology
Amazon Rekognitionで 「信玄餅きなこ問題」を解決する
usanchuu
1
260
「データの価値を、みんなの武器に。」Data Enablementの価値とツラみ
ryoskdara_
1
110
AWS DevOps Agent x ECS on Fargate検証 / AWS DevOps Agent x ECS on Fargate
kinunori
3
390
生成AIを活用した音声文字起こしシステムの2つの構築パターンについて
miu_crescent
PRO
3
250
AWS Network Firewall Proxyを触ってみた
nagisa53
1
260
ClickHouseはどのように大規模データを活用したAIエージェントを全社展開しているのか
mikimatsumoto
0
320
Claude_CodeでSEOを最適化する_AI_Ops_Community_Vol.2__マーケティングx_AIはここまで進化した.pdf
riku_423
2
640
生成AIと余白 〜開発スピードが向上した今、何に向き合う?〜
kakehashi
PRO
1
240
(技術的には)社内システムもOKなブラウザエージェントを作ってみた!
har1101
1
450
AI駆動開発を事業のコアに置く
tasukuonizawa
1
1.4k
Oracle Database@Azure:サービス概要のご紹介
oracle4engineer
PRO
3
610
xDS を活用したサービスディスカバリーで実現するブランチ別 QA 環境の構築手法
knwoop
1
110
Featured
See All Featured
Jamie Indigo - Trashchat’s Guide to Black Boxes: Technical SEO Tactics for LLMs
techseoconnect
PRO
0
68
Improving Core Web Vitals using Speculation Rules API
sergeychernyshev
21
1.4k
What's in a price? How to price your products and services
michaelherold
247
13k
Templates, Plugins, & Blocks: Oh My! Creating the theme that thinks of everything
marktimemedia
31
2.7k
AI Search: Implications for SEO and How to Move Forward - #ShenzhenSEOConference
aleyda
1
1.1k
Creating an realtime collaboration tool: Agile Flush - .NET Oxford
marcduiker
35
2.4k
Taking LLMs out of the black box: A practical guide to human-in-the-loop distillation
inesmontani
PRO
3
2k
JavaScript: Past, Present, and Future - NDC Porto 2020
reverentgeek
52
5.8k
Typedesign – Prime Four
hannesfritz
42
3k
Writing Fast Ruby
sferik
630
62k
Dealing with People You Can't Stand - Big Design 2015
cassininazir
367
27k
Responsive Adventures: Dirty Tricks From The Dark Corners of Front-End
smashingmag
254
22k
Transcript
OpenSearchでレガシーな検索処理の 大幅改善をやってやろう PHPカンファレンス小田原2025
自己紹介 • 堂薗 伸樹(どうぞの のぶき) / DPon(@DPontaro) ◦ 園 薗 •
職業:エンジニア • 所属:スターフェスティバル株式会社 • 家族:妻 子👦👦 犬 • ゲーム好き • 大阪からきました • 🎉 カンファレンス初登壇 🎉
会社とサービスの話 • https://gochikuru.com/ • 法人・団体向けの宅配弁当 ケータリング・オードブルの デリバリーサービス。
前段 プロジェクトの説明
プロジェクトの特徴 • ごちクルとは別の特定業界向けのお弁当デリバリーサービス • Initial Commitは2015年 • コロナ禍で需要減。リソース都合もあり、しばらく専任のエンジニアがついていない 状態。 •
ときどき改善依頼があった際、手が空いてる人がスポットでアサインされる
パフォーマンスの課題 • 2024年春、サイトのパフォーマンスは少し触れただけでも体感できるくらいに悪い • 需要が戻りつつあるなか、マイナスの印象を与えるわけにもいかない
レガシーな環境
初手の改善
ボトルネックをみつける 商品検索のController。 リクエストされる頻度高く、かつ重い ページ。 中央値が 1.9 sec これに加え、ページ表示までに画像や cssのダウンロードなども発生する
初手の改善 スロークエリに手を入れてみる • INDEXの追加 • 該当箇所のコードを調整し、発行されるクエリを修正 結果200msec くらいは改善したが焼け石に水。
さてどうしたものか 長年専任がついていないプロジェクト、コードはツギハギで無駄も多い。 複雑に絡み合ったコードの解消のために、検索ロジック全体を組み直す必要がありそ う。 → それならもう OpenSearch に移行してもいいのでは?
OpenSearchとは • 分散型の検索エンジン。Elasticsearchのフォーク版 • クラスタ構成、複数のノードにデータ分散。 • 高速な全文検索が可能
簡単に用語解説:Document • Document:データを格納する単位。JSON形式。 ◦ 学生のデータベースでは、 Documentは1人の学生を表せる ◦ RDBにおける行に相当
簡単に用語解説:Index • Index:Documentの集まり ◦ RDBでいうテーブル ◦ 学生のデータベースでは、 Indexはすべての学生を表す
簡単に用語解説:Clusterとか • Cluster, Node ◦ Clusterは、Nodeの集まり。 ◦ Nodeはデータを保存、検索リクエストを処理 するサーバ。 •
Shard ◦ いわゆる水平分割。 ◦ Indexのdocumentを行単位でシャード分割し て分散 ◦ シャードの分割目安:シャードのサイズを 10 ~ 50 GB に制限することです。(公式いわく)
OpenSearchへの移行
OpenSearch公式のPHPクライアント まぁバージョン下げたら対応してるやつあるやろ。 https://github.com/opensearch-project/opensearch-php
おっかしいなー
真面目にどうするか 理想はPHPのバージョンアップ。そうはいっても • スポット的なアサインでもあり、メインは別プロジェクトの人員 • 元のミッションはパフォーマンス改善。 →バージョンアップはスコープ外では? • 認知負荷の高いコードの理解、スロークエリの対応など既にある程度時間もかけて いる。
→このタイミングからバージョンアップまでやる? ※言わずもがなテストはメンテされておらず
戦略的後回し // TODO PHPバージョンアップ 結局公式のPHP7.3が対応してるバージョンのクライアントを落としてから、7.1で動くよう にエラーが出る箇所をつぶして対応させました。 ※バージョンアップはパフォーマンス改善後に対応しました(7.4までですけど...
バッチの実装 毎時 RDS -> OpenSearch へデータ投入するバッチを実行。 その際”YYYYMMDD-HH”のサフィックスを持つINDEXが作成される。 例:product-index-20250412-15 INDEX作成後、アプリケーションが参照している OpenSearchのINDEXのエイリアスを変更。
実行前:product_index -> product-index-20250412-14 実行後:product_index -> product-index-20250412-15
マッピングの話 マッピングはOpenSearchに、ドキュメントとそのフィールドの保存方法とインデックスを指示します。 各フィールドのデータ型を指定することで (例えば、年を日付にするなど )、保存やクエリをより効率的に行うこと ができます。 Dynamic mapping (動的マッピング) 新しいデータやフィールドが自動的に追加される。
Explicit mapping (明示的マッピング) 推奨。正確な構造とデータ型を前もって定義できる。 パフォーマンスや正確性を高めることができる
マッピング一例 "id": map[string]string{"type": "integer"}, "product_name": map[string]interface{}{ "type": "text", "analyzer": "product_index_analyzer",
"search_analyzer": "product_search_analyzer", },
analyze 文字列を検索に使えるように「分かち書き(トークン化)」&「正規化」する処理
analyzer と search_analyzer "product_name": map[string]interface{}{ "type": "text", "analyzer": "product_index_analyzer", "search_analyzer":
"product_search_analyzer", }, analyzer:インデックス時(保存時)に使用する analyzer を指定。 search_analyzer:検索時に使用する analyzer を指定
synonym_filter search_analyzer には上記のsynonym_filterという同義語の設定がされている。 この設定により曖昧検索に対応できる "synonym_filter": map[string]interface{}{ "type": "synonym", "synonyms": []string{
"ウナギ,ウナジュウ", "子供,お子様",
やってみてどうだった
🎉結果発表🎉 before 中央値:1.9sec after 中央値:0.92sec
売上につながった? ここ1年で売上の数値はしっかり伸びている 🎉 複数要因があるものではありますが、パフォーマンス改善で下支えが出来た ※余談 社内の営業の方々から直接 DMでめちゃ助かったと何人か声かけていただいて、好感触
他改善するなら • 毎時のバッチ実行 ◦ 日々商品のデータは更新されているが、最大 1時間の遅延を許容している状態 ◦ よりリアルタイムに更新したい場合、イベント駆動な仕組みを取り入れたり • インフラのあいのり
◦ ごちクルと同じインスタンスなので障害発生した際は、どちらも検索処理が機能しなくなる(今のとこ ろ発生はしていない) ◦ 切り離せば懸念はなくなるが、コスト増にはなるのでバランス考えて • synonym_filterなどがコード中に定義されている ◦ 変更の際にエンジニアの手が入る状態となっているので、できれば外部ファイルに逃がしたほうが 良い