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Rustで始める自作組込みOS

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June 17, 2019

 Rustで始める自作組込みOS

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June 17, 2019
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  1. 先行事例 • Redox • 実ハードウェアでも動くデスクトップOS • マイクロカーネルベース • Rustのコンパイラそのものに変更を加えている •

    Tock • RustのnightlyコンパイラでビルドできるCortex-M向けOS • 各プロセス間の安全性を重視 • SOSP’17などで成果が発表されている • Rust Embedded Working Group • Rust公式のワーキンググループ • デバイスドライバなど各種クレートとドキュメントの整備
  2. 実装概要 • レポジトリはこちら • カーネルの持つオブジェクトは全部スタック領域におく • ライフタイムパラメータにより安全にスタックにおける • ヒープ領域はFuture Work

    • 割り込み処理はカーネル内のメインループで大部分を処理 • 割り込みハンドラとカーネルプロセスでの変数共有を避ける • 割り込みの優先度や使う割り込みが増えた時の応答性は懸念事項 • QEMUとNucleo-F4291ZIでデモアプリの動作確認
  3. RUSTでよかったこと~ライフタイム • C言語ではライフタイムの概念がない→寿命の切れたポインタ参照の危険性 • 例:https://wandbox.org/permlink/g5wg0V9BJUe1aePd • 関数内ローカル変数へのポインタを呼び出し元で使おうとしている • 警告は出るがコンパイルできてしまい、実行時に落ちる •

    Rustならそのようなことはない • 例:https://play.rust- lang.org/?version=stable&mode=debug&edition=2018&gist=6dbc58dd26cfd4 476496b924ef6c0ab9 • 関数内ローカル変数のライフタイムは呼び出し元では終わっているのでコンパイルで きない • staticなどライフタイムを適切に延長する必要がある
  4. RUSTでつらかったこと~データ構造の実装 • Rustで書かれたコードは(unsafeを使わない限り)メモリ安全だが、メモリ安全 なコードが常にRustで書けるとは限らない • 例: LinkedList • 先頭要素と末尾要素のミュータブルな参照(ポインタ)を持っておきたい •

    1つの要素に対してミュータブルな参照は1つしか持てない • そのまま実装しようとすると末尾要素へのミュータブル参照が2つできて実装不能 • 解決策 • 生ポインタ(unsafe) • RefCell(実行時エラーの可能性) • (コンパイラを修正する)
  5. RUSTでつらかったこと~クレート不足 • Rust Embeddedグループのクレートは微妙に使いにくい • 例)svd2rust • デバイスへのインターフェースが実行時にシングルトン化されたものが提供される • 割り込みハンドラ内でインターフェースを使おうとすると、めんどうくさいことに

    • main関数内で、どうにか割り込みハンドラに渡さないといけない • グローバル変数での共有はunsafeを伴う • 実行時に変数を初期化するのでOptionでラップする必要性 • 専用フレームワーク(cortex-m-rtfm)やある程度開発が進むとこちらのほうが安全(?) • まだまだノウハウが蓄積され切れていない印象