Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ソフトウェア開発研修におけるAIチューター導入の事例紹介 at ChatGPT Meetup#4
Search
Hiroaki Yokose
August 29, 2023
Technology
0
160
ソフトウェア開発研修におけるAIチューター導入の事例紹介 at ChatGPT Meetup#4
Hiroaki Yokose
August 29, 2023
Tweet
Share
More Decks by Hiroaki Yokose
See All by Hiroaki Yokose
GitHub MCP Serverを使って Pull Requestを作る、レビューする
hiyokose
2
580
Other Decks in Technology
See All in Technology
Webアプリを Lambdaで動かすまでに考えること / How to implement monolithic Lambda Web Application
_kensh
3
410
新卒1年目のフロントエンド開発での取り組み/New grad front-end efforts
kaonavi
0
140
30 代子育て SRE が考える SRE ナレッジマネジメントの現在と将来
kworkdev
PRO
0
180
近年の PyCon 情勢から見た PyCon APAC のまとめ
terapyon
0
260
デザインシステムのレガシーコンポーネントを刷新した話/Design System Legacy Renewal
kaonavi
0
140
「それはhowなんよ〜」のガイドライン #orestudy
77web
9
2.3k
生成AI時代のセキュアCI/CDとソース管理
yuriemori
0
110
コドモンのQAの今までとこれから -XPによる成長と見えてきた課題-
masasuna
0
150
Amebaにおける Platform Engineeringの実践
kumorn5s
5
840
ソフトウェアプロジェクトの成功率が上がらない原因-「社会価値を考える」ということ-
ytanaka5569
0
140
入社後SREチームのミッションや課題の整理をした話
morix1500
1
230
MCP Documentation Server @AI Coding Meetup #1
yyoshiki41
1
2.1k
Featured
See All Featured
CSS Pre-Processors: Stylus, Less & Sass
bermonpainter
356
30k
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
34
2.9k
個人開発の失敗を避けるイケてる考え方 / tips for indie hackers
panda_program
102
19k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
48
49k
"I'm Feeling Lucky" - Building Great Search Experiences for Today's Users (#IAC19)
danielanewman
227
22k
jQuery: Nuts, Bolts and Bling
dougneiner
63
7.7k
Into the Great Unknown - MozCon
thekraken
36
1.7k
What’s in a name? Adding method to the madness
productmarketing
PRO
22
3.4k
Bootstrapping a Software Product
garrettdimon
PRO
307
110k
Build your cross-platform service in a week with App Engine
jlugia
229
18k
Fontdeck: Realign not Redesign
paulrobertlloyd
83
5.5k
Writing Fast Ruby
sferik
628
61k
Transcript
ソフトウェア開発研修における AIチューター導⼊の事例紹介 ChatGPT Meetup Tokyo #4 KDDIアジャイル開発センター 横瀬 広明
1 KDDI Agile Development Center Corporation ⾃⼰紹介 2013年 KDDI株式会社 運⽤部⾨
電気通信サービスの保守運⽤ 2017年 アジャイル開発センター(後のKAG)に異動 ホームIoTサービス・業務系Webシステム等開発 新サービス⽴ち上げにおけるアーキテクチャ設計 React/TypeScript, Golang, AWS KDDIアジャイル開発センター株式会社 (KAG) 横瀬 広明 ソフトウェアエンジニア フロントエンド / バックエンド / クラウドインフラ 新⼈教育 / 採⽤関連
2 KDDI Agile Development Center Corporation 本⽇のLTについて ⾃社の研修にAIチューターを導⼊した事例の紹介 背景、概要、結果を共有 ポイント
- GPT活⽤の1つのアイデアとして - 実際に⼀定期間それなりの⼈数に使ってもらい アンケートまで取れた
3 KDDI Agile Development Center Corporation 背景︓研修の紹介 新⼊社員向けソフトウェア開発研修 基礎学習+UXデザイン→実装 部署設⽴当初から6-7年
近年はグループ会社含め数⼗名規模 KAG Blogでも事例公開中 https://developers.kddi.com/blog/ynkLOOux1R4oLX5gCnFIG
4 KDDI Agile Development Center Corporation 課題︓AIチューター導⼊の背景 例年各チーム(6名程度)あたり2名のチューター 受講⽣は1ヶ⽉間フルタイムでスクラム開発 →
チューターの稼働効率化が⻑年の課題 ソフトウェア開発分野においても ⽣成AI活⽤が⼀般的になることが予想される → ⽣成AI活⽤を前提とした開発スキルが必要
5 KDDI Agile Development Center Corporation AIチューター “Hono” ソフトウェア開発研修をサポートするチャットボット チャットサービス(Discord)のbotとして実装
今年度の新⼊社員向け研修で試験運⽤ チューター稼働効率化と⽣成AI活⽤スキル向上が狙い ※Webフレームワーク とは関連ありません
6 KDDI Agile Development Center Corporation Honoの特徴 チャットサービス上で利⽤ → サインアップ不要・チーム内で内容公開
ChatGPTのように対話的に 主に技術⾯の質問に回答することを想定 研修に特化した質問内容にも回答可能 (例︓懇親会はどこで開催されますか︖)
7 KDDI Agile Development Center Corporation Honoの開発・運⽤ AWSのコンテナ + TypeScript/node.js
OpenAI API (GPT-3.5) チューターとして振る舞うよう内部プロンプトを指定 Groundingによる研修特有の情報の注⼊ 運⽤費⽤︓数千円/⽉ (AWS + OpenAI費⽤) 開発期間︓1週間程度 (業務上の機密などを扱わないためライトに開発) キャラクター︓カジュアル、絵⽂字利⽤
8 KDDI Agile Development Center Corporation Honoによる効果サマリー ⼈間チューターの稼働効率化 約1000往復のやり取り・1/3程度はHonoで解決 利⽤した⼈のうち8割が「役⽴った」と回答
⼈間チューター側も稼働の肩代わりを体感 ⽣成AI活⽤スキル向上 ⽣成AIに触れるきっかけや、認識を改める機会を提供 ※本ページおよび以降の実績等は、利⽤ログおよびアンケート(2023/08/04, N=44)に基づきます
9 KDDI Agile Development Center Corporation 研修におけるHonoの使⽤実績 受講⽣50名程度 2/3の受講⽣が「1週間あたり数回」以上使⽤した およそ1ヶ⽉間で1000往復程度の対話
10 KDDI Agile Development Center Corporation 受講者によるHonoの評価 Honoを使⽤した受講者のうち・・・ 8割以上が回答を「役⽴った」と回答 ⼈間のチューターに聞くことなく
問題解決できたことが「たくさん」あった という受講⽣は半数近く (平均で1/3程度は解決)
11 KDDI Agile Development Center Corporation 受講者の⽣成AI活⽤スキル向上 ⽣成AIに関するスキルや感情にポジティブな影響を与えた • 使い始めるきっかけ
• 想像以上の利便性を感じる機会 アンケート(⾃由記述)抜粋 • “⽣成AIに今までさほど触れてこなかったので、純粋にこんなこともできるのかと驚きと興味を持った” • “この研修に⼊るまで、⽣成AIを全くといって良いほど触れて来なかったため、存在をしっかり認知したことと、と ても利便性のあるサポーターであるなと感じました。” • ”今まで⽣成AIには間違った情報が多く含まれてしまっているという偏⾒を持っていたのですが、バグの発⾒やコー ドの記述など有効的に機能する場⾯が多く、使い道を⾒極めれば強⼒なツールになると認識が変わりました。”
12 KDDI Agile Development Center Corporation その他、着⽬ポイント • AIチューターに対して時間やマナーを気にしなくて良い点がポジティブ •
ChatGPT等と異なり、メンバーやチューターなど他の⼈が⾒える場所でやり取りがある点は コミュニケーションやサポートに役⽴つ • 研修特有の情報はほとんど質問されなかった • AIチューターに名前やアイコン、キャラクターを設定することで 親しみやすく気軽に使⽤してもらえた(体感)
13 KDDI Agile Development Center Corporation まとめ・今後の展望 まとめ ソフトウェア開発研修にAIチューターを導⼊した AIチューターで⼈間チューターの稼働を効率化できた
⽣成AI活⽤の⼼理障壁低減や使⽤スキル向上も得られた 今後の展望 利⽤ログによる詳細な分析 GPT-4利⽤やプロンプトチューニングによる回答精度向上 定量的な稼働削減量等の測定
14 KDDI Agile Development Center Corporation 宣伝︓KAGの⽣成AI関連の取り組み anycomm → AIスクラムマスター
AIスクラムマスター 〜ふりかえりの助⾔をChatGPTにさせてワイワイ盛り上がろう〜 Teamsチャット GitHub Copilot導⼊中 ChatGPT利⽤⽀援 他PoCいくつか サービス開発に関わるエンジニア職、デ ザイナー職など、複数の職種について積 極的な採⽤募集を⾏っています。
Be a Change Leader. アジャイルに⼒を与え 共に成⻑し続ける社会を創る
16 KDDI Agile Development Center Corporation 参考︓Honoのアーキテクチャ AWS, OpenAI API,
LangChain, VectorDB