チーム開発のふりかえり2024 #devio2024

Classmethod Odyssey クラスメソッド設立20周年イベント 史上最大のテックとビジネスの祭典 https://classmethod.jp/m/odyssey/

上記イベントで登壇した際の資料です。

- 複雑なプロダクトにチームとして取り組んだ内容と効果
- チーム開発の取り組みから見えてきた自身の弱み
- 今後のプロダクトとチーム、自身の取り組みについて

を主にお話しました。

昨年も同じような感じでふりかえった内容を発表しました。
https://dev.classmethod.jp/articles/devio2023-reflection-on-what-i-have-done-as-a-development-team-leader/
それから何があったか、これからどうしていくか、といった感じの内容です。

Transcript

1. チーム開発のふりかえり 2024 2024.7.19 ⼩売流通ソリューション部 野村啓⼀
2. Xへの投稿の際は、 ハッシュタグ #devio2024 でお願いいたします。 2 お願い
3. 今回お話すること 3
4. 昨年の発表から 4 昨年登壇した内容から、引き続き何をしてきたかを話します。 https://dev.classmethod.jp/articles/devio2023-reflection-on-what-i-have-done-as-a-development-team-leader/
5. 今回の登壇概要 • ⾃⼰紹介、prismatix の紹介 • 複雑なプロダクトに対して開発チームで 取り組んだ内容と効果 ◦ 効果が出たこと、出なかったこと • 取り組みから⾒えた私⾃⾝の弱み • 開発に対する今後の展望について 5
6. 今回の登壇に⾄る背景（思い） • それぞれの開発の進め⽅には、それぞれの悩みが ある（はず） ◦ ⼀開発チームとして私達の取り組みを共有すること で、皆様の開発の進め⽅の参考にできれば幸い ◦ より良いご意⾒があればフィードバックをいただき たい（QAや懇親会等でぜひ伺わせてください） 6
7. ⾃⼰紹介 7
8. ⾃⼰紹介 8 野村啓⼀ 産業⽀援グループ ⼩売流通ソリューション部 prismatix 注⽂/決済サービス担当
9. prismatix とは 9 • EC / CRM特化型プラットフォーム • クラスメソッドのB2B⾃社サービス • エンゲージメントコマース • 伴⾛型コンサルティング
10. prismatix とは 10 • マイクロサービス × API • 独⾃のECサイトを構築可能 • 各企業の業務設計も最適化 • CRM基盤としても活⽤
11. prismatix開発チームについて 11
12. 開発チームの構成 12 • 認証チーム • 検索チーム • 注⽂‧決済チーム • 保守チーム ◦ 上記以外や、全サービスを またぐ開発 専⾨的な知識を必要とするサービスごとにチームを構成
13. 私の開発キャリア変遷 （クラスメソッドに⼊ってから） 13
14. キャリア変遷 14 • 2017年10⽉ クラスメソッドJOIN • prismatix 決済サービスの開発を担当 • 2019年7⽉〜 • 決済サービスのチームリーダーを担当
15. キャリア変遷 15 • 2021年7⽉〜 • 注⽂領域のサービスを担うチームと統合 • 引き続きリーダーを担当
16. 私の主な役割 • 注⽂決済領域の課題から、 優先すべき開発タスクを計画‧リード • 顧客からの問い合わせやアラートの窓⼝ • 各タスクをメンバーに委譲 • 新規メンバーのオンボーディング、 フォローアップなど 16
17. これまでに⽬指したこと 17
18. 開発チーム全体の⽬標(2023年度) • 素早い価値提供 ◦ 「事業者の武器」として市場に応えるための価値提供 を素早く実施できる • オーナーシップを持ったチーム ◦ 市場の変化をキャッチアップし今後も応え続けられる よう、⾃らのプロダクトをよく知り、⾃分たちでより 良いものにできる 18
19. 私の⽬標(2023年度) • 注⽂決済チームのリーダーとして ◦ 各メンバーが課題‧⽬的から やるべきことを⾒極め、 ⾃⾛して対応できるチームにする 19
20. チーム開発での課題 20
21. 直⾯した課題 • 仕様の複雑さと理解の困難 • 問題対応能⼒の偏り • ⽬的‧ゴールの共通認識不⾜ 21
22. 仕様の複雑さと理解の困難 • 注⽂決済機能の仕様把握が難しい ◦ 豊富なAPI、多すぎるIF項⽬… ▪ どの項⽬が何を意味しているのか理解し づらい ◦ 実装‧テストコードが複雑 ▪ 修正箇所の特定、影響確認が困難 22
23. 問題対応能⼒の偏り • 顧客からの問い合わせ、本番運⽤で アラートが発⽣した時 ◦ 対応できるメンバーが限られる ◦ 問い合わせが集中するとそのメンバーの負荷 が⼀気に⾼くなる 23
24. ⽬的‧ゴールの共通認識不⾜ • 対応内容が不明瞭なまま開発を進めていた ◦ ⼿戻りや計画の⼤幅な変更が発⽣ ◦ ⽬的‧ゴールの共通認識がない状態 24
25. チーム開発の取り組み 25
26. 取り組んだこと • 仕様理解のための定期勉強会 • アラート対応のローテーション制 • 課題の共通認識形成 26
27. 定期勉強会 • 担当領域の仕様書を読み進める勉強会 ◦ 定期的に開催（週3回、1回30分程度） ◦ 各機能の⽤途、その機能が存在する背景を 理解 ◦ その領域に詳しいメンバーに補⾜やQAを 担当してもらう 27
28. アラート対応ローテーション制 • 定期的に発⽣するアラートの確認担当を ローテーションで回す ◦ アラート対応ができるメンバーを増やす ◦ 慣れていないメンバーには、対応できる メンバーがしばらくフォロー 28
29. 課題の共通認識形成 • 次に取り組む課題の共通認識をチーム間 で持つ ◦ ⽬的や背景、⽬指すことの認識を合わせる ◦ 対応に⻑期間かかる場合は都度マイルス トーンを置くなど、確認の場を設ける 29
30. 効果が出たこと 30
31. ポジティブな効果 • 仕様の理解が深まった • アラートの対応できる⼈が増えた ◦ もともとアラートを担当していたメンバーの 負担が減った • 課題の共通認識を都度チーム間で共有する 習慣がついた 31
32. 効果が出ていないこと 32
33. 改善の余地 • 価値提供のスピード ◦ 対応が「素早く」できていない • ゴール設定がうまく出来ていない ◦ ゴールに⾄る対応内容が多い ◦ 都度確認をしても⼿戻りが発⽣する 33
34. ⾃⼰分析 34
35. なぜ素早くできないか？ 35
36. (開発Mgrとの1on1を経て) ⾒えてきた、⾃⾝の弱み 36
37. 決断ができない 37
38. 決断できない • 対応すべき内容がわからない、具体的な 対応に落とし込めない ◦ 課題対応の場合 ▪ 何をすればその課題が解決できるのか ◦ 障害など発⽣した場合 ▪ なぜ当該の問題が発⽣するのか 38
39. 決断できない • 対応案が複数考えられる場合 ◦ 各案のメリット‧デメリット ▪ どの案が最適かを⾒極められない ◦ 落とし所として別案を考える 39
40. 決断できない • 対応内容が多い場合 ◦ すべて対応するには時間がかかる ◦ 優先度が判断できない ▪ そもそもすべて対応する必要あるか？ ▪ 何を特に優先すべきか？ 40
41. 判断に時間がかかり、 対応が素早くできない 41
42. 今後の展望 42
43. prismatix と共に ⾃⾝も次のステージへ 43
44. 今期の開発チーム • 現在 の prismatix を⻑期的に 安定化できる体制を整える ◦ 現在のバージョンはサポートしつつ ◦ 次期バージョンに注⼒できる体制 44
45. 今期の私の⽬標 • 現在 の prismatix の安定化、 運⽤コスト削減に貢献する ◦ 注⽂決済に限らず、他サービスの 運⽤課題もリードできる 45
46. 開発チームの構成 46 • 認証チーム • 検索チーム • 注⽂‧決済チーム • 保守チーム ◦ 上記以外や、全サービスを またぐ開発 専⾨的な知識を必要とするサービスごとにチームを構成 One Teamへ
47. 今後の展望 • 注⽂決済領域のタスクを他メンバーに移譲 • 現在の運⽤で特に⼤変なこと‧コストかかることを ⾒極め • やること‧やらないことを決めてチームで対応 ◦ Mgrやチームメンバーとも相談しつつ、上記の活 動を続けて決断⼒を上げていく 47
48. まとめ 48
49. まとめ • チームリーダーとして課題に取り組んだ対応 をふりかえると、⾃⾝の弱み（決断⼒の弱 さ）が明確になった • prismatix の⻑期的な運⽤を⽬指し、コスト をかけている課題の⾒極めと対応に貢献して 決断⼒を伸ばしたい 49