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ProductZine Day 2025 「部分最適を超えて、全体を動かす 〜大企業組織変革の...

ProductZine Day 2025 「部分最適を超えて、全体を動かす 〜大企業組織変革のためのプロダクトコーチング〜」

▼イベント概要
ProductZine Day 2025
https://event.shoeisha.jp/pzday/20250515

▼登壇者
株式会社Muture
執行役員 CPO
株式会社マルイユナイト CPO

---Mutureについて---
▼X
https://twitter.com/MutureCorp
▼📕 note
https://note.com/muture
▼🏠 muture.jp
https://muture.jp
▼🎧 Podcast
https://open.spotify.com/show/7kloXRiYzRzcQqGPktakbf?si=3e9989396abb4da5

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May 25, 2025
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  1. 私たちについて © Muture Corp. All Rights Reserved. 組織変革の実践による知見化 ソーシャルセクター 行政や地域などの公的機関

    ビジネスセクター 日本を代表する大企業 組織変革 組織変革 社会全体のアップデート Mutureは企業の持続的な成長と社会的インパクトの 実現を支援する、実践から生まれたデジタルとデザイ ンのプロフェッショナル集団です。 大企業の現場と経営、理念と体制、組織と個人、企業 と社会などあらゆる境界線に立ち、価値観や構造を丁 寧につなぎ直します。 企業が社会とより良く接続するために、まずは企業の 内側にある事業・組織・理念がが調和し、変革の基盤 が整っていることが不可欠です。 Mutureはその基盤 づくりの段階から、大企業の内側のあらゆる境界線に 立ち、本質的な変革を共創します。 そして、その変革を企業の内側から社会へと橋渡しす ることで、企業と社会が共に健やかに育つ未来—— 「相利共生の未来」の実現を目指しています。 変化に強い組織と 変化に優しい社会を
  2. 経済合理の内と外を架橋する © Muture Corp. All Rights Reserved. 内側にある経済圏 :大企業 外側にある価値

    :ソーシャルセクター 経済合理性限界曲線の 経済合理性限界曲線の 経済合理性限界曲線の 経済合理性限界曲線における 内側と外側の橋渡し:Muture 日本の経済の多くを支えているのが日本の大企業です。 丸井グループという一つのモデ ルケースを確立し、これを他の大企業へと波及させることで、大企業の変革を起点とし て社会を変えていけると考えています。 資本主義の枠組みでは解決が難しい課題が、ソーシャルセクターには数多く存在します。
 私たちは、地域固有の生態系や文化・歴史、さらには人のつながりなどの「地域資本」 に光を当て、そこに眠る価値を掘り起こしていきます。 大企業からはリソースやビジネスモデル、ナレッジ。ソーシャルセクターからは、地域 に根ざした資本や、経済合理性だけでは測りきれない価値を。これらを再接続すること で、社会課題解決へよりインパクトを生む相利共生な関係を実現できると信じていま す。 これまで「相利共生の未来」の実現を掲げ、丸井グループのDX支援からその歩みを始めました。この3年間、ひとつの企業の変革に深く伴走してきたなかで実 感してきたのは、企業の中にある構造や資源を社会とどう接続するかが、より大きなインパクトを生む鍵になるということです。そこで私たちは、「大企業」 「ソーシャルセクター」「その橋渡し」という三つの要素が有機的に結びつくことで、社会課題に対して波及的な変化を起こせるのではないかという仮説のも と、大企業の変革を起点とし、その価値をソーシャルセクターへとつなぎ直すことで、社会全体に働きかけていくモデルの構築を目指していきます。 課 題 の 難 易 度 課題の普遍性(市場の大きさ) 経済合理性限界曲線 市場原理では価値を測れない、採算が合わず投資されにくい領域”の境界線(参考:山口周氏著「ビジネスの未来」) 誰もが必要としているが解決が難しい 簡単に解決できるが ニーズが少ない ビジネス・市場原理で解決しやすい領域 (大企業の活動領域) 社会貢献意義は高いが、既存の 市場原理では解決が難しい領域 (ソーシャルセクター)
  3. 企業変革のアプローチ © Muture Corp. All Rights Reserved. 多くの組織支援は、現場か構造かのいずれか に光を当てる中、私たちはその「境界」に立 ち、両面をつなぐ変革にこだわっています。

    例えば現場が新しくアジャイル開発を取り入 れてもそれが事業戦略と繋がらず、企画と開 発が分断されていてはアウトカムを出しにく い。また、トップダウンで構造変革を目指そ うともこれまでの文化が壁となり現場が変容 しきれないこともあります。だから私たちは 現場に入り共に手を動かしながら信頼を築く 現場支援と同時に、そこから構造的な課題を 探索〜特定し、当事者を巻き込みながら構造 変革を目指します。境界に立ちコミットする からこそ、一過性で終わらない持続可能な事 業成長・インパクト創出につながる組織変革 が実現できるのです。 現場と構造は、 別々に変えられない。 チームに参加、専門性の支援と 実行の壁となる構造負を探索 メンバーの成長支援・プロダクト改善 チームの共通目的や基盤づくり 新体制のへの適応 事業部横断の協働体制基盤づくり 安定して事業部横断 で動ける体制の確立 経営からみる現場課題と 理想の状態を対話 構造課題の解決に向けた プランニング 構造課題の解決の実行 運用定着と成果の可視化 全社戦略として知の還元 新たなテーマへの挑戦 LV.1 z LV.2 LV.3 持続的な成長・ 社会的インパクト の実現 LV.4 構造の変革 現場の変革 現場の解像度が重要 経営視点での課題分析が重要 役員や事業部長の信頼が重要 成果を経営視点で語ることが重要 現場での信頼獲得が重要 現場の成果実績が重要
  4. 取り扱うテーマ © Muture Corp. All Rights Reserved. プロダクト開発組織支援 デザイン組織支援 新規事業開発組織支援

    プロダクトを通じた事業成長と インパクト創出を実現する組織へ ビジネスとクリエイティブをつなぎ 価値を生み出す組織へ 仮説検証から事業の定着・拡大まで 成長し続ける組織へ 構造改革 構造改革 構造改革 現場改革 現場改革 現場改革 ・アジャイル開発やプロダクトマネジメントの導入・実践支援 ・ユーザー起点での価値探索と実装までのプロセス設計支援 ・チーム間の越境連携や共通目的の形成支援 ・思考と実行の断絶を乗り越える意思決定プロセスの共創 ・ビジネス⇄デザインの対話力・翻訳支援 ・経営・事業戦略のを理解し、構造的に落とし込む力の育成 ・デザインの意図や成果を経営視座で語れるチームづくり ・デザイナーの自律性、越境マインドを引き出すリフレクション支援  顧客起点のリサーチ、MVP設計、仮説検証フェーズの支l  ステージごとに必要な成果定義や意思決定支l  社内外での共創スキル・ドキュメンテーション・仕組み化の支l  結果の振り返り・学習の内省設計 ・決裁・承認フローの見直し、役割・体制の再設計 ・中期経営計画へのプロダクト戦略の位置づけ強化 ・機能横断型組織への移行、内製化支援 ・人材戦略・評価制度のアップデート ・デザインを通じた企業価値向上の道筋と戦略の策定 ・経営層を巻き込みながらデザインの役割と投資価値を明確化 ・戦略的デザイン活用に向けた評価制度・役割定義の見直し ・ステージごとの判断基準と投資判断プロセスの明確化 ・新規事業の定着・拡大に向けた体制・評価・リソース計画の再設計 ・中長期戦略に基づく挑戦領域の定義と人材ポートフォリオの見直し
  5. 専門性・組織の特徴 © Muture Corp. All Rights Reserved. Mutureでは、異なる専門領域のあいだの境界に立つメンバーが、組織 の変化に伴走します。 プロダクトコーチと経営、UXデザインとシステムコーチング、PdMと

    UIなど、それぞれの専門に立脚しながらも、単一の枠にとどまらず複数 の視点を行き来しながら活動できる人材がチームの中心となり支援に 入ることで、現場で起きている一次情報と、制度・文化・組織といっ た構造的な背景をつなげて捉えることが可能になります。
 その結果、表面的な対処ではなく、課題の本質を多面的にとらえ、 実行に移す支援が実現します。また、境界に立てるからこそ、部門間の 橋渡しや言語の翻訳、戦略と現場の接続役としても機能します。
 プロジェクト全体の設計から、現場への具体的な落とし込みまで見通 し、変化の実装をリードします。 専門性の「境界」に立つメンバーが 中心となり、組織の変化に伴走します。 PRODUCT MANAGEMENT ENGINEERING UX RESEARCH AGILE COACHING BUSINESS STRATEGY BRAND DESIGN ORGANIZATIONAL DEVELOPMENT SYSTEMS THINKING INNOVATION MANAGEMENT MARKET RESEARCH PORTFOLIO STRATEGY DATA ANALYTICS DIGITAL PRODUCT DESIGN
  6. 専門性の架橋を活かした支援の例 © Muture Corp. All Rights Reserved. 大企業の中に プロダクト組織を作り、 変化に強いチームと、組織が育つ環境を作る

    PRODUCT MANAGEMENT AGILE COACHING ORGANIZATIONAL DEVELOPMENT 構造改革 現場改革 ・開発ディレクションやスキルコーチ
 ・リサーチ環境やリーンな仮説検証のための体制の構築 ・アジャイル開発の導入・実践支援 ・グロースのマネジメント、意思決定のサポート ・決裁・承認フローの見直し、役割・体制の再設計 ・技術的負債に対する取り組み方針の検討 ・中期経営計画に対するプロダクト戦略の位置づけ強化 ・プロダクト組織の人材戦略・評価制度のアップデート
  7. プロダクトチームの成長と によって プロダクトが生み出すアウトカムを最大化させるための間接支援 組織システムの最適化 プロダクトコーチングとは? © Muture Corp. All Rights

    Reserved. 人・組織 プロダクト プロセス・文化 プロダクトチームの自律性を育み、 リーダーシップスキルの向上やス テークホルダーとの関係構築の支 援を行うことで、 組織全体のパ フォーマンス向上を目指す。 顧客インサイトと市場ニーズを基 にプロダクト戦略を設計し、 ユー ザー価値の最大化を図る。 事業成長を支えるディスカバリー からデリバリーまで、 一貫した支援 を提供する。 プロダクト文化を育成し、 ビジネス と開発が共通の目標に向かって協 働できるプロセスを整備。 顧客視点を起点に学習と改善を繰 り返し、 成果の最大化を目指す。
  8. プロダクトコーチングの種類 © Muture Corp. All Rights Reserved. RP Product Leadership

    Coaching iP Transformation Coaching †P Discovery Coaching dP Delivery Coaching
  9. プロダクトコーチングの種類と対象にしているもの © Muture Corp. All Rights Reserved. ・プロダクトディスカバリー/デリバリーの各種トレーニング ・チームの自律性と成長の支援 ・ステークホルダーとの効果的な連携

    ・プロダクトビジョン/戦略/ロードマップ策定支援 ・プロダクト組織のデザイン/チームのトレーニング ・プロダクトリーダーシップトレーニング ・プロジェクトベースの文化からプロダクトベースの文化への移行 ・プロダクト組織の立ち上げ支援 ・企業や事業のフェーズの変化に応じたビジネス~開発プロセスの変革 プロダクトチーム向け ー Discovery / Delivery Coaching プロダクト責任者向け ー Product Leadership Coaching 会社・組織変革 ー Transformation Coaching 経 営 ・ 戦 略 人 ・ 組 織 プ ロ ダ ク ト F in tec h スタ ートア ップ 0→1 T oB Reta il メガ ベンチャ ー 1→10 10→100 T oC Mob ility 大 企業 H ea lthca re プロダクトの特性 企業・組織のサイズ ・ ・ ・
  10. プロダクトコーチングの種類と対象にしているもの © Muture Corp. All Rights Reserved. ・プロダクトディスカバリー/デリバリーの各種トレーニング ・チームの自律性と成長の支援 ・ステークホルダーとの効果的な連携

    ・プロダクトビジョン/戦略/ロードマップ策定支援 ・プロダクト組織のデザイン/チームのトレーニング ・プロダクトリーダーシップトレーニング ・プロジェクトベースの文化からプロダクトベースの文化への移行 ・プロダクト組織の立ち上げ支援 ・企業や事業のフェーズの変化に応じたビジネス~開発プロセスの変革 プロダクトチーム向け ー Discovery / Delivery Coaching プロダクト責任者向け ー Product Leadership Coaching 会社・組織変革 ー Transformation Coaching 経 営 ・ 戦 略 人 ・ 組 織 プ ロ ダ ク ト F in tec h スタ ートア ップ 0→1 T oB Reta il メガ ベンチャ ー 1→10 10→100 T oC Mob ility 大 企業 H ea lthca re プロダクトの特性 企業・組織のサイズ ・ ・ ・
  11. © Muture Corp. All Rights Reserved. Transformation Coaching for Enterprise

    における事例を中心にお話をします 部分最適を超えて、全体を動かす 〜大企業組織変革のためのプロダクトコーチング〜
  12. デジタルを当たり前とした「ビジネス」や「組織」へと変化をしていく必要がある © Muture Corp. All Rights Reserved. 急激な 社会環境の変化 デジタル化・生成AI・web3など

    の出現により、企業のDXが急務 価値提供、ビジネスプロセスな ど、事業を成長させるために、デ ジタルの活用を前提としなけれ ば、 継続的な成長は見込めない 事業の全てに デジタルは不可欠 デジタルを前提とした 組織変革 デジタルを活用するためには組 織自体を変革する必要があり、多 くの大企業はその必要性を認識 していても自ら変革を推し進め ることができない
  13. © Muture Corp. All Rights Reserved. 効率的な成長は によって達成されるが、 過度な拡大は を生み出し、

    となる 「分業化」「ルーティン化」 「構造的無能化」 新たな環境適応の妨げ これまでの成功モデルが、新たな環境適応においては妨げとなる
  14. 「TRANSFORMED」の教え © Muture Corp. All Rights Reserved. RT 作り方を変えH BT

    問題解決の方法を変えH 7T 解くべき方法の決定方法を変える
  15. 心当たりはありますか? © Muture Corp. All Rights Reserved. ‡ Github/AWS/Figmaのアカウントを社員が持っておらず、アクセスすることもできない” ‡

    既存の開発会社との取引が長く、その会社でないと知らないことや出来ないことがある” ‡ 開発ドキュメントが形骸化しており、最新仕様は開発会社に問い合わせないと分からない” ‡ 技術的負債について議論がされていない。もしくは負債の存在について理解できていない” ‡ 社内にエンジニアがいないのに、AIによって開発生産性を高めていくと宣言されている” ‡ プライムベンダーが不在、もしくは機能しておらず、コミュニケーションコストが肥大化” ‡ 見積や実装方針が適正であるかを社内に判断できる人がいない、もしくはごく少数” ‡ 開発会社の選定において、コストもしくは類似事業の実績でしか評価がなされない” ‡ システムの全体像について構成やアーキテクチャを把握している人材がいない。
  16. ソースコードレベルの内製化を実現するための歩み © Muture Corp. All Rights Reserved. 技術資産を 自社環境に移管 Step

    1 Step 2 Step 3 Step 4 ベンダー企業下にある技術資産 については、全て自社で管理を 行い、いつでも確認や変更を加 えることが出来る状態にする。 受発注の関係性から、社内の専 門人材を中心とした共創体制に シフトしていく。 ソースコードレベルの内製化に 向けた組織・人材戦略について もあわせてアップデートする。 開発パートナー との共創体制 内製開発環境 の整備 コーディングはベンダー企業が 行うものという暗黙的な前提が ある企業の場合、社員がコー ディング業務を行うという想定 がなく、端末・ツール・制度面で 未整備な場合が多い。 専門人材採用 専門人材を採用するための制度 を整え、JDを定義し、採用活動 をスタートしていく。 採用の進捗に応じて内製開発を 行う対象システムの範囲を広げ ていく。 今回はここの話
  17. まずは「作り方」を選択的に決定できる状態を目指す © Muture Corp. All Rights Reserved. ノンコア事業 / 非競争領域

    不確実性: 低 不確実性: 高 コア事業/競争領域 混成開発 チーム 完全内製 チーム ラボ型開発 請負開発 パートナー主導の開発 自社主導の開発
  18. © Muture Corp. All Rights Reserved. Business Technology Creativity 「自社主導の開発」に向けては、不足する専門性をどのようにして内部化するかが鍵

    日本の大企業の多くが新卒一括採用 & 総合職人材であり、 プロダクト組織という観点からはビジネス偏重な状態 Product Manager Product Designer TechLead
  19. 「内部人材の適切な育成・登用」が先、「外部人材の採用」は後 © Muture Corp. All Rights Reserved. プロダクト文化がない状態で、期待するような外部人材を採用するのは現実的ではない。 専門性を分解し、 が一歩目。

    内部人材育成+パートナーシップによるプロダクトチームの強化 プロダクトマネジメント領域 プロダクトデザイン領域 テック領域 事業状況の理解施策の妥当性を判断 インタビュー設計・ペルソナの定義 データ基板、APIの理解 組織の力学を理解し適切な調整 顧客データに基づく定量・定性分析 要件定義、開発ディレクション 断片化した情報の一元化など環境整備 エンジニア・開発チーム との適切なコミュニケーション 技術負債に対し改善方針の検討と実施 プロダクトコーチとして 経営戦略との連動性を高める UIデザインなどクリエイティブ制作 エンジニアリング (技術戦略・アーキテクティング) ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 育成 育成 育成 育成 育成 育成 育成 育成 パートナー シップ パートナー シップ パートナー シップ 採用
  20. © Muture Corp. All Rights Reserved. 内部人材の成長に合わせて、段階的にプロダクトチームへと進化をしていく Creativity Business Technology

    C B T B C T B C T ビジネス偏重な プロダクトチーム 専門性の理解と 共創のためのトレーニング (BT/BC/プロダクトリーダー中心) プロトタイプ駆動の コミュニケーション (インハウスデザイナーを設置) BTCの観点を合わせ持った プロダクトチームへ (テックリードの内部化)
  21. 技術革新の恩恵を最大限享受することで、プロダクトカンパニーへのリープフロッグを達成する © Muture Corp. All Rights Reserved. 戦略 実行 運用

    (外注含む) ノーコード/ローコードツールや、AIエージェントといった技術革新は、 アウトソース一辺倒からの転換を容易なものとし、大企業変革を加速させる強力なドライバーとなる
  22. 「企画承認」と「開発承認」を分割し、「探索」のための予算を確保する © Muture Corp. All Rights Reserved. 企画承認 開発承認 (見積込み)

    「問題解決の方法」を 探索するための予算執行 開発のための予算執行 引用: プロジェクトの本質とはなにか   「企画承認」から「開発承認」の間で執行できる    予算があることに意味があるのであって、
   「ユーザーインタフェース設計完了」のタイミングに   「企画&開発承認」を後ろ倒しすることではない点に注意
  23. 「1000の会議より、1つのプロトタイプ」が不確実性を大きく逓減させる © Muture Corp. All Rights Reserved. 目的不確実性 ・この製品は本当に市場で受け入れられるのか ・プロジェクトの最終的な目標は何か?

    ・この活動で本当に価値を生み出せるのか 通信不確実性 ・情報伝達が正確に行われない ・情報が正しく理解されない ・期待通りの行動を起こしてもらえない
  24. 「探索」の予算は、プロトタイピングおよびこれを用いた検証に当てる © Muture Corp. All Rights Reserved. Lo-Fiプロトタイプ (Figma) 忠実度(Fidelity)

    紙芝居 ワイヤーフレーム Hi-Fiプロトタイプ (ネイティブ) 工数 プロトタイプの制作については、 ツールの進化・普及により、 コスト面で見てもすでに十分低い状態にある 生成AIベースのツールも現れており、 プロトタイピングのコスト(時間・工数)についても 飛躍的に軽減する世界はほぼ確実に
  25. たった3つの取組みだけでも得られる効果は大きい。継続的なものへと取組みを拡大させていく。 © Muture Corp. All Rights Reserved. 事例を積み上げ、過去実績に基づく していくことで、 プロジェクトの有無を問わず、

    できるようにしていく 年間包括予算枠へと移行 継続的な価値探索を実施 ³£ 「企画承認」と「開発承認」を分割し、探索のための予算を確保す’ †£ 探索の予算は、プロトタイピングおよびこれを用いた検証に当て’ ~£ 企画をユーザーストーリーでスライスし、価値のあるものに集中する
  26. 開発フェーズをアジャイルにしていくのは、プロジェクト偏重が緩和されてからでも遅くはない © Muture Corp. All Rights Reserved. 引用: プロジェクトの本質とはなにか フロー効率向上と

    「作って学ぶ」FBループの強化 (CI/CD, DevOps, 内製チーム...) 早期に成果を出しやすい 開発の多くをアウトソースしている環境においては、 内部人材を中心とした「作らず、学ぶ」ははじめやすい ここが本丸
  27. プロジェクト型は「やることを決める」ための仕組み © Muture Corp. All Rights Reserved. 部門A 部門B 部門C

    部門D 企画決裁 (PJ承認) 概算 見積もり ビジネス部門は 企画をするのが仕事 開発部門は 見積を出すのが仕事 経営/執行は 決裁をするのが仕事 あとは開発側で よろしく頼んだよ よろしくね
  28. やることだけを決めていくと、回り回って事業の首が絞まる負のスパイラルに © Muture Corp. All Rights Reserved. 開発待ち行列が増加 企画部門の待ち時間が増加 (企画フェーズの長期化)

    企画の総量が増加 (質としても玉石混交) 企画承認(=決裁)のための 見積工数が増加 企画単位の機能要件が増加 (1つの決裁への詰め込み) 開発工数の肥大化 企画の早期実現に向けた 「早いものがち」の力学 開発リソースの枯渇 機会コストの損失 開発優先度を変更する 調整コストが増加 開発優先度と事業優先度の 不一致期間が長期化 「予算」や「開発リソース」が無限にスケールできる世界線でない限りは、 となる。 事業戦略と連動したリソースアロケーションが成果を高める鍵
  29. 大企業の中に「Noという仕組み」を実装するためのステップ © Muture Corp. All Rights Reserved. €e 全ての依頼案件を統合化し、可視化を行u le

    ムダな見積や要件定義にかかっている工数を定量{ e HiPPOによる「Noという仕組みq he すきまの「Why」をHiPPOに聞` ze 既存のリリース計画を、アウトカムベースで紐づけ直してい` Ie 「Noという仕組み」を会社のプロセスに組み込む
  30. Step1: 全ての依頼案件を統合化し、可視化を行う © Muture Corp. All Rights Reserved. 部門A 部門B

    部門C 部門D 部門E 一次 請け 部門1 部門3 部門2 部門Z 部門Y 部門X 部門A 部門B 部門C 部門D 部門E 部門1 部門2 部門Z 部門Y 部門X 部門3 見積もり含む、全ての依頼を統合化したバックログを作成
  31. Step2: ムダな見積や要件定義にかかっている工数を定量化 © Muture Corp. All Rights Reserved. ムダ見積(企画的に不成立, 優先度が低いなど)

    にかける工数を減らすことで、 より開発案件に工数を回していくことが出来ることを定量的に示す ムダ見積: X% 見積工数: Y% 開発工数: Z%
  32. Step3: HiPPOによる「Noという仕組み」 © Muture Corp. All Rights Reserved. 部門A 部門B

    部門C 部門D 部門E 一次請け 見積もり 要件定義 部門1 部門3 部門2 部門Z 部門Y 部門X 事業戦略や優先度に基づいてGo or No Goをジャッジ → 大企業においてこれが出来るのは自ずとトップマネジメントとなる 優先度 付け やらない 差し戻し アンチパターンともいわれるHiPPO (Highest Paid Person’s Opinion) こそが有効手に
  33. Step4: すきまの「Why」をHiPPOに訊く © Muture Corp. All Rights Reserved. それはね... それはね...

    それはね... 会社のビジョン プロダクトビジョン プロダクト戦略 リリース計画 スプリント計画 日々の計画 ビジネス戦略 〇〇戦略を推進していくぞ!! すきまの 「Why」 の欠如 ◯◯機能をリリースする! !
  34. Step5: 既存のリリース計画を、アウトカムベースで紐づけ直していく © Muture Corp. All Rights Reserved. 部門ごとではなく、事業単位で共通の指標へ紐づくように機能リストを再編 Company

    Vision Product Vision Objective Theme Objective Objective Theme Theme Theme Theme Theme Feature Feature Research Feature Feature Feature Feature Feature Research Research Research Product Strategy Product Roadmap Company Strategy Release Plan
  35. Step6: 「Noという仕組み」を会社のプロセスに組み込む © Muture Corp. All Rights Reserved. 会社のプロセスとして を実装する

    (会議体, 案件管理方法, 優先順位決め, 決裁規程, 開発プロセス) 「Noという仕組み」
  36. 私たちが大切にしていること ──境界に立ち、変化をつなぐ © Muture Corp. All Rights Reserved. 見えない境界を見つけ、 企業の内側にある

    可能性を引き出す 今見えていない価値は変 革の起点になります。 すでに持っている強み資 源を丁寧に掘り起こし、 それを活かす道筋を共に 描きます。 過去と未来の境界で、 歴史と対話しながら その先の未来を描く 変化は否定からではなく 理解から始まります。歩ん できた歴史や背景を受け 止め、そこから線をつな ぐように未来を構築してい きます。 短期と長期の境界で、 持続可能な成長の土台 を育てる 一時的な成果にとらわれ ず、持続可能な成長を志 向します。企業と社会が ともに価値を生み出し続 ける関係性を築いていき ます。 実践と知の境界で、 手触りと実効性のある 仕組みをつくる 現場を知るデジタル・ク リエイティブの専門家 が、実践と知を往復しな がら、組織に根づく、実 効性のある仕組みと体制 をつくっていきます。 部分と全体の境界で、 変化が波及する構造を デザインする 単体の最適化では限界が あります。事業や組織の 接続点をとらえ、部分と 全体の相互作用によって 変化が広がる設計を行っ ていきます。