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水戸黄門で学ぶカリー=ハワード同型対応

Shuma
June 22, 2024

 水戸黄門で学ぶカリー=ハワード同型対応

Shuma

June 22, 2024
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  1. 論理命題と型理論の関係: • 命題 = プログラムの仕様 • 型 = その仕様を表現する方法 •

    プログラム = 仕様を満たす具体的な実装 簡単に言えば: • 命題は「何をすべきか」 • 型は「どんな形でやるか」 • プログラムは「実際にどうやるか」
  2. 水戸黄門の旅をカリーハワード同型対応で考えると① • 命題(型):「悪を倒す」 • 証明(プログラム):水戸黄門の具体的な行動 1. 町に到着する(関数の開始) 2. 情報を集める(データ入力) 3.

    悪人を特定する(条件分岐) 4. 証拠を集める(データ処理) 5. 印籠を見せる(結果出力) この流れは、プログラムの実行過程と直接的に対応します。
  3. カリーハワード同型対応の現代的応用 プログラムの正当性の証明 • 命題:「このプログラムは仕様を満たす」 • 証明:プログラム自体が証明となる • 応用例: 銀行システム ◦

    命題:「全ての取引は整合性を保つ」 ◦ 証明/プログラム:取引を処理する関数 ◦ 利点:数学的に正しさが保証されたシステムの構築が可能