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17年のQAのキャリアを終わらせて、スクラムマスターのレベルを2.0弱にアップさせる話 /...
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とうま
June 20, 2025
Business
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17年のQAのキャリアを終わらせて、スクラムマスターのレベルを2.0弱にアップさせる話 / QA to ScrumMaster Level2 Journey
とうま
June 20, 2025
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Transcript
Scrum Fest Niigata 2025 2025.05.10 17年のQAキャリアを終わらせて SMのレベルを2.0弱に アップさせる話
⾃⼰紹介 2022年9⽉にサイボウズ株式会社に⼊社。 kintone開発チームでスクラムマスターを担当。元QA 今年の抱負:アウトプットの良さを広める、⾃⼰研鑽 とうま 2 X:@toma_cy mixi2:@to_ma
本発表の概要 QAのキャリアをやめるまでの経緯 SM専任になってからの気付き
タイトル回収
タイトル回収 #ScrumMasterWay(スクラムマスターの道) https://scrummasterway.com/scrummasterway-ja.html アジャイルとスクラムの第⼀線に⽴つエキス パートであるZuzana 'Zuzi' Šochováが提唱してい るもので、スクラムで卓越した成果を収める⽅ 法、グレートスクラムマスターになるための⽅ 法です。
17年のQAキャリアを終わらせて、SMのレベルを2.0弱にアップさせる話
タイトル回収 (意訳) 「私のチーム」を超えた⽀援の試⾏錯誤中 「レベル 2.0弱」
QAだった頃について
ターニングポイント
ターニングポイント とあるプロダクトを開発
ターニングポイント とあるプロダクトを開発 プロジェクトが炎上
ターニングポイント とあるプロダクトを開発 プロジェクトが炎上 ふりかえりを⾏う
ターニングポイント とあるプロダクトを開発 プロジェクトが炎上 ふりかえりを⾏う 「アジャイル」でいこう!
ターニングポイント とあるプロダクトを開発 プロジェクトが炎上 ふりかえりを⾏う 「アジャイル」でいこう! スクラムやってみて、うまくいった!
ターニングポイント スクラムを⽀えるスクラムマスターって すごい! スクラムすごい!
(参考)過去の登壇資料 https://speakerdeck.com/toma_sm/17-years-in-qa-to-scrum-master このあたりの経緯や、QAとSMの親和性、 ⼤事なのは価値貢献だよという話をしてます。
SMの道へ進む葛藤
SMの道へ進む葛藤 元々持っていた思い 「SMになってくれませんか?」というお誘いが あったが悩みつつ断った QA部の部⻑⽬指して偉くなるのが正義! 給料も爆上げしたい! SMの興味を持ち始めて間もない頃
SMの道へ進む葛藤 SMとして 活躍できるのか SMになるのがベストな判断なのだろうか? QAキャリアを 辞める不安 市場価値的に どうなんだろ
SMの道へ進む葛藤 その後、組織やリーダーシップに関する学習を進めるほどに サーバントリーダーシップの重要性が強く意識される
SMの道へ進む葛藤 ⾃分が考える理想のチームや組織を追い求めたい 理想を追い求めることが⽣きがいになりそう SMになることを⼼に決めた そのためには、サーバントリーダーである必要がある
QAキャリアを終わらせた理由
QAキャリアを終わらせた理由 2016年 2019年 2024年 SMへの 憧れ SM QA兼SM QA QA
やめる
QAキャリアを終わらせた理由 2016年 2019年 2024年 SMへの 憧れ SM QA兼SM QA QA
やめる QAとSMを兼務し続けても良いのでは? しかし兼務特有の難しさがある
兼務が難しい理由 その1 (強いて⾔えば) 主にQAが扱う (強いて⾔えば) 主にSMが扱う
兼務が難しい理由 その1 (強いて⾔えば) 主にQAが扱う (強いて⾔えば) 主にSMが扱う 緊急性が⾼いQA作業が優先され 結果的にSM作業はおざなりに
兼務が難しい理由 その2 QAの場合 SMの場合 <「XXX」で「〇〇〇」だから 主張があれば 意⾒する ‧‧‧ 主張があっても 黙ることも
兼務が難しい理由 その2 QAの場合 SMの場合 <「XXX」で「〇〇〇」だから 主張があれば 意⾒する ‧‧‧ 主張があっても 黙ることも
⽚⽅を⽴てると、もう⽚⽅が⽴たない 両⽴が困難
QAキャリアを終わらせた理由 俺は、SM専任になる!
ここからは SM専任になってからの話!
SM専任になりたての頃
SM専任になりたての頃 QAで貢献していた分以上に SMとして貢献できるか不安 やるべきこと⾒つけられるかな?
SM専任になりたての頃 しかし、SMを専任でやってみると チームの課題が様々⾒えてくる SM専任になると⾒えるようになるのは なぜ?
課題も意識しつつチームへの意識を⾼められた 課題 QAの頃だと眼の前の課題に ばかり意識を向けがち SM
プロダクト戦略変更の影響
プロダクト戦略変更の影響 プロダクトの戦略変更により様々なプロジェクトが⽴ち上がる 既存のプロダクト戦略 プロジェクトA プロジェクトB プロジェクトC プロジェクトD
プロダクト戦略変更の影響 この影響により環境が⼀変し、 SMとしての⽀援⽅法に苦悩することに
状況変化による苦悩
状況変化による苦悩 プロジェクトは実験的に進められていため 「何をどう作るのか」「チーム構成」が流動的に変わる 「スクラムを確⽴させること」を やってる場合じゃない
Cynefin Framework 無秩序 カオス 複雑 単純 煩雑 問題と解決策が明確で ベストプラクティスが存在する領域 専⾨知識が必要で、複数の正しい
解決策が存在する可能性がある領域 緊急対応が必要で、原因と結果の 関係が全く不明な領域 原因と結果の関係が明確でなく、 試⾏錯誤が必要な領域 元々、取り組んでいた課題 新たに取り組んでいる課題
Cynefin Framework 無秩序 カオス 複雑 単純 煩雑 問題と解決策が明確で ベストプラクティスが存在する領域 専⾨知識が必要で、複数の正しい
解決策が存在する可能性がある領域 緊急対応が必要で、原因と結果の 関係が全く不明な領域 原因と結果の関係が明確でなく、 試⾏錯誤が必要な領域 元々、取り組んでいた課題 新たに取り組んでいる課題 スクラムが得意な領域
Cynefin Framework 無秩序 カオス 複雑 単純 煩雑 問題と解決策が明確で ベストプラクティスが存在する領域 専⾨知識が必要で、複数の正しい
解決策が存在する可能性がある領域 緊急対応が必要で、原因と結果の 関係が全く不明な領域 原因と結果の関係が明確でなく、 試⾏錯誤が必要な領域 元々、取り組んでいた課題 新たに取り組んでいる課題 スクラムが得意な領域 ただし当時はチームの状況を このように認識はできていなかった
状況変化による苦悩 カオスとはっきり認識できていたなら、 スクラムを完全にやめるという提案もできたかも 中途半端にスクラムを続けたせいで ⽀援の⽅法に悩んでしまった
認識に必要な客観的な視点
認識に必要な客観的な視点 状況を”正しく”認識するためには 客観的な視点は重要
課題も意識しつつチームへの意識を⾼められた 課題 QAの頃だと眼の前の課題に ばかり意識を向けがち SM 【再掲】
レベル1の視点だけだと、 チームが置かれている状況を認識しづらい Lv1 Lv2
客観性を得られた実体験
客観性を得られた実体験 🍮 (🧞) 🍮 🧞 🔮 ⽀援するチームを増加し、3チーム⽀援
チームの成熟度‧⾼ 課 題 の 複 雑 度 ‧ ⾼ 🍮
🧞 🔮 課 題 の 複 雑 度 ‧ 低 チームの成熟度‧低
客観性を得られた実体験 複数のチームを⽀援したことで チーム毎の特徴を実感 チームの状態を客観的に認識することができ、 チームに合わせた⽀援を⾏えるようになった
複数チームの⽀援について
やったこと
チームの成熟度‧⾼ 課 題 の 複 雑 度 ‧ ⾼ 🍮
🧞 🔮 課 題 の 複 雑 度 ‧ 低 チームの成熟度‧低 チームの状況に合わせた対応が必要
やったこと 🍮 2Q kickoff ロードマップ説明会を⾒ながらワイワイ実況 🍮版のロードマップ作成(予定) ゴールへの意識を向ける施策 朝会の時間計測 サイクルタイムの時間計測 開発プロセスの改善や透明性の向上
開発プロセスやツールの⽬先の構築⽀援 タスク管理⽅法をEMと相談 オフラインによるチームビルディングの提案 開発プロセスやツールの⽬先の構築⽀援 🔮 🧞
チーム⽀援のための⼯夫
チーム⽀援のための⼯夫 観察して感じたことは即メモしないと、すぐ忘れる ましてや複数チームを⾒るとなるとなおさら 忘れないためにはメモ⼤事!
観察⽇誌 ※イメージサンプル チーム毎に、観察して得られ た事実や解釈などをメモる じわっと出てきた 違和感みたいなものも書く
健全性ボード スクラムチームやイベント、作成物において 透明性、検査、適応できているかを記載
健全性ボード スプリント レトロスペクティブ プロダクト バックログ スプリント バックログ プランニング デイリースクラム スプリントレビュー
スプリント リファインメント 開発者 PO SM プロダクトゴール スプリントゴール 完成の定義 インクリメント (参考)横軸としている項⽬
チーム⽀援のための⼯夫 これらを元にPOやEMなどと会話すると◎
さらなるレベルアップに向けて
さらなるレベルアップに向けて 視野を広げていく必要があり、 固定概念を常に疑っていく必要がある
さらなるレベルアップに向けて ただし、その中⼼はあくまでチーム 現地現物を重視 チームと向き合い続けていく
以上です! ご清聴ありがとうございまし た。