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地域公共交通の将来像2025_データ&エビデンスによるサービスレベル設定とマネジメント

 地域公共交通の将来像2025_データ&エビデンスによるサービスレベル設定とマネジメント

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May 26, 2025
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  1. 2 2 自己紹介 太田 恒平(おおた こうへい)1983年11月生 (株) トラフィックブレイン 代表取締役 交通データ分析・コンサルティングの会社、2017年設立

    • 経歴 東京大学 社会基盤学科 交通研究室 →新領域創成科学研究科・空間情報科学研究センター 2009年ナビタイムジャパン入社、2017年に起業 ナビタイムでは経路探索エンジン開発、交通コンサルティング事業 • 現在 2021年秋より熊本にて交通の研究PJを実施中 「車1割削減、渋滞半減、公共交通2倍」を提唱
  2. 4 交通情報の研究プロジェクト 行動変容と交通インフラの動的制御による スマートな都市交通基盤技術の研究開発 期間: 2021年度〜2024年度 予算: 8.8億円/3年 組織 所属・役職

    代表者 担当分野 東京大 学 情報理工学系研究科 准教授 伊藤昌毅 交通情報、AI交通信号 生産技術研究所 教授 大口敬 交通工学、道路信号 空間情報科学研究センター・ 生産技術研究所 教授 瀬崎薫 情報ネットワーク、IoT、モバイ ル空間センシング 情報理工学系研究科 准教授 塚田学 ITS通信技術 工学系研究科 教授 中尾彰宏 次世代サイバーインフラ 生産技術研究所 教授 中野公彦 機械生体システム制御工学 生産技術研究所 教授 ペニントン マイルス デザイン先導イノベーション 生産技術研究所 准教授 本間健太郎 空間デザイン数理 トラフィックブレイン 代表取締役 太田恒平 ダイヤ改善、交通情報 MaaS Tech Japan 代表取締役 日高洋佑 MaaSデータ基盤 公共交通分野について、熊本をフィールドに研究中 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) Beyond 5G研究開発促進事業
  3. 6 熊本の渋滞 政令市ワーストの渋滞 TomTom Traffic Index 2024 渋滞レベル世界4位 国内ワースト2冠 都市

    国 渋滞レベル 1 メキシコシティ メキシコ 52% 2 バンコク タイ 50% 3 ダバオ フィリピン 49% 4 熊本 日本 49% 5 ブカレスト ルーマニア 48% 都市 国 年間損失時間 1 リマ ペルー 155時間 2 ダブリン アイルランド 155時間 3 メキシコシティ メキシコ 152時間 4 ブカレスト ルーマニア 150時間 5 熊本 日本 149時間
  4. 7 頼りにならない鉄軌道 TKU:https://www.fnn.jp/articles/-/722280 運転手不足 ・減便 ・大混雑 2024年 から17件の トラブル ついに

    追突により 重傷者発生 TKU:https://www.tku.co.jp/news/?news_id=20240702-00000004 熊本駅は 街外れ 広大な 鉄道空白 寸止め 熊本電鉄 空港まで 1時間 市電は 1両で混雑 バスより遅い 鉄軌道網が貧弱 トラブル続きの市電
  5. 8 熊本都市圏では渋滞が社会問題化 令和の時代に 渋滞が県知事選の争点に 郭智輝経済部長(日本の経済産業大臣に相当) 「以前から問題になっている道路の渋滞は改善されましたか? 第1工場ができただけでこんなに混雑するのでは、 この先どうなることでしょうか」 半導体政策に関わる台湾の高官 「第2ができたら、通勤時間は2時間、3時間にもなるのではないか。

    工場の生産性にも関わり、第3の前向きな検討は到底できる状況では ない」と語る。 https://shikiho.toyokeizai.net/news/0/822033 TSMC進出の活気も交通がネックに Bloomberg: TSMC効果で「億万長者」も、特需に沸く熊本の町を悩ます大渋滞 https://www.bloomberg.com/news/features/2023-06-08/chip-titan-tsmc-s-first-factory-in-japan-has-to-contend-with-horrible-traffic?utm_source=website 東洋経済:日本の半導体業界の焦点「TSMC第3工場」は熊本以外へ
  6. 11 「車1割削減、渋滞半減、公共交通2倍」 自動車 64.4% 二輪車 14.1% 徒歩 15.7% 公共交通 5.9%

    鉄道 1.4% バス・市電 4.5% ①車の交通量が少し(1割)減るだけで渋滞は大きく減少(半減)する ②車の1割(6.4%)転換には、公共交通利用は倍増(5.9→12.3%)が必要 熊本都市圏の代表交通手段(2012年パーソントリップ調査)
  7. 12 渋滞と公共交通分担率 渋滞 ワースト 1位 道路の 平均速度 DID 地区 鉄道

    +バス 鉄道 バス 自動 車 km/h % % % % 熊本市 16.1 9.7 3.5 6.2 50.7 岡山市 18.0 9.8 6.8 2.9 54.3 福岡市 20.7 32.0 20.8 11.2 26.3 浜松市 20.9 8.6 4.9 3.8 65.9 仙台市 21.2 26.6 18.4 8.2 40.3 新潟市 23.3 13.4 7.4 6.0 62.4 広島市 24.7 24.7 15.9 8.8 33.5 静岡市 28.5 13.3 8.7 4.6 44.1 北九州市 31.0 21.3 11.4 9.9 50.6 札幌市 33.4 34.5 28.3 6.1 34.7 名古屋市 33.3 30.0 3.3 32.1 大阪市 44.7 43.3 1.4 9.4 東京23区 61.1 58.6 2.4 5.5 交通手段分担率 (通勤通学) 交通分担 ワースト 2位 渋滞も公共交通分担率も 地方政令市ワーストクラス 鉄道分担 ワースト 1位 止まらない車依存と縮小均衡 鉄軌道は伸びている中、 バスが減便・利用減の 負のスパイラルから 抜け出せない 出典:熊本都市圏総合交通計画協議会 第4回委員会 資料 2,440万人 2,354万km 2023年度
  8. 13 熊本市中央区の「車1割削減、渋滞半減」 平均時間交通量[台/h] (JARTIC断面交通量情報) 平 均 速 度 [km/h] (

    ホ ン ダ プ ロ ー ブ デ ー タ ) 交通量が 776 → 698台/h (10%↓) 速度は 13.5 → 17.9km/h (33%↑) 渋滞損失時間は (20km/h走行に対する追加時間) 115 → 63秒/台km (45%↓) 0 5 10 15 20 25 30 0 100 200 300 400 500 600 700 800 雨なし速度 雨速度 ほぼ半減! 交通量と速度の関係をビッグデータで明らかにした(2021年11-12月の1時間毎) 少し交通量が減れば 速度は大幅に向上
  9. 14 バス利用者2倍増構想 with 共同経営推進室 主な施策案 バス利用 徒歩以外 トリップ /年 ターゲット

    目標 シェア 現状 シェア 現状 トリップ/年 発着地 属性 目的 入学説明会、路線・ダイヤ見直し、割引策 6% 3.3% 73万 2254万 - 中高生 通学 説明会、路線・ダイヤ見直し 16% 9.6% 51万 538万 - 大学生 市電連携、共通定期、サイネージ 31% 24.8% 429万 1732万 中心部着 社会人 通勤 新規路線、乗継改善、乗継運賃 8% 3.8% 370万 9836万 他熊本市着 企業通勤バス 7% 1.0% 60万 6069万 熊本市外着 割引策 *8% 2.5% 529万 21286万 - 社会人 中高生 私用 体験会、ミニサイネージ *11% 10.6% 455万 4284万 熊本市発 高齢者 - 敬老パス、体験会 *7% 3.3% 64万 1966万 熊本市外発 9% 4.2% 2032万 47965万 合計 • 従来は、中心部への通勤と高齢者(特に熊本市おでかけIC)へ注力してきた • 通学・通勤・私用・高齢者のグループに分け、目標設定、施策立案、実行をしている。 • 研究PJとしては、データ分析(特に共通策)、システム開発を担当。
  10. 15 4グループに分けて短期策から始めている JCOMM2024発表資料より ◼活動概要 累計利用増 11万人 達成 2万人 達成 9万人

    達成 35万人 達成 86万人 達成 通勤 通学 高齢者 私用 共通 通勤バス実証実験(セミコン) その他活動 ・セミコン通勤バス(増便 など) ・【大津町・Honda】通勤バス運行 ・県庁、市役所、バス会社MM ・ノーマイカーデー強化 ・企業定期券の販促強化 ・身障者就業者向けの利用促進 合格者説明会 その他活動 ・高校オープンスクールでのバス通学PR ・中学3年生へのバス通学PR(県教育委員会との連 携) ・熊本西高校との連携(特割定期券+情報提供充実 など) スマホ教室 その他活動 ・無料の日における高齢者利用促進 ・おでかけ促進会 ・熊本市内高齢者のおでかけカード保有率向上 ・お試し免許返納 ・高齢者サービスの周知拡大 MY時刻表 その他活動 ・発地側の情報提供 ・異業種連携(温浴施設、プロスポーツ、商業施設 など) ・ターゲットを絞った中・長距離区間割引 ・無料の日、オフピークサブスク等 ・まちなかフリーパス 共通定期券 180円均一運賃 時分適正化 IC定期券の区間内であれば 全てのバスが利用可能 熊本市内中心部でのバス運賃を熊本市電と 合わせて、公共交通利用全体の利便を増進 バスロケによる運行実績データを基に遅延状況を 可視化し、運行ダイヤの適正な見直しを実施 高校通学でバス利用してもらうために、 新高校1年生向けに、路線やダイヤの 検索方法を紹介 2023年度 7校で実施 説明会出席者 580名 定期券販売件数 318件 セミコンテクノパーク周辺の交通渋滞の 緩和に向けて、熊本県や沿線市、セミコ ン企業と連携して通勤バス実証運行を 実施 ソフトバンクが実施する高齢者 向けのスマホ体験教室の開催と 併せて、バスの乗車体験を開催 複数バス会社が停車するバス停 の時刻表を1枚のMY時刻表に 集約するサービスを実施 第1弾 平均 165名/日 第2弾 平均 52名/日 バス会社 高齢者を効率的 に集めたい ソフトバンク 体験教室の場所を 確保したい 福祉事業所 高齢者の 福祉を 向上したい 利用状況(2023.9~2024.3) ページビュー 61,572回 バス利用増加 13,515人 ▪桜町BT~県庁前の場合 定期券金額そのままに 46%増便(105便→153便)
  11. 20 平日7:30-8:00 の車の平均速度 2021年11-12月 -5 5-10 10-15 15-20 20-30 30-40

    40-60 60- 平均時速 …徒歩 …ママチャリ ホンダ車の通信カーナビの GPSで測定した 「プローブデータ」を購入 全面的に渋滞しているので、車を減らすしかない
  12. 21 21 道路整備だけ進めても渋滞は酷くなる 「誘発需要」という概念で、何か(この場合、道路がそれにあたる) が供給されればされるほど、人々はそれをもっと欲しがるようになる 人類がこれまで行ってきた渋滞緩和策が基本的に役に立ってはいない ということであり、また、われわれがほんの少し合理的に行動すれば、 渋滞を大きく緩和できるということである。 1980年から2000年にかけて道路の交通容量が10%増えたある都市で は、交通量も10%増加した。同じ都市で1990年から2000年にかけて

    道路の量が11%増えたが、交通量も同じく11%増えている。2つの数 字は完璧に同調し、同じ比率で変化していた ダウンズ・トムソンのパラドックス が交通経済学では有名 関西大学 宇都宮浄人 「SUMP(持続可能な都市モビリティ計画) とは」 欧米・韓国等は、マイカー抑制、公共交通/自転車/徒歩転換を20年進めてきた 例:熊本東バイパスの整備直後は良かったが、近年は渋滞が酷い 例:熊本北バイパス・西環状道路が伸びたそばで、熊本電鉄は減便 道路整備が本命で、公共交通は当座をしのぐ短期ソフト策と言われがちだが、道路整備こそ対症療法な面がある
  13. 25 増便すれば利用者は増える 25 富山ライトレール 本数を3.5倍 ↓ 平日は2.2倍(感度0.49) 休日は5.3倍(感度1.75) 栃木県小山市 おーばす

    11年で1.8倍の経費増 ↓ 利用2.0倍(感度1.2) 富山県朝日町 5年で便4.1倍 ↓ 利用2.8倍(感度0.6) 山形県鶴岡市 便数4倍 ↓ 利用3倍(感度0.7) ※ルートを再設計、 バス停を58→79に増設 一概には言えないが、 増便率の半分程度は利用増が見込める?
  14. 26 バスレーンによる速達性・定時性向上 バスロケ速度の 中央値[km/h] ②浄行寺~子飼橋 ①産業道路 ③県庁通り・第二空港線 歩くよりも遅い区間が多くある (特に東バイパスの手前) バスの本数・利用者数が多く

    4車線以上の3区間への バスレーン設置を想定 2021年11-12月平日7:30-8:00 ④健軍校→神水 (軌道敷乗入れ) 参考)電停へのバス乗入れ 岡山電気軌道 実証実験 ドイツ ドレスデン 写真:東洋経済 https://toyokeizai.net/articles/-/211826?page=4 写真:公共の交通RACDA
  15. 27 増便・バスレーンの効果予測 ◼増便 • 熊本市の幹線8方面のバスを48%増便。日中は7.5〜30分間隔に設定 • 増便率の0.5倍の利用増を仮定(20%増便なら10%利用増) ◼バスレーン • 3箇所(産業道路、子飼橋-浄行寺、県庁通り)の所要時間を3~5分短縮と設定

    • 所要時間×4%/分 の利用増を仮定(5分短縮なら20%利用増) ◼利用増・収支 • 年532万人(32%)、9.3億円減益 ◼渋滞解消効果 • 交通量:年403万人・0.7%削減(中央区は177万・2.2%削減) • 速度:14.0→15.1km/h(中央区平日8時)、走行時間:178万時間短縮 • 便益:47.6億円(公費支出の5.1倍の効果) 車1人削減あたり中央区1814円、他区824円 シナリオ 推計結果
  16. 28 喫緊の運転手不足解消のために年10億円必要 完全週休2日制及び拘束時間8時間ルールの適用における追加必要運転士数と給与の試算 運転士数 運転士給与 5社平均 373万 県内平均 433.5万 完全週休二日制の適用

    +346 百万 +56 百万 +575 百万 +95 百万 +587 百万 現状 人件費35億 拘束時間8時間ルールの適用 (総追加費用1,660百万円) 完全週休二日制の適用 (総追加費用978百万円) 5社総運転士数 951 1,044 +93 1,201 +250 在籍乗務員を県内平均給与まで引き上げるならば、575百万円。 完全週休二日制を導入しようとした場合には93人の運転士が追加で必要となり、402百万円追加。計978百万円 同様に、拘束時間8時間ルールを適用しようとした場合は、250人が運転士が追加で必要となり、682百万円追加、 計1,660百万円 共同経営推進室 「共同経営の成果と限界について ・利用者2倍構想の実現に向けて」より 計9.77億円
  17. 31 トラブルと運転士不足の背景に非正規化・低賃金 非正規職員化による低賃金(353万円)が 上下分離・正規職員化により上がる 見通しが示されても退職は止まっていない 上下分離方式導入に向けた制度設計書(説明資料) 今まで、熊本市電は、長年の間、赤字で非常 に厳しい運営をしていたということもあって、 その組織体制をいろいろと見直しながら、経 営側のほうに非常にエネルギーを注いでいた

    と感じています。私が市長に就任する前は赤 字でしたので、これまでに運賃の値上げをさ せていただいて黒字化したということはあり ましたが、コロナなどいろいろなことがあり、 経営体制のしわ寄せとして、ある意味では、 運転士に会計年度任用職員しかいないという ような状況に陥ってるということも、大きな 要因だと思います。 https://www.city.kumamoto.jp/sicho/kiji00356338/index.html 熊本市長「経営優先による非正規化が大きな要因」
  18. 32 バスより遅い所要時間 ◼ 路線の問題 • 電停が多い (平均間隔370m) • 駅〜通町筋の 右左折が多い

    ◼ 運用の問題 • 信号待ちが長い • 前扉のみで降車 (⇔全扉で乗降) • 混雑 • 「安全性」のため 余裕時間増 • 減便が進んだことで 均等化・定時性重視 ◼ 負のスパイラル 減便 →混雑・定時性重視 →所要時間増 →運転手不足 →減便… (6.8km/h) (11km/h) (9.3km/h) (20km/h) 市街地ではバス・自転車より遅い 20年前より大幅に所要時間増 区間 2003 → 2024 距離 速度 田崎橋 →健軍町 43-44分 +13分 55-58分 熊本駅前 →交通局 21-22分 +8分 28-31分 6分 3分 7分 4分 5分 市街地での時間調整が多い
  19. 34 熊本市電「利用者2倍」に向けた体質改善 ① 運転手確保・待遇改善、安全対策 2億円/年(人件費) 全員非正規・335万円、トラブル年15件 行きすぎたコストカットを改め人に投資。年収100万UP。 ② 3連節車への統一 180億円(車両)

    + 車庫 3連接6本を5年で導入。今さら単車も並行導入。 全車3連節車に。量産可能なメーカーへの切替も必要。 ③ 本数を2000年代レベルに回復 2億円/年(収支差) 平日昼はA10分毎、B20分毎。21:50に駅終電 昼もA5分毎、B10分毎。23時台まで運行。 ④ 速達性を回復・向上 +1億円/年(効率向上) A系統58分(20年で+13)、市街地は6.8km/h 全扉乗降、信号サイクル短縮、調整時間削減、電停削減 ⑤ バスと協調した経営・運賃 ? 市電だけ極端な均一運賃、乗継や定期の便宜なし。 バスとシームレスな運賃。緩急の役割明確化。共同経営。 ⑥ 独立採算からの脱却計画 0.2億円(計画策定) 新車導入も定員10%増、利用7%増の長期計画 独立採算を脱却した利用者倍増への投資計画 延伸は、体質改善を前提に再検討。東町線は、所要時間が計画と実態で大幅に異なるのと、バスとの競合を要精査。
  20. 36 電鉄は同格の都市の 1/5以下の利用者数。 都心非直結が致命的 数字で見る地方鉄道 都市 人口 事業者・路線 複 線

    輸送密度 (2019) 昼の 本数/h 熊本 74万 熊本電鉄 1,946人 2本 JR熊本-肥後大津 11,465人 2本 JR熊本-八代 複 10,514人 2本 松山 50万 伊予鉄 郊外線 6,072人 3本 福岡 161万 西鉄 貝塚線 8,855人 4本 浜松 78万 遠州鉄道 11,910人 5本 静岡 68万 静岡鉄道 複 16,235人 7.5本 JRは輸送密度が同等な 私鉄の半分以下の本数 全国的にも都心非直結の 路線は利用低迷し存廃問題 例:北陸鉄道石川線、弘南鉄道大鰐線 九州だけでなくJRは全国的に 本数が私鉄の半分以下 熊本電鉄は都心直結、JRは私鉄並みの本数倍増がカギ 上熊本での市電乗継は1日50人に過ぎない 乗降2277人の藤崎宮からの延伸が必要 単線でも6本/h程度までは増やせる JRの経営改善だけでなく公的投資が必要
  21. 37 熊本電鉄の藤崎宮延伸・LRT化 藤崎宮延伸・LRT化計画が やはり本命 上熊本連携が進むが 市電乗継は現状50人 熊本都市圏北部の命運を握る。官民・組織横断で決めないと電車・バス・地域が共倒れ 従来 現在 昼間隔

    30分毎 40分毎 朝間隔 15分毎 20分毎 所要時間 26分 31分 表定速度 21.9km/h 18.4km/h 北熊本乗継 全方向 半方向 運転士不足でダイヤ崩壊 熊本市の2011年の調査では、上熊本の 電鉄⇔市電乗り継ぎは1日50人 (電鉄利用の9%、市電利用の3%) 西環状の池上開通(2025年度)も契機になるのでは? 定員9名のところ3名退職し4名に 基本給18.8万円・手当込20.2万円〜 上下分離等により施設等へ 公費を入れるしかないのでは?
  22. 38 豊肥本線(熊本-肥後大津)増強のステップ 簡易試算 ステップ 運行間隔 [分] 快速 編成長 [両] 車両購入

    地上設備 公費 負担 (67%) 事業者効果 渋滞解消効果 目標 時期 利用 増 収支 差 便益 公費 B/C 朝 昼 朝 昼 両数 金額 設備内容 金額 現況 12分 30分 2-4両 2-3両 ① 鹿児島 本線直通 12分 30分 2-4両 2-3両 3% +0.4億 2.3億/年 ∞ 1年 ② 増結増便 のみ 12分 20分 3-4両 2-3両 計 4両 8億 - - 5.3億 17% +0.4億 14億/年 51.0 2-3年 ③ 設備 小改良 10分 15分 4両 2-4両 計18両 36億 新駅)三里木-原水 安全側線)武蔵塚・原水 複線駅化)東海学園前 複線化)南熊本-平成 30億 44億 48% +0.1億 37億/年 21.9 3-5年 ④ 設備 大改良 8分 15分 少し 4両 2-4両 計26両 52億 新駅)竜田口-武蔵塚 複線駅化)新水前寺 複線化)肥後大津-原水 他 80億 88億 75% +0.6億 58億/年 19.0 7-10 年 ⑤ 全線 複線化 6分 10分 頻発 4両 4両 計34両 68億 全線全駅複線 数百億? 数百億? ? ? ? ? 増便率の0.5乗、 新駅10%の利用増を仮定 償却期間20年と設定 (法定13年) 償却期間40年と設定 (法定約20-60年) 乗客の時短便益 を入れればさらに莫大 将来価値の割引などは未考慮な概算 全線複線化までしなくても、百億前後の投資でみちがえる このレベルを まずは目指したい 当該区間の線路長・走行キロ・使用車両数等を調べ、鉄道統計年報の会社全体の各営業費を按分し、限界費用を算出。
  23. 41 渋滞なくそう!半額パス 41 概要 会費2,500円を払って会員になると、期間中のオフピーク時間帯の運賃が半額になる 「渋滞なくそう!半額パス」を販売 目的 「無料の日」等を計9回実施してきたが、今回は「長期的な割引が公共交通の利用を促進す るか」を検証する実験で土日はおでかけ需要、平日はピークシフトを狙う。 内容

    ▪利用期間:2024年10月~2025年2月(5ヶ月間) ▪利用可能な日:平日(9時以降の降車に限る)、土日祝は終日 ▪対象者:特に条件なし(事前の会員登録が必須) ▪利用区間:県内路線バス、電鉄電車、熊本市電 ▪同伴者割引:土日祝のみ(大人は1名まで、小人は何人でも半額) 全国初のサービス「オフピークサブスク」の実施 新たな 取組み KABニュース https://x.com/kab_news5ch/st atus/1836001083497632152 KKTニュース https://news.ntv.co.jp/n/kkt/c ategory/society/kkfd0b82786b 1640e284e81052cae0c31f 肥後ジャーナル https://www.instagram.com/higo_jour nal/p/DCHA92gt9y8/?img_index=1
  24. 42 渋滞なくそう!半額パス 結果 ④公共交通利用 が増えた割合 約 70% ①販売枚数 8034枚 半額パスの直接効果

    半額パスのもたらした間接効果 ②半額パス 延べ利用数 66万人 うち約26万人純増 ⑤利用が増えた方の うち移動手段が 車から転移した割合 約 42% ③路線バスの利用者 増減(前年比較) + 9万人増 ⑨外出自体が 増えた割合 約 66% (うち私用の移動が約82%) ⑦削減できた 延べ自動車台数 約 10万台 ⑧自動車削減する ことで出てきた便益 約 1億円 ⑩外出促進による 消費増効果 約 1.8億円 ⑥ピークシフトを意識 して行動した割合 約 34% 42
  25. 43 ②半額パス延べ利用者数 ③路線バスの利用者増減(前年比較) 期間中の半額パス利用総数 667,200回 43 10月 11月 12月 1月

    2月 合計 107,837 139,925 142,511 142,885 134,042 電車 19,304 24,636 23,981 23,689 21,925 バス 88,533 115,289 118,530 119,196 112,117 107,837 139,925 142,511 142,885 134,042 408,394人 (61%) 101,981人 (15%) 101,657人 (15%) 55,168人 (8%) 半額パス以前から利用 新規利用-新規外出増加 新規利用-自家用車からの転移 新規利用-その他移動手段からの転移 半額パス総利用回数の内訳(10月-2月合計) 新規利用(純増効果)258,806回 全体の利用回数の39% 半額パス総利用回数の月別(10月-2月計) 月を経過するごとに利用者が増え ていき、結果約67万人の利用者 約26万人の利用者純増と推計 ※半額パス利用者アンケートから推計 (人) 路線バス利用人員と走行キロの状況(10月-1月計) ※2月はうるう年、前年100円 WeeKがあった特殊月のためカット 令和5年 令和6年 輸送人員(人) 走行キロ(km) ,766,035km 7,322,263km +92,433人 (101%) ▲443,772km (94%) 走行キロは減っているにも関わらず、 この期間の利用者は前年上回る 8,165,210人 8,257,643人
  26. 44 運賃が変われば移動が変わる • 乗継ごとに初乗りがかかる →都心部以外の公共交通利用が少ない • 長距離だと片道1000円以上かかる →郊外まで渋滞を発生させてしまう • 定期以外に使いやすい割引が乏しい

    →買物・遊びなどが車になりがち • 学生には割高 (熊本市の70歳以上は8割引なのに) 事業者負担の割引では こうなってしまう 案②サブスク「くまもんパス」 公費投入で「お得だからとりあえず買っとく」パスに 案)一般 6万円/年、学生4万円/年 ウィーン市内)一般5.8万円、学生1.3万円 小山市バス)一般2.8万円、学生2.5万円 公共交通への運賃への不満 案①乗継割引 乗継時の初乗り分を公費で補填 ▼ バス向けの試算 ・10%利用増(現在の乗継率は6%) ・4.4億の減収補填 ・16.2億の渋滞解消効果
  27. 46 全交通手段で「2倍」の投資規模のオーダー 交通 施策 初期投資 運用公費 利用増数 増加率 現状利用者 JR豊肥線

    鹿児島線直通/増便/新駅2/一部複線化 140億 28,282 75% 37,709 空港アクセス鉄道 410億 4,900 13% JR鹿児島線 増便/新駅1 100億 15,757 50% 31,513 熊本電鉄 藤崎宮前〜市街延伸・LRT化・増便 227億 1億/年 4,600 107% 4,300 上熊本〜北熊本 市電直通・増便 50億 0.2億/年 430 10% 御代志〜セミコン〜原水 BRT 200億 1億/年 4,300 100% 熊本市電 待遇改善・運転手確保 1億/年 27,638 オール連節化+車庫増設 300億 5,528 20% A5分毎・B10分毎・深夜増便 1億/年 5,528 20% 余計時分短縮 -1億/年 829 3% 東町線延伸 141億 2,300 8% 南熊本延伸 200億 2,211 8% バス 待遇改善・運転手確保 10億/年 60,000 都市部1.5倍増便 + バスレーン 100億 9億/年 14,575 24% 新路線 2億/年 3,000 5% 遅延改善ダイヤ改正 720 1.2% オールEV化 500億 -2億/年 6,000 10% 全体 サブスク・半額パス等 10億/年 36,300 30% 121,000 乗継割引・上限運賃等 3億/年 6,050 5% 高齢者・若者割引等 3億/年 6,050 5% 濃色は公的根拠あり 淡色は研究試算あり アクセス鉄道新設より JR増強が圧倒的に効率的 上熊本連携の効果は僅か 本命は藤崎宮 セミコンBRTもポテンシャル大 延伸以前に運転手確保・ 連接車導入による 輸送力増が大前提 東町線は実態と異なる所要 時間で需要予測に疑義あり バスは初期投資が少ない 運行費増でV字回復 バスは初期投資が少ない 運行費増でV字回復
  28. 47 公共交通の収支と予算(コロナ前時点) バス4社(2019・熊本都市圏) 収入 支出 収支 収支率 49億 59億 -10億

    83% 熊本市電(2019) 経常収支 https://jmpo.kumamoto-toshibus.co.jp/opendata/opendata2-1/ 収入 支出 収支 収支率 17億 20億 -2.7億 86% 営業収支 http://www.kotsu- kumamoto.jp/kihon/pub/detail.aspx?c_id=56&id=1123&pg=1 熊本の収支率 先進国の都市鉄道 の収支率 自治体 地域 交通 道路 一般会計 熊本市 5.8億 184億 3702億 熊本県 4.9億 372億 7915億 熊本の交通行政予算 独立採算から脱し、道路とバランスの取れた交通予算配分へ 2019年度当初予算 公共交通の 運転手確保・増便・割引に40億/年 ハードに60億×10年投じれば 熊本の交通は劇的に生まれ変わる 日本では「赤字」と叩かれるが 諸外国と比べると 「運賃高すぎ・サービス低すぎ」
  29. 48 48 若者が住み続けられる街へ 熊本より福岡に就職したい? 華やか、便利…大学生の本音 2022.06.29 https://kumanichi.com/articles/707212 熊本にとって”ライバル”とも言える隣県の福岡を就職先に選んだ若者たちの本音に迫った 熊本県立大4年の女性(21)(福岡市の建設会社に就職予定) 地下鉄など交通インフラが整備された福岡。女性は「通勤時にひどい渋滞に

    悩まなくて済むと考えると、熊本を離れる喜びも正直ある」 熊本市出身の男性(22)(福岡市のベンチャー企業の広告代理店) 年10回ほど遊びに行っていた福岡市を身近に感じていて、 街の華やかさのほか、交通や買い物など利便性の高さにひかれた 車の費用的ハードルは高まっており、公共交通は若者を惹きつけるツールになる
  30. 50 富山市ではLRTへの投資が財政に返ってきている • 利用者が平日2.1倍、休日3.4倍に • 渋滞解消効果は201億円/30年(事前推計) • 買物や飲食の外出、立ち寄りが増加 • 環状線利用者の来街頻度は自動車の約3倍

    https://wwwtb.mlit.go.jp/kinki/content/000010198.pdf • 中心市街地の人口が転入超過へV字回復 • 固定資産税+都市計画税が41億円/年(11%)増 https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/kanminrenkei/content/001319815.pdf • 「おでかけ定期券」で1日1794歩増加 • 医療費が1.1億円/年削減 財政に返ってきている 2005年から 顕著に上昇 都道府県最高地価 富山県の順位 (政令指定都市のない31県) 森雅志ら: 地方自治体による鉄軌道政策の成果と課題に関する 研究、実践政策学第8巻1号、pp5-20、2022 高齢者の外出の顕著な増加 ⇒健康増進・まちの賑わい 昼間は4倍以上 富山ライトレールによる時間帯別利用者増 富山大学 中川大先生 講演資料 より
  31. 55 まだまだ全然実装されていない ◼公共交通事業経営 • 運転士不足、減便、運賃値上げ… という縮小均衡志向は変わっていない • 公費投入を前提とした事業形態に変わる踏ん切りはまだついていない ◼交通計画 •

    現行の目標値は横ばい。施策は並ぶが効果不明でバックキャストではない ◼交通政策 • 大きな公費投入を伴う事業は乏しい(端っこの市電延伸と空港アクセス鉄道程度) • 「交通/運輸連合」「マネジメント組織」など供給の協調・効率化への過度な期待 • まだまだ「渋滞対策は道路整備で」という予算配分・庁内風潮 • 熊本市:人数と施策は多いが、実効性は乏しい • 熊本県:これまで都市交通政策はほぼ無かった。予算獲得に挑戦も9割カット。
  32. 57 目標値のスケールダウン 計画 実績 目標 2000年度 都交マスタープラン 1997年度:13.5万人 2020年度:25.1万人 倍増計画だった!!

    2015年度 都交マスタープラン 2012年度:15.7万人 2035年度:17.0万人 15年でスケールダウン… 2018年度 総合交通戦略 2025年度:15.0万人 実行計画は横ばい… 2021年度 熊本市 地域公共交通計画 2015年度:15.2万人 2025年度:15.3万人 上位計画通り横ばい… 2024年度 熊本市 総合計画 2022年度:12.5万人 2031年度:14.8万人 コロナで下方修正… 25年間の反省を活かし、今こそ再チャレンジを!
  33. 59 熊本「車1割削減、渋滞半減、公共交通2倍」から12の学び 課題 設定 ①差し迫る地域課題解決への貢献を語る 熊本では渋滞解消とTSMC対応 ②マジョリティの車利用者が共感できる話にする 熊本では渋滞が減れば車利用者にも嬉しい ③交通モードを決め打ちせず都市交通を語る 関係性上バス中心だが、鉄軌道・車も検討中

    無闇に「まちづくり」や生活支援交通に広げない ④やってる感と立場に逃げず課題解決に忠実に 予算はありがたくいただくが流行言葉に自ら踊らされない ITか、研究か、儲かるか、ではなくやるべきことをやる 定量的 交通 計画 ⑤将来像を数字で、方略をバックキャストで示す 「車1割削減、渋滞半減、公共交通2倍」は発明? 交通工学の裏付け、意外性と実現性 ⑥データをかき集めデータをやらない理由にしない 仕掛けてきたバスデータを回収、必要なら採る・買う、 既存統計・12年前のPTも使い倒す ⑦車依存からの脱却を分担率・便益・財源で語る 車1割減、公共交通2倍、 車1トリップ減で時短便益1182円・B/Cは5倍 ⑧サービスレベルと運賃を独立採算から解放し吟味 社会目標→分担率→サービスレベル・運賃 →予測→費用・便益→評価 ⑨できることから実践し体感・腹落ちしてもらう 無料デー、バス遅延改善、信号改善… 推進 運動 ⑩政治的イシューにすべく発信する 市長・知事のマニフェスト → 県市共通目標へ ⑪機会を狙い、機会を作る 無料デー、国の研究PJ、首長選挙、県の公募PJ PT・都市交通マスタープラン ⑫業界内外のキーパーソンを探し仲間を増やす 今釜さん → バス共同経営 → 市長・行政・事業者 県議・運動家 → 政治・市民、日銀支店長 → 財界
  34. 60

  35. 63 仲間を探す旅 • バス会社:今釜さんと2019年4月マーケティング研究会例会にて知り合う • 九州産交で遅延改善、無料デーなどを実施 • バス共同経営推進室につながる • 熊本市:大西市長への提案×2

    → マニフェスト • 熊本県:青年会議所の「市長マニフェスト検証会」で南部県議と知り合う 若手県議・市議を中心に勉強会を重ねている 富永企画振興部長・松田都市計画課長と密に連携 • オピニオンリーダー:ラジオコメンテーター/公共交通マニアの斉場さんとXで知り合う • 合志市でセミナーを開催したら、南部県議の紹介で、現木村知事(出馬前)が参加 • 財界:日銀田原支店長と東大の同窓会で意気投合(YouTubeを見てくれていた) • 経済団体(経済同友会、セミコンテクノパーク、etc…)、県警本部長、副知事などに次々紹介 • 熊本日日新聞:前田論説委員をセミナーに招待 • 週1回×3ヶ月の公共交通特集 • 地域外:土木計画学、マーケ研、路面電車NWなどの場で知恵と熱意を交換
  36. 65 バス増便による渋滞緩和効果推計のステップ 65 ステップ 入力データ 主要パラメータ 出力結果 概要 1. 幹線バスの

    サービスレベルの 可視化と設定 GTFS 幹線8方面の断面 時間帯別本数(設定) バスレーン時間短縮 時間帯別本数(現況) 「幹線8方面」利用者へのアンケートと両実績 に基づき運行本数を設定。既存の政策に基づ きバスレーンを設定。 2. バス利用増 の推計 Step1のパラメータと結果 ICカード利用実績 増便感度 時間短縮感度 運行経費時間単価 バス利用者増加 バス減益額 増便と、バスレーンによる時間短縮による、利 用者数と収支の変化を増便感度に基づき推 計する。 3. 車からの転換 の推計 Step2の結果 PT調査 通過エリア換算表 交通量の曜日比率 交通量削減率 バス網全体の利用者増を、PTに基づき通過 市区エリアに配分し、交通手段分担率に基づ き車からの転換数を推計する。 4. 渋滞緩和効果 の推計 Step2, 3の結果 トラカン断面交通量 プローブ旅行速度 降雨記録 プローブ混入率 時間価値 走行時間短縮効果 費用対効果 通過市区エリア別に集計QVを作成し、交通 量削減率から時間帯毎の速度向上および時 間短縮効果を推計し、バスの減益額と比較評 価する 詳しくは学会発表 バスのサービスレベル向上と運賃策による熊本都市圏の渋滞緩和効果推計 ~公共交通への公的投資に向けた感度と集計QVに基づく迅速なシナリオ検討~ https://speakerdeck.com/trafficbrain/20230526-service-level-jsce
  37. 67 サービスレベル現況(平日) area trunk_name direction terminal_time_min terminal_time_max trip_count travel _time

    c06 c07 c08 c09 c10 c11 c12 c13 c14 c15 c16 c17 c18 c19 c20 c21 c22 c23 人数 収入 1_植木 1A_徳王 up 6:30 22:19 91 5,652 4 8 9 7 7 7 6 6 6 6 6 5 5 4 3 1 1 0 2,615 579,242 1_植木 1B_池田三丁目 up 7:28 22:38 23 496 0 2 1 1 2 1 1 1 1 1 1 2 2 2 2 2 1 0 342 49,894 2_合志・菊池 2A_高平橋 up 6:52 21:05 39 2,335 1 3 4 4 2 2 2 2 2 2 3 3 3 3 2 1 0 0 1,138 228,622 2_合志・菊池 2B_須屋小屋 up 6:42 22:52 24 1,927 2 2 2 2 1 2 1 1 0 1 1 2 1 2 2 1 1 0 827 211,034 2_合志・菊池 2C_城北校前 up 6:32 23:21 31 1,760 2 3 2 3 2 2 1 2 2 2 1 2 2 1 1 1 1 1 897 169,435 2_合志・菊池 2D_立田山 up 6:35 22:56 43 2,460 2 3 4 2 4 4 2 2 2 3 2 3 3 3 2 0 2 0 1,346 246,472 3_菊陽・大津 3A_高杉 up 6:48 22:03 41 1,831 1 2 3 4 2 3 2 3 3 3 3 3 3 2 2 1 1 0 1,006 185,372 3_菊陽・大津 3B_武蔵陸橋 up 6:58 22:33 36 1,862 1 2 4 2 2 3 2 2 2 3 3 3 2 2 1 1 1 0 957 179,801 3_菊陽・大津 3C_塚の本 up 6:33 21:00 29 1,489 1 3 1 3 3 2 2 2 2 2 2 1 2 1 1 1 0 0 833 154,294 3_菊陽・大津 3D_江南病院前 up 7:03 21:10 30 1,522 0 3 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 0 0 624 118,985 4_長嶺 4A_渡鹿四丁目 up 6:50 21:48 61 2,474 1 5 6 5 3 4 4 3 4 4 4 5 5 4 2 2 0 0 1,412 270,900 4_長嶺 4B_熊本学園大学入口 up 6:47 22:52 66 3,261 1 4 7 4 5 5 4 5 4 4 4 4 4 4 3 2 2 0 1,509 305,898 4_長嶺 4C_帯山小学校入口 up 6:55 22:44 77 3,496 1 7 8 6 5 5 4 4 4 4 6 6 5 3 4 2 3 0 1,660 290,352 4_長嶺 4D_京塚 up 6:17 22:56 95 4,381 5 9 10 7 6 5 6 6 6 5 5 6 5 6 3 2 3 0 2,451 417,513 5_益城・空港 5A_小楠公園前 up 6:40 22:45 73 3,884 2 7 9 5 5 5 5 4 5 5 5 3 3 3 3 2 2 0 2,033 396,261 5_益城・空港 5B_東野中学校前 up 7:17 20:18 21 1,681 0 2 4 1 1 1 1 2 1 1 1 1 2 2 1 0 0 0 512 115,456 6_嘉島 6A_下江津 up 6:54 21:17 17 873 1 5 4 0 1 0 1 0 0 1 0 1 1 0 1 1 0 0 360 73,507 6_嘉島 6B_江津三丁目 up 6:43 19:10 12 521 1 1 0 1 2 0 1 0 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 219 39,683 6_嘉島 6C_田井島(浜線バイパス) up 7:54 20:16 20 913 0 1 1 2 1 2 2 1 2 2 1 2 1 1 1 0 0 0 298 48,341 6_嘉島 6D_田迎(旧浜線) up 6:09 23:41 94 5,093 7 7 8 6 7 4 7 6 7 6 8 5 5 3 3 1 3 1 1,834 409,502 6_嘉島 6E_県立高等技術専門校前 up 6:48 21:08 27 1,083 1 3 2 2 2 2 1 2 1 1 2 2 2 2 1 1 0 0 371 63,821 7_宇土・宇城 7A_熊日前(国道) up 6:20 20:45 28 946 2 2 3 1 2 2 2 1 2 3 2 1 2 2 1 0 0 0 362 71,523 7_宇土・宇城 7B_熊日前(旧道) up 6:38 22:15 46 1,804 2 4 4 3 3 3 3 3 3 3 3 4 3 1 2 1 1 0 1,002 206,554 8_田崎・城山 8A_新土河原一丁目 up 6:30 22:30 32 966 1 1 0 1 3 3 2 3 2 4 1 3 2 2 1 2 1 0 165 33,049 8_田崎・城山 8B_島団地入口 up 6:37 19:26 16 505 1 2 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 209 45,301 8_田崎・城山 8C_野口町 up 6:36 21:37 44 1,775 2 4 4 3 3 3 3 3 3 3 4 2 3 3 0 1 0 0 704 158,219 8_田崎・城山 8D_野中公民館前 up 6:33 23:21 35 822 4 3 1 2 2 2 3 1 2 3 4 2 2 2 0 0 1 1 267 48,397 8_田崎・城山 8E_稲荷入口 up 6:57 19:57 25 1,074 1 3 1 2 2 1 2 2 1 1 3 2 1 3 0 0 0 0 300 62,678 8_田崎・城山 8F_高橋中間 up 6:26 21:11 31 987 2 4 3 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 1 1 1 0 0 563 108,426 桜町BT 始着 終発 終日 本数 上 り 下 り 1_植木 1A_徳王 down 6:50 22:55 91 4,968 1 6 4 5 6 6 6 7 6 6 8 8 8 6 4 2 2 0 2,658 599,819 1_植木 1B_池田三丁目 down 6:33 22:00 23 358 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 3 2 2 2 1 1 1 0 384 56,188 2_合志・菊池 2A_高平橋 down 7:15 21:15 37 1,945 0 3 4 3 2 2 2 2 2 2 3 3 3 3 2 1 0 0 1,033 206,171 2_合志・菊池 2B_須屋小屋 down 6:30 23:00 24 1,954 2 3 2 2 1 1 0 1 0 1 2 2 2 1 1 1 1 1 871 221,448 2_合志・菊池 2C_城北校前 down 6:42 23:30 35 1,870 2 2 3 3 3 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 1 1 1 949 181,826 2_合志・菊池 2D_立田山 down 6:52 23:15 41 2,132 1 3 2 4 3 2 2 3 2 3 2 3 3 2 2 2 1 1 1,195 218,692 3_菊陽・大津 3A_高杉 down 6:51 22:30 41 1,628 1 2 3 2 3 3 3 3 3 3 2 3 3 2 1 3 1 0 1,082 198,687 3_菊陽・大津 3B_武蔵陸橋 down 7:00 23:00 40 2,007 0 3 3 2 2 3 3 3 3 3 3 4 2 2 1 1 1 1 974 186,838 3_菊陽・大津 3C_塚の本 down 7:08 21:41 29 1,487 0 2 2 1 2 2 2 2 2 2 3 2 3 1 2 1 0 0 642 128,497 3_菊陽・大津 3D_江南病院前 down 8:00 21:30 26 1,182 0 0 1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 0 0 536 103,718 4_長嶺 4A_渡鹿四丁目 down 6:28 22:00 61 2,364 1 4 5 6 4 3 3 4 4 4 4 5 4 4 3 2 1 0 1,327 252,400 4_長嶺 4B_熊本学園大学入口 down 6:36 22:50 64 2,980 2 3 4 6 5 5 4 4 4 4 5 3 4 4 2 3 2 0 1,396 287,543 4_長嶺 4C_帯山小学校入口 down 6:30 22:28 78 3,582 1 7 11 7 6 3 4 4 4 4 4 5 6 4 3 3 2 0 1,465 254,186 4_長嶺 4D_京塚 down 6:27 23:04 91 3,825 3 6 9 8 6 5 6 6 6 5 4 6 6 6 4 2 2 1 2,325 395,478 5_益城・空港 5A_小楠公園前 down 7:11 23:21 76 3,945 0 4 6 5 5 5 5 5 4 5 5 5 6 5 4 4 2 1 2,075 414,532
  38. 68 サービスレベル定義 ◼ 多段階にした意義 • 2012年度の熊本市公共交通グランドデザインでは 1パターン(6本)だけだった • 実際に路線に当てはめるには多段階が現実的 ◼

    幹線Lv=日中の本数 • 車から転換しうる高いレベルへ • 8本/h…乗り継いででも利用したくなる本数 • 2本/h…現役世代が利用しうる最低限の本数 ◼ 運行時間帯・始終発 • 早出や飲み会・残業時に利用できるようにして、 定期利用につなげる ◼ 規定する意義 • 事業者任せ → 行政として保証(要事業スキーム) • 仕業効率化で近視眼的に減便され不安定 早朝深夜・土日は非効率として減便 → 効率を落としてでも交通網として保証 平日 幹線Lv 初着 終発 往復 上下 便数 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 8 6:10 23:30 123 上 123 4 11 11 8 8 8 8 8 8 8 8 8 8 6 4 3 3 1 0 下 123 3 9 11 8 8 8 8 8 8 8 8 8 10 6 4 3 3 2 0 6 6:20 23:00 93 上 93 3 9 9 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 4 3 3 2 0 0 下 93 2 7 9 6 6 6 6 6 6 6 6 6 8 4 3 3 2 1 0 4 6:30 23:00 63 上 63 2 6 6 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 3 2 2 2 0 0 下 63 1 5 6 4 4 4 4 4 4 4 4 4 5 3 2 2 2 1 0 3 6:30 23:00 49 上 49 2 4 4 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 2 2 2 0 0 下 49 1 3 4 3 3 3 3 3 3 3 3 3 4 3 2 2 2 1 0 2 6:30 22:30 34 上 34 1 3 3 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 0 0 下 34 0 2 3 2 2 2 2 2 2 2 2 2 3 2 2 2 2 0 0 土休 幹線Lv 初着 終発 往復 上下 便数 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 8 6:20 23:30 116 上 116 3 8 8 8 8 8 8 8 8 8 8 8 8 6 4 3 3 1 0 下 116 2 8 8 8 8 8 8 8 8 8 8 8 8 6 4 3 3 2 0 6 6:30 23:00 86 上 86 2 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 4 3 3 2 0 0 下 86 1 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 4 3 3 2 1 0 4 6:30 23:00 59 上 59 2 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 3 2 2 2 0 0 下 59 1 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 3 2 2 2 1 0 3 6:30 23:00 46 上 46 1 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 2 2 2 0 0 下 46 0 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 3 2 2 2 1 0 2 6:30 22:30 32 上 32 1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 0 0 下 32 0 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 0 0 現状参考例 路線 初着 終発 往復数 上下 便数 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 4D_京塚 06:17 23:04 93 上 95 5 9 10 7 6 5 6 6 6 5 5 6 5 6 3 2 3 0 下 91 3 6 9 8 6 5 6 6 6 5 4 6 6 6 4 2 2 1 4A_渡鹿四丁目 06:50 22:00 61 上 61 1 5 6 5 3 4 4 3 4 4 4 5 5 4 2 2 0 0 下 61 1 4 5 6 4 3 3 4 4 4 4 5 4 4 3 2 1 0 7B_熊日前(旧道) 06:38 22:45 45.5 上 46 2 4 4 3 3 3 3 3 3 3 3 4 3 1 2 1 1 0 下 45 1 1 3 4 3 3 3 2 3 3 4 4 3 3 2 1 2 0 3D_江南病院前 07:03 21:30 28 上 30 0 3 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 0 0 下 26 0 0 1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 0 0 >Lv8 >Lv6 >Lv4 >Lv3
  39. 69 推計表(平日1日) 往復数 運転時間[h/日] 経費概算[円/日] 混雑 幹線部 輸送人員 収支概算[円/日] 方面 路線(断面)

    短縮 [分] 適用 率 幹線 Lv 現行 増便 後 現行 増加 増加 率 現行 増加 1便人 数 現行 増便増 加 増便増 加率 レーン 増加 増加計 増加 率計 収入 現行 収支率 現行 収入 増加 収支率 増後 収支 増減 1A_徳王 8 91 123 177 62 35% 1,247千 439千 29.0 5,273 927 18% 0 927 18% 1,179千 95% 207千 82% -231千 1B_池田三丁目 2 23 34 14 7 48% 100千 48千 15.8 726 174 24% 0 174 24% 106千 106% 25千 89% -23千 2A_高平橋 3 50% 3 38 49 71 18 26% 503千 128千 28.6 2,171 314 14% 149 463 21% 435千 87% 93千 84% -35千 2B_須屋小屋 3 50% 3 24 49 65 65 100% 456千 457千 35.4 1,698 884 52% 155 1,039 61% 432千 95% 265千 76% -193千 2C_城北校前 3 100% 3 33 49 61 24 40% 426千 172千 28.0 1,846 448 24% 275 723 39% 351千 82% 138千 82% -35千 2D_立田山 3 100% 3 42 49 77 8 10% 539千 55千 30.3 2,541 212 8% 330 542 21% 465千 86% 99千 95% 44千 3A_高杉 3 100% 3 41 49 58 6 11% 406千 45千 25.5 2,088 204 10% 275 479 23% 384千 95% 88千 105% 43千 3B_武蔵陸橋 3 100% 3 38 49 64 14 21% 454千 97千 25.4 1,931 279 14% 265 545 28% 367千 81% 103千 85% 6千 3C_塚の本 3 100% 3 29 49 50 29 59% 349千 206千 25.4 1,475 509 34% 238 747 51% 283千 81% 143千 77% -63千 3D_江南病院前 3 100% 3 28 49 45 29 64% 318千 204千 20.7 1,160 435 38% 191 626 54% 223千 70% 120千 66% -83千 4A_渡鹿四丁目 5 100% 6 61 93 81 27 33% 568千 189千 22.5 2,739 718 26% 691 1,410 51% 523千 92% 269千 105% 81千 4B_熊本学園大学入口 5 100% 6 65 93 104 29 28% 733千 206千 22.3 2,905 626 22% 706 1,332 46% 593千 81% 272千 92% 66千 4C_帯山小学校入口 5 50% 8 78 123 118 59 50% 831千 416千 20.2 3,125 917 29% 404 1,322 42% 545千 66% 230千 62% -185千 4D_京塚 8 93 123 137 44 32% 964千 311千 25.7 4,776 770 16% 0 770 16% 813千 84% 131千 74% -180千 5A_小楠公園前 3 50% 6 75 93 130 28 21% 919千 196千 27.6 4,108 510 12% 277 787 19% 811千 88% 155千 87% -40千 5B_東野中学校前 2 21 34 55 34 62% 384千 238千 22.6 951 294 31% 0 294 31% 219千 57% 68千 46% -170千 6A_下江津 2 18 34 31 29 94% 215千 203千 21.2 741 349 47% 0 349 47% 149千 69% 70千 52% -133千 6B_江津三丁目 2 12 34 17 33 196% 118千 232千 17.0 390 382 98% 0 382 98% 71千 60% 70千 40% -162千 6C_田井島(浜線バイパス) 2 21 34 30 19 62% 213千 132千 14.6 613 190 31% 0 190 31% 101千 47% 31千 38% -101千 6D_田迎(旧浜線) 8 93 123 171 56 33% 1,201千 396千 19.8 3,668 605 16% 0 605 16% 815千 68% 134千 59% -262千 6E_県立高等技術専門校前 2 26 34 34 10 31% 237千 73千 13.1 683 105 15% 0 105 15% 118千 50% 18千 44% -55千 7A_熊日前(国道) 2 28 34 32 7 24% 223千 53千 13.2 726 86 12% 0 86 12% 144千 65% 17千 59% -36千 7B_熊日前(旧道) 4 46 63 61 24 38% 432千 166千 21.8 1,984 382 19% 0 382 19% 403千 93% 77千 80% -89千 8A_新土河原一丁目 2 32 34 31 2 8% 216千 17千 6.4 405 16 4% 0 16 4% 83千 39% 3千 37% -14千 8B_島団地入口 2 16 34 16 19 113% 116千 130千 12.7 407 229 56% 0 229 56% 88千 76% 49千 56% -81千 8C_野口町 3 44 49 57 7 11% 405千 46千 15.7 1,382 79 6% 0 79 6% 309千 76% 18千 72% -28千 8D_野中公民館前 2 36 34 27 -2 -6% 193千 -11千 7.3 522 -15 -3% 0 -15 -3% 93千 48% -3千 50% 8千 8E_稲荷入口 2 23 34 33 17 51% 233千 119千 13.4 601 154 26% 0 154 26% 125千 54% 32千 45% -87千 8F_高橋中間 3 31 49 33 19 58% 230千 134千 17.7 1,096 318 29% 0 318 29% 209千 91% 61千 74% -73千 1日集計 全幹線 1,202 1,698 1,878 723 39% 13,232千 5,098千 52,731 11,100 21% 3,958 15,058 29% 10,436千 79% 2,986千 73% -2,112千 terminal 桜町路線2,998 3,495 2,571 723 28% 18,115千 5,098千 65,527 11,100 17% 3,958 15,058 23% 12,494千 69% 2,986千 67% -2,112千 all 全路線 4,596 5,093 3,818 723 19% 26,901千 5,098千 81,442 11,100 14% 3,958 15,058 18% 15,374千 57% 2,986千 57% -2,112千 5_益城・ 空港 6_嘉島 7_宇土・ 宇城 8_田崎・ 城山 バスレーン 1_植木 2_合志・ 菊池 3_菊陽・ 大津 4_長嶺 増便率 反映 ×時間単価7046円 ×増便感度(0.5) 短縮時間 運転時間削減 時短感度(4%/分)を乗算 41%・496便増 39%・510万円経費増 29%・1.5万人利用増 211万減益 299万増収
  40. 70 渋滞削減効果 バス利用が532万人増により、車利用が403万人減り、 平日朝夕と土曜夕方を中心に速度が1km/h前後向上し、 市民の総走行時間が178万時間短縮、47.6億円の便益が生じる。 増便による9.3億円の減益を補填しても充分な費用対効果5.1。 熊本市の車1人削減あたり1183円の便益。 平日 増加率 現況

    増加 現況 削減 削減率 現況 向上後 現況 向上後 台時間 便益 [千円] 1台削減便益 [円/台] 日数 242 運行頻度・バスレーン 23% 中央区 32,149 7,388 234,670 5,025 2.1% 14.0 15.1 12.5 13.9 3,925 10,497 2,089 バス乗車人員 65,527 バスバス乗継 0% 他区 28,142 6,467 800,671 5,321 0.7% 24.0 24.3 22.3 22.7 1,674 4,478 842 バス鉄軌道乗継 0% 熊本市外 5,236 1,203 546,072 1,066 0.2% 土曜 日数 52 運行頻度・バスレーン 28% 中央区 25,337 6,992 226,264 4,756 2.1% 21.2 21.4 13.4 14.3 3,534 9,450 1,987 バス乗車人員 51,644 バスバス乗継 0% 他区 22,179 6,120 771,991 5,036 0.7% 30.5 30.7 21.8 22.1 1,920 5,134 1,020 交通量対平日比率 96% バス鉄軌道乗継 0% 熊本市外 4,127 1,139 526,512 1,009 0.2% 日祝 日数 71 運行頻度・バスレーン 38% 中央区 17,095 6,432 192,870 4,375 2.3% 24.0 24.2 18.0 18.3 979 2,618 598 バス乗車人員 34,843 バスバス乗継 0% 他区 14,964 5,630 658,055 4,632 0.7% 34.4 34.4 26.6 26.8 1,034 2,766 597 交通量対平日比率 82% バス鉄軌道乗継 0% 熊本市外 2,784 1,048 448,805 928 0.2% 年間累計 現況 [千] 増加 [千] 現況 [千] 削減 [千] 削減率 台時間 [千時間] 便益 [百万円] 便益 [円/台] 中央区 10,311 2,608 82,250 1,774 2.2% 1,203 3,217 1,814 他区 9,026 2,283 280,628 1,878 0.7% 578 1,547 824 熊本市外 1,680 425 191,393 376 0.2% 全域 21,017 5,316 554,271 4,029 0.7% 1,782 4,764 1,183 エリア バストリップ 自動車トリップ 8時速度 17時速度 走行時間短縮
  41. 80 1.データ以前に政策意思決定 ◼政策意思決定の目的を明確に • 何かデータ分析をすれば政策が出てくるわけではない • 政策の精度、説得力を高めるためにデータがある ◼金をかける覚悟が無いなら分析も無意味 • B/Cが高かったら、赤字を公費で補填してでも増便するか?

    • 人流データで需要が見出されたら、赤字でも新路線を張るか? ◼データプラットフォーム / スマートシティ / EBPM / DX / MaaS などITを頭にするのは要注意 • コストと時間を浪費する割に、ほぼ効果を生まないのがデフォルト • 仰々しいICカード分析システムを作った割に、 やることが利用増ではなく「ダウンサイジング」というのが良くあるオチ
  42. 81 2.都市交通と生活支援交通を区別する 生活支援交通 都市交通 社会課題 主な対象地域 過疎地 都市部 解決したい課題 移動手段の確保

    渋滞解消・都市機能向上 車削減 車削減を目指さない 車削減を目指す 公共交通 の役割 公共交通の機能 代わりに運転する まとめて運ぶ 主な対象者 子ども、高齢者、低所得者など 運転できない人 車が運転できる人も含めた 全市民 公共交通の サービスレベル 民間事業の場合 成り立たない 成り立つ路線もあるが不便 公費で目指すレベル 生活できる最小限のレベル 車より選ばれる高いレベル 国政の現状 計画体系 地域公共交通計画 (公共交通のみの5年計画) →努力義務化、補助金要件化 都市・地域総合交通戦略 (道路も併せた10年計画) →一部都市だけ、あっても形骸化 バスの補助・交付金 手厚い(輸送量150/片道以下) ほとんど無い 鉄道の補助・交付金 手厚い(輸送密度4000未満) 薄い 大 は 小 を か ね る 地方都市交通は政策空白領域。「地域公共交通」の手引き類は都市交通には不適が多い
  43. 82 地方の過半は人口40万人以上の都市圏 4 53百万 46 45百万 160 23百万 6百万 0%

    10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 都市圏数 人口 都市圏の数と人口 人 口 の 大 半 で 渋 滞 が 課 題 高利益な大手鉄道事業者を 中心とした公共交通網に 公がどう公共性を注入するか が課題。 独立採算の公共交通では 車依存・渋滞が深刻になる。 行政主導・公費投入による サービスレベル向上が課題。 高 利 益 一 部 採 算 不 採 算 15万人未満の都市圏と都市圏 外は人口22%に過ぎない。 車依存でも渋滞は少ない。 不採算な生活交通の確保が課題。 公 共 交 通 中 心 首 都 ・ 近 畿 圏 車 中 心 地 方 地方の過半が40万以上都市圏 渋滞が課題なのに埋もれがち 都市圏 都市圏人口 中心市人口 熊谷 446,674 194,415 松本 442,649 241,145 久留米 429,434 303,316 福島 426,758 282,693 秋田 383,233 307,672 佐賀 380,803 233,301 富士 380,653 245,392 沖縄 379,758 142,752 旭川 366,758 329,306 人口40万人前後の都市雇用圏 ▪都市圏以外 ▪40万未満都市圏 ▪40万以上の都市圏(首都圏・近畿圏を除く) ▪首都圏・近畿圏 郊外自治体も含めて 都市交通政策が必要
  44. 83 3.バックキャスティングで王道を真面目に スキーム 組織、契約、マネジメント 財源 待遇改善10億、増便10億、運賃割引10億、ハード… 必要なサービス 増便、政策的割引… バスレーン、車両刷新… 社会目標

    渋滞半減 → 車1割削減 → 公共交通2倍 バックキャスティングでの意思決定 組織論・効率化よりも、社会課題解決への投資を 熊本市長マニフェスト 再構築検討会 • 熊本のバスの共同経営、市電の上下分離も 大幅な利用増を目指さない枠組みだった • 日本の他都市(松本市:エリア一括、広島市:共同運営) もスキーム先行で効率化や経営安定志向 「実証実験」「スモールスタート」を掲げるなら 単発のやってる感事業ではなく、 ロードマップと施策毎の目標値を持って進めたい 逆に先行しがち 削減に傾きがち 現状維持・ やってる感になりがち ポエムになりがち
  45. 84 4.コミュニケーションとマネジメントに数字を活かす ◼熊本での数字の使い方 • 施策の効果を数字で見積もり、測る • 外部効果で投資価値を示すため、道路や消費のデータを使う • 高い目標に向けて施策を積み上げ、更新する •

    政治・市民とデータを肴に対話する ◼風土が変わっていく • 社会目標として数字が共有されていく • 「車1割削減、公共◦倍」は他都市にもオススメ! • 交通事業者が収支ではなく外部効果で語り、やってる感・やりっぱなしが減る • ポエム or 神棚に飾る or 横ばい な計画が許されなくなる • 渋滞は解決しないと諦め、道路整備しかないと誤解していた 市民が公共交通に期待し「なぜやらない?早くやれ」と言うようになる