Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
AIと共に開発する時代の組織、プロセス設計 freeeでの実践から見えてきたこと
Search
freee
November 13, 2025
Technology
1
190
AIと共に開発する時代の組織、プロセス設計 freeeでの実践から見えてきたこと
2025/11/13開催されたfindy株式会社様主催のイベントでVPoE竹田が登壇した際の登壇資料です。
freee
November 13, 2025
Tweet
Share
More Decks by freee
See All by freee
10分でわかるfreeeのPdM
freee
28
25k
AI時代の開発組織デザイン
freee
0
29
支出管理船団 エンジニア向け会社説明用資料/Company_Presentation_Materials_for_Fleet_Engineers_in_Expenditure_Management.pdf
freee
0
95
[2025/09/12更新] freeeのAIに関する取り組み
freee
2
670
開発組織発 AI駆動経営
freee
0
250
「SaaS × AI Agentの未来」freee が AWS で築く AI Agent 基盤
freee
0
160
freee が目指す生成 AI 時代に向けた次世代データ プラットフォームとガバナンスとは / freee's Next-Generation Data Platform and Governance for the Coming Age of Generative AI
freee
1
510
freee請求書のSLO違反改善活動について / SLO violation remediation activities for freee invoices
freee
1
500
freee + Product Design FY25Q4
freee
4
17k
Other Decks in Technology
See All in Technology
どうなる Remix 3
tanakahisateru
2
340
LINE公式アカウントの技術スタックと開発の裏側
lycorptech_jp
PRO
0
270
設計は最強のプロンプト - AI時代に武器にすべきスキルとは?-
kenichirokimura
1
310
マーケットプレイス版Oracle WebCenter Content For OCI
oracle4engineer
PRO
3
1.3k
Spec Driven Development入門/spec_driven_development_for_learners
hanhan1978
1
1k
オブザーバビリティ成熟度モデルの企画から社内導入まで
dmmsre
2
170
AWS 環境で GitLab Self-managed を試してみた/aws-gitlab-self-managed
emiki
0
340
CodexでもAgent Skillsを使いたい
gotalab555
6
3.2k
嗚呼、当時の本番環境の状態で AI Agentを再評価したいなぁ...
po3rin
0
350
AI-ready"のための"データ基盤 〜 LLMOpsで事業貢献するための基盤づくり
ismk
0
150
これからアウトプットする人たちへ - アウトプットを支える技術 / that support output
soudai
PRO
16
4.9k
AWS IAM Identity Centerによる権限設定をグラフ構造で可視化+グラフRAGへの挑戦
ykimi
2
630
Featured
See All Featured
Code Review Best Practice
trishagee
72
19k
Put a Button on it: Removing Barriers to Going Fast.
kastner
60
4.1k
Optimising Largest Contentful Paint
csswizardry
37
3.5k
Rails Girls Zürich Keynote
gr2m
95
14k
Fight the Zombie Pattern Library - RWD Summit 2016
marcelosomers
234
17k
Making the Leap to Tech Lead
cromwellryan
135
9.6k
Principles of Awesome APIs and How to Build Them.
keavy
127
17k
Product Roadmaps are Hard
iamctodd
PRO
55
11k
The Power of CSS Pseudo Elements
geoffreycrofte
80
6k
Side Projects
sachag
455
43k
Typedesign – Prime Four
hannesfritz
42
2.9k
Responsive Adventures: Dirty Tricks From The Dark Corners of Front-End
smashingmag
253
22k
Transcript
AIと共に開発する時代の組織、プロセス設計 freeeでの実践から見えてきたこと 2025/11/13
2 ⽵⽥ 祥 / Yoshi Takeda web Engineer 2005~ 執⾏役員
VPoE 2021~ freee株式会社 常務執⾏役員 VPoE EM freee 2018 ~ Now PdM web Engineer
3 趣味:うさぎ x4を触りまくること ※うさぎを飼いたいと思っている方はぜひ連絡ください 🐇 エンジニアリング、組織作りよりもうさぎのことのほうが詳しいです
# 今回お話しすること
5 前提情報 1. freeeの事業、プロダクトのご紹介 (さらっと) 2. プロダクトリリースと組織拡大の歴史 (さらっと) 本題 3.
「AIと協業すること」を当たり前にするには。 - freeeにおけるAI活用推進事例の共有 4. AIと共に開発するプロセス、組織の設計 - AIと共に価値創出を最⼤化するには -
6 今回はあえて解ではなく「思考の過程」に重きをおいた構成にしています ◦ 変化が⼤きなAIシフトの波において最適解は正直まだどこにも無い状況 で、freeeも試⾏錯誤している状況です(恐らく他社様も) ◦ 今回はプロセスや組織の正解ではなく、あえて試⾏錯誤の過程を共有する ことで、各組織にAIがフィットする形に近づけていくためのヒントになれ ば幸いと考えていますので、よろしくお願いします。
1. freeeの事業、プロダクトのご紹介
会社概要 Corporate Overview
9 2012年7⽉に創業 現在の従業員数 1,901⼈ ※従業員数は、2025年6⽉末の連結会社の正社員総数
10 スモールビジネスを、世界の主役に。 MISSION
11 VISION だれもが⾃由に経営できる 統合型経営プラットフォーム。
12
13 経費精算 ⼈事労務 電⼦契約 固定資産 請求管理 会計 ⼯数管理 販売管理 会計‧⼈事労務‧販売管理を核とした
統合型経営プラットフォーム 電⼦稟議 債権債務 管理
14 👇 https://www.freee.co.jp/products/
15 最近新キャラを推してます (LINEスタンプあります ) Sweee スイー
2. プロダクトリリースと開発組織拡⼤の歴史
17 プロダクトリリースと開発組織拡⼤の歴史 プロダクト リリース (⼀部) freee 会計 freee ⼈事労務 freee
会社設⽴ freee 開業 freee 申告 freee finance lab freee アプリ ストア freee プロジェ クト管理 freee カード freee販売 freee業務 委託管理 freee 福利厚生 エンジニアは 右肩上がりで増加 毎年複数の プロダクトをリリース
18 freeeの開発組織の特性 ‧ 開発組織の⼈数はスケールし続けている - エンジニアの数は1⼈からスタートし、現在は500⼈over - AI時代においてもHC拡⼤を継続している
‧新規拠点⽴ち上げ、新規プロダクト⽴ち上げなど 新しい組織の⽴ち上げも頻繁に⾏っている - 特定の局⾯においてはスタートアップ的な状態も多く存在 - ベンチャーマインドが⾮常に強い会社 ‧内製開発だけではなく、外注開発や業務委託さんとの協業も多い - 価値を最速で⽣み出すために開発バリエーションは幅広く持っておきたい
3. 「AIと協業すること」を当たり前にするには - freeeにおけるAI活⽤推進事例の共有 -
20 freeeにおけるAI活⽤へのスタンス 「社内外両⾯でAIを使い倒し、AIネイティブな状態へ」 「⾃分たちの仕事」におけるAI活⽤ 「プロダクト」におけるAI活⽤
「AIと協業すること」を当たり前にするには。
22 変えるべきことは⼭ほどある • freeeにおいては 「社内のあらゆる創造活動‧組織活動の動⼒源を AIファーストな形で再設計‧再実装している」 • 2023年から本当にあらゆる業務や環境を再設計してきたので その取り組みのコアを紹介します。参考になれば幸いです。 (粒度様々なので、組織フェーズや状態に応じて参考にしてください)
23 AIシフトの波は変化が⼤きすぎて 正直なにから⼿をつけたらいいか難しい
24 まずはAI活⽤の「量」と「質」に分けて 設計すると進めやすい
25 1. まずは「量」を増やすことから始める 2. 次に「質」を上げていく 3. AI活⽤を組織カルチャー、組織設計に根付かせる 組織のAIシフトの3ステップ(freeeの場合)
26 「AIが常に⾝近にいて、安⼼して仕事を任せられる状態」 この⼟台をしっかりと構築した上で組織、プロセスを考えな いと付け焼き刃な状態で終わってしまう。 ある意味では同僚と同じ存在、信頼関係をいかに作れるか。
1. まずは「量」を増やすことから始める
28 具体的な効果の一例 コーディングエージェント利用率 100% / 2025/09末時点 (※4月頃は45%くらいだった )
社内AI基盤上に構築されたアプリ数 1913個 / 2025/09末時点 (※非エンジニア職が非常に多く利用 )
29 1. まずは「量」を増やすことから始める ひたすらに全員がAIを使い試し、⼿に馴染ませ 「常に⾝近にAIがいる状態、使うのが当たり前」という環境。 • 社内AI基盤の構築 ◦ 安全性の担保、利⽤状況の可視化 •
AI推進チームの新設 ◦ AI利⽤を推進する専⾨チームの組成、エンジニア経営メンバーと協業 • CTO直下のAI予算確保 ◦ ダイナミックな予算執⾏、⼗分なボリューム freeeでの具体的な施策例
30 社内AI基盤の構築(※AIモデル呼び出しのプロキシ) freeeでの具体的な施策例 Raw Output Raw Input Safe Input
Safe Output Proxy PC Model Provider • 安全性の担保 ◦ 社内LLM基盤を通して、モデルプロバイダ と接続するプロキシサーバを構築 ◦ プロキシでは入力のマスキングと出力の ガードレールを構築 ◦ 実行コマンドを解析し、危険なパターンを チェック。さらにLLMでリスクレベルを判定。 MCPも同様にチェック • 利用状況の可視化 ◦ 開発者ごと、ツールごとのtoken数やリクエ スト数を計測し、詳細な利用状況やコスト内 訳を独自に集計
31 AI推進チームの新設、ボトムアップ/トップダウン両輪での推進の軸に。 • ボトムアップでの推進 ◦ 入社時の環境設定手順に組み込み ◦ 社内Slack,
社内ブログによるプラクティスの 共有。AI活用社内勉強会の実施 ◦ 熟練者とのモブプロやライブコーディング • トップダウンでの推進 ◦ エンジニア経営メンバーと協業 ◦ AI合宿、強制AIデーなど、開発組織全体を巻 き込んだムーブメントを起こす freeeでの具体的な施策例
32 CTO直下のAI予算確保 • ダイナミックな予算執行 ◦ CTO決済で面倒な承認フローをショートカットで きる(※ガバナンスは担保) ◦ お金が必要な場面に最速で対応
• 十分なボリューム ◦ 意思決定時点では投資的な意味合いも強かっ たが、強い意志でしっかりとしたボリュームを確 保 freeeでの具体的な施策例
33 具体的な効果の一例 コーディングエージェント利用率 100% / 2025/09末時点 (※4月頃は45%くらいだった )
社内AI基盤上に構築されたアプリ数 1913個 / 2025/09末時点 (※非エンジニア職が非常に多く利用 )
34 1. まずは「量」を増やすことから始める ひたすらに全員がAIを使い試し、⼿に馴染ませ 「常に⾝近にAIがいる状態」を当たり前にする。
2. 次に「質」を上げていく
36 2. 次に「質」を上げていく AI活⽤の「量」が具体的な効率化、Productivityの向上 という「質」としての結果に繋がっていく状態を作る • AI特区、AI駆動開発チームの新設 ◦ 変化が⼤きいAI関連技術の先⾏検証、活⽤ガイドラインの策定 •
全プロダクトに対するAI駆動開発レビュー • AI Agent基盤の構築 ◦ プロダクションレベルでの開発⽔準に到達させる freeeでの具体的な施策例
37 AI特区、AI駆動開発チームの新設 変化の早い AIツール特有の課題へのソリューション • AIの急速な技術進歩に対応しながら、前例の少ないセキュリティリスクの適切な管理が必要 • 企業、プロダクトとしての安全性確保と技術革新の両立が必須 AI特区
• 特区認定されたチーム/メンバーに限定し て、最新のAIツールの使用を許可 • 各種意思決定フローにおいて優先的な対 応 • 早いサイクルでの検証と評価を実施 AI駆動開発チーム • AIツールに関わるリスクや課題に対処する専門 チーム • 社内向けのガイドラインや開発者向けのLLM基盤 機能の開発 • 迅速な組織への導入とインパクトの最大化 freeeでの具体的な施策例
38 AI特区、AI駆動 チームでの AIツールの評価 ガイドライン 策定と基盤構築
専門チームによる 全社展開&運用 安全な環境、限られたメン バーによるスピーディーな 検証サイクル 特区で得られた知見を形式 知&基盤化。全社展開のた めのセキュリティ対策 AI推進チームによるスピー ディーな展開と 継続的な評価 freeeでのAIツール検証フロー freeeでの具体的な施策例
39 AI駆動開発レビュー freeeでの具体的な施策例 • 開発プロセス横断での生産性向上 ◦ 関連ファンクション横断で参加
▪ エンジニア ▪ PdM、デザイナー、 QAなど ◦ 全チームが共有 &レビュー ▪ ノウハウ、知見の共有 ▪ インサイトからの改善、 FB
40 AI Agent基盤の構築(※こちらはまだ公開情報少なめ) • プロダクションレベルの AI Agentを最速で構築 するためのフレームワーク
◦ セキュリティ ◦ 適切なロギング ◦ 可用性 ◦ コストコントロール ◦ 認証、認可 ◦ デザインシステム ◦ etc… AIエージェント 「 freee AI(β) 」 freeeでの具体的な施策例
41 AIクイック解説 会計 経営者 その場で聞けるクラウドCFO β版提供中 具体的な効果の一例
42 まほう経費精算 経費 従業員 領収書を撮るだけのカンタン経費申請 業務フローを変えずカンタン導入 β版提供中 具体的な効果の一例
3. AI活⽤を組織カルチャー 組織設計に根付かせる
44 これ知ってる⽅いますか? (いたら相当レアです)
45 実はこれ「freeeの初期のロゴ」 クラウド上のAI CFOが⾃動で社内の データを分析し経営をサポートする ということを10年前から⽬指していた (雲の上に乗ってて分かりやすい)
46 こんなに昔から「AI」や「⾃動化」が 前提にあった会社でも やはり最初はAIへの不安、懐疑⼼が 強いメンバーも結構多かった =これを乗り越えないと進まない
47 3. AI活⽤を組織カルチャー組織設計に根付かせる 「AIを活⽤している⼈が称賛される」という価値観を作る 既存社員、これから⼊ってくる⽅、全てのメンバーに適⽤する • AIマニア認定制度 ◦ AIをより使いこなしている⼈を可視化。称賛し、事例化する •
AI情報の積極的な発信、採⽤基準への組み込み ◦ 今回のように内部情報を積極的に公開 ◦ この中⾝を⾒て「⼊りたい」と思う⼈を引き寄せる freeeでの具体的な施策例
48 AIマニア認定制度 freeeでの具体的な施策例 • bynameでAI利用量とそこからのアクティビ ティを計測。一定の期間、一定の水準を超える と「AIマニア」と認定 ◦
AIマニアになると、一部AIツールの利用選択 肢が広がるなどいくつかの特典あり ◦ slackのバッチなどももらえる ◦ 全員がいつでも状況を見れる • みんなでAIマニア目指そうぜという世界観 ◦ 全社OKRに載せるレベルで、AIマニアになる ことを全社的に促進 ◦ チーム内でのノウハウ共有などが加速度的に ブーストされていっている
49 AI情報の積極的な発信、採⽤基準への組み込み • AI Dev Branding責任者をアサイン ◦ freeeの利用実態を含め、どういった形で誰に 向けて発信するか、そのメッセージング戦略を
常にアップデートしながら発信 • これから入ってくる方に関しても妥協なし ◦ 採用EVにおいて、AIの活用度を評価項目の 一つに追加 ◦ AI活用度を確認するための質問やディスカッ ションテーマをエンジニア組織内で日々共有 https://speakerdeck.com/freee/12geng-xin-freeenoainiguan-suruqu-rizu-mi freeeでの具体的な施策例
4. AIと共に開発するプロセス、組織の設計 - AIと共に価値創出を最⼤化するには -
51 前提となる「⽣産性」の分解 引用:株式会社Rector 広木 大地(2024) 開発生産性について議論する前に知っておきたいこと
52 前提となる「⽣産性」の分解 引用:株式会社Rector 広木 大地(2024) 開発生産性について議論する前に知っておきたいこと 全てはここに繋げるための活動
53 1. そもそもどうすれば「Lv3⽣産性」を最⼤化できるのか 2. その上で「AIを使うことでどこをブースト」できるのか (※あくまでも1の分析があった上でという前提が重要) プロセス、組織設計のポイント
そもそもどうすれば「Lv3⽣産性」を 最⼤化できるのか (※AIに関係なく⼤事なやつ)
55 ポイント1:各レベル内での⽣産性向上 引用:株式会社Rector 広木 大地(2024) 開発生産性について議論する前に知っておきたいこと アクティビティ向上、効率化
56 ポイント2:各レベルの接続部分のスピード、質の向上 引用:株式会社Rector 広木 大地(2024) 開発生産性について議論する前に知っておきたいこと ファンクション間の接続、融合が必須 (実際の現場では相互に⾏ったり来たりする)
57 freeeではLv1-3のそれぞれの状況、接続点を整理した(めちゃでかsheetすいません) Lv1~3⽣産性と各Lvの接続点 ✕ KPI、組織状況、プロセス状況 現状と⽬指す像を全てプロット。 ここから具体的なプロセスや組織 を設計していく
58 Lv1~3⽣産性と各Lvの接続点 ✕ KPI、組織状況、プロセス状況 それぞれの充⾜状況を ヒートマップ的に可視化
59 ① それぞれのLv内での⽣産性
60 ② LV間の接続点の⽣産性
61 ③ それらを統合した全体での⽣産性 本当にLv3⽣産性に繋がっているか (かなり厳しめ評価w) ユーザ価値の実現
62 この図が全てのプロセス設計のマップとなる 定期的に状況をアップデートしていくことで Lv1~3それぞれの⽣産性のボトルネックが分かる
63 1. Lv1~3⽣産性と各Lvの接続点について⾃組織の状況を棚卸しする ➢ KPI、組織状況、プロセス状況 2. 現状と⽬指す像を全てプロットし、そこから具体的なプロセスや組織 を設計していく ➢ 各レベル内での改善、レベル横断での改善
3. このマップを定期的にアップデートし、組織の羅針盤にする そもそもどうすれば「Lv3⽣産性」を最⼤化できるのか
「AIを使うことでどこをブースト」 できるのか⾒極める
65 各レベルの⽣産性のさらなる分解 引用:株式会社Rector 広木 大地(2024) 開発生産性について議論する前に知っておきたいこと
66 各レベルの⽣産性のさらなる分解(再度めちゃでかsheetすいません) 企画〜実装/テスト〜リリースまでの各プロセスの重みをかなり詳細に分析
67 例) 企画フェーズの詳細分析 調査とブリー フ作成 ビジネス要 件整理 情報アーキテク チャ PRD作成
画⾯ デザイン 32.95% 1.94% 11.24% 13.57% 14.34% 重み割合 後続フロー への影響 次の段階は誤っ た前提から始ま る 原因不明のPRD および頻繁なス コープ変更 デザイナーは不 明確な構造や流 れで作業する 設計レビューと テストにおいて 混乱を招く ユーザ テスト リリース 関連作業 リリースは直前 の修正により遅 延した 不明確な引き継 ぎによる設計修 正 17.44% 8.53%
68 例) さらに企画フェーズの詳細分析 調査とブリーフ作成 PRD作成
69 これを全ての開発プロセスに対して実施 AIによるブーストポイントを⾒極める
70 例) ブーストポイントの⾒極め
71 改めて、AIと協業するためのプロセス/組織設計の流れをおさらい 1. Lv1~3⽣産性と各Lvの接続点について⾃組織の状況を棚卸しする 2. 現状と⽬指す像を全てプロットし、そこから具体的なプロセスや組織を設計していく 3. AIによるブーストポイントを⾒極め、実⾏する 1. 各⽣産性レベル内の構成要素をさらに分解する
▪ 企画、開発、テストなど各⽣産活動のより詳細な要素分解 2. 分解した各要素について「AIを使うことでブーストできるか」を⾒極める ▪ AIによる現状の得⼿、不得⼿をしっかりと区分けする 3. AIを活⽤したプロセス、体制を設計する 4. 1の棚卸しを定期的に⾏い、Lv3⽣産性(価値創出)がブーストされていることを確かめる
72 1. 「Lv1⽣産性」はめちゃくちゃ上げられる ➢ 企画〜実装〜テスト問わずアクティビティ増⼤の効果は⾮常に⼤きい 2. 「Lv2⽣産性」も⼀定の効果が出る ➢ 特に企画段階において何を作るかの仮説⽴案に⼤きな効果あり 3.
「Lv3⽣産性」はまだこれから。全社的なAI活⽤が必須 ➢ R&D以外のS&M、CS等でのAI活⽤が必須 ➢ また、接続点の効率アップの難易度も⾼い ◦ ⼈⼒でファンクション融合を進めることは必須 参考) AIによるブースト、現状のインサイト
# まとめ
74 1. AI活⽤は「量」と「質」を意識して進める ➢ その結果として「AIが常に⾝近にいて、安⼼して仕事を任せられる状態」を作る 2. AIを使った⽣産性向上を最⼤化するために、⽣産性の要素分解をしっかりやる ➢ 闇雲にやるのではなく、現状把握&ボトルネックを分析し、⾃組織の状況に合わ せたAI活⽤を⾏う。
3. 現状はまだまだ試⾏錯誤が続くフェーズ、この変化を楽しみましょう ➢ 今⽇の内容が、今後の皆様の開発のなにかしらのヒントになれば幸いです。 ➢ どんな質問でもいいので、是⾮ぶつけてもらえると嬉しいです。
75 ご清聴ありがとうございました!