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街じゅうを「駅前化」する車両管理(Mobility Night #2)

Genya Ishida
February 06, 2025

街じゅうを「駅前化」する車両管理(Mobility Night #2)

2025/02/06に開催された「Mobility Night #2」での登壇資料です。
https://mobility-night.connpass.com/event/340431/

Genya Ishida

February 06, 2025
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Transcript

  1. サービス開始から約4年で アプリダウンロード数は400万を突破、 全国のポート数は 11,700 箇所を突破 ※2024年1⽉末時点 展開都市 東京‧⼤阪‧名古屋‧仙台‧宇都宮‧横浜‧ 京都‧神⼾‧広島‧福岡‧北九州など 全国に展開中(2025年02⽉現在)

    その他の展開エリア(LUUP for Community※ ) 観光地やホテルを中⼼に、北海道〜沖縄まで 全国24エリアでの展開実績 ※主要エリアと異なる、⾃治体‧企業‧団体に「LUUP」の地域導⼊‧運営をしていただく有償プラン。 ※サービス運営が終了したエリアを含む、2024年9⽉時点での累計実績。 ※2
  2. Luup, Inc. - Confidential and Proprietary 8 ⾞両管理? • ⾞両の在庫を把握して、⽣産計画を考えるため

    • ⾞両のメンテナンスサイクルを適切に運⽤するため • ⾞両の故障率や稼働率をモニタリングするため • ⾞両の放置や盗難など、悪質な⾏為を検知するため • etc…
  3. Luup, Inc. - Confidential and Proprietary 12 LUUPの特徴 ⼩型のモビリティ 省スペースなポート

    必須の事前予約 必須の写真撮影 ⾞両の溢れを起こさせずに、⾼密度‧広範囲に展開
  4. Luup, Inc. - Confidential and Proprietary 13 返却枠と⾞両管理 ひとつのポートに対して、 •

    最⼤N台分の返却枠があり、 • 今はM台分の⾞両を置かれている ということをシステムで管理 予約システム + 撮影写真 + スマホや⾞両位置情報なども駆使
  5. Luup, Inc. - Confidential and Proprietary 14 返却枠と⾞両位置の関係性 • 空き枠に⾞両をたくさん置くと

    出発地として強化される • ⼀⽅で返却地としては弱化する性 質を持つ • ポートに⾞両が溢れないよう、 事前の予約を必須にすることで 満⾞のポートは返却先として選べ ないようにしている →返却先としての供給機能を失う
  6. Luup, Inc. - Confidential and Proprietary 17 課題:⾃由な移動が⾞両の偏りを⽣み出す ⾼密度‧広範囲に 展開されたフィールドで、

    利⽤者の⾃由な移動により ⾞両は点々と動く 需要の⾼い⾏き先に ⾞両が集中する
  7. Luup, Inc. - Confidential and Proprietary 19 ⾞両管理のレバー ① +

    ② ③ + + ① 新しいポートの獲得 - ⼗分な量の返却地と⾞両を追加する ② ⾞両の投下総量を調整 - 市場全体を⾒て、多すぎず‧少なすぎない ⾞両量を投下 ③ スタッフによる⾞両運搬 - ⾞両を運搬するオペレーションによって 偏りを直接是正 ※これらを⽀えるオペレーションツール
  8. Luup, Inc. - Confidential and Proprietary 23 Lv1. ポートがたくさんある(量への要求) Lv2.

    歩ける距離に⾞両があって乗れるポートと、 ⽬的地の近くで降りられる空いているポート がある(時間距離への要求) 要求(期待)の解像度を上げる もっとユーザー視点に⽴つと...?
  9. Luup, Inc. - Confidential and Proprietary 24 Lv1. ポートがたくさんある Lv2.

    歩ける距離に⾞両があって乗れるポートと、 ⽬的地の近くで降りられる空いているポートがある Lv3. 使いたいと思った時には必ず、 ⽬的地に向かう⽅⾯に乗れるポートがあり、 ⽬的地の近くの道路を挟まない場所に空いてい るポートがある (思考や⼿間の負担への要求) もっともっと解像度を上げる もっともっとユーザー視点に⽴つと...?
  10. Luup, Inc. - Confidential and Proprietary 32 ユーザーの協⼒を得る ① +

    ② ③ + + + ④ユーザーに偏りをなおしてもらう
  11. Luup, Inc. - Confidential and Proprietary 34 実装している機能 • 「ここから出発したら割引」「ここに返却したら

    割引」の2パターンのインセンティブ配布 • ⾞両‧ポートの事前予約をトリガーにして、 10分間はインセンティブを確約する安⼼設計 • ライド中に、割引のある返却ポートに予約変更し た場合にも適⽤ • 割引のあるポートへの利⽤が⼀時的集中したとし ても、事前の予約によってポートが溢れてしまう ような⼼配はナシ
  12. Luup, Inc. - Confidential and Proprietary 35 ユーザーが求める粒度の需要を予測し、割引配布 “需要”に対する閾値を設定し、 割引インセンティブを配布

    • ポートひとつひとつの、時間帯ごとの 需要をシミュレーション。 ⾞両数‧返却枠数の必要数を算出 • 過去の利⽤実績等のデータから 独⾃の需要指標を定義(継続試⾏錯誤中) • 需要は定期的に⾃動更新。 利⽤者数‧ポート数‧移動パスの変化 をダイナミックに吸収 ポートA:07時〜:乗⾞需要 xxx:返却需要 yyy ポートB:12時〜:乗⾞需要 xxx:返却需要 yyy ポートC:20時〜:乗⾞需要 xxx:返却需要 yyy
  13. Luup, Inc. - Confidential and Proprietary 40 おわりに 課題は突き詰めるとキリがなく、100点と⾔えるサービスレベルや供給の安定化はまだま だ実現できていません。

    モビリティ業界のサービスは、ソフトウェア、ハードウェア、データを複合させたプロダ クト開発の⾯⽩さがあり、それぞれの領域は進化をしつづけています。 技術の進化を組み合わせることで、誰もが‧いつでも‧どこでもモビリティサービスを便 利に安⼼して使える、そんな社会を実現していきたいと考えています。 これからも、より良いサービスづくりをがんばっていきましょう。