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2024consultant

minamizaki
September 14, 2024

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  1. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University ⾃⼰紹介 2 20年間⾞の研究をしていますが

    ⾞の免許を持っていません 運転できないからこそ⾃分事として 「地域公共交通」を考えています  名前:井原(武末)雄人  所属:早稲田大学 スマート社会技術融合研究機構 電動車両研究所 客員准教授  :合同会社ビジュアライト 共同代表  :一般社団法人日本バス情報協会 監事  :地域公共交通のトリセツ 編集会議  これまでの研究開発プロジェクト  :電動車両の開発・実証(東京都、奈良県、本庄市、長野市、川崎市、周南市など)  :交通計画等の作成(瀬戸市、沼津市、小田原市、南足柄市、大井町、三田市など)
  2. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 最初から⾝も蓋もない話ですが 事業の進め⽅を学んでも 仕⽅ないと思いませんか︖

    ⾃治体に事業を進めてもらうには どういう計画にしておいたらよいかを学ぶ 事業の進めるのは コンサルではない(場合が多い)から 3
  3. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 計画策定に必要な要素 5 「全ての⼈が必要な時に、必要な場所に、移動できるまち」

     人のなりたい姿でなく、まちのなりたい姿  そのために公共交通の果たす方向性を定める 地域の「なりたい姿」 基本方針  公共交通が便利(15分に1本)である  便利な公共交通が持続可能である 「なりたい姿」に必要な要素 仮説  バスが1時間に1本しかない  利用者の少ない路線でバスの退出が進んでいる 「なりたい姿」に対する現状 現状  公共交通が不便である  公共交通が持続可能でない 「なりたい姿」と現状の乖離 問題  便利にするためにバスを増便する  持続可能とするために利用者を増す 乖離を埋める具体的な方法 課題  バスが増便され便利になる  利用者が増えて持続可能になる 問題が解決されたとする状態 目標  バスが15分に1本ある  20人/便の乗車がある 目標を数値化(定量化) 指標  増便:路線の再編、公的投資の確保・・・  利用増:公共交通マップの作成、待合環境の改善・・・ 目標を実現するために行うこと 事業
  4. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University ⽬次だけでも読み取れることは多い 6 1.はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

    1.1 計画策定の背景と目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1.2 計画の位置付け・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 1.3 計画の期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 1.4 計画の区域と地区区分・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 2.***市の現状の整理・・・・・・・・・・・・・・・・6 2.1 位置・地勢・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 2.2 社会状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 (1) 人口の推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 (2) 高齢化の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 (3) 高齢者の交通事故の動向・・・・・・・・・・・・・・・・9 (4) 児童生徒の通学・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 (5) 学生(高校生、大学生等)・・・・・・・・・・・・・・・12 (6) 通勤の実態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15 (7) 公共施設等の立況・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 (8) 観光の実態・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 2.3 公共交通の現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20 (1) 公共交通網・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20 (2) 公共交通空白地域・・・・・・・・・・・・・・・・・・22 (3) 運行便数と人口密度・・・・・・・・・・・・・・・・・23 (4) 鉄道の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24 (5) パスの状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26 (6) 都市計画の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29 (7) タクシー事業者との連携・・・・・・・・・・・・・・・32 (8) デマンド交通の導入・・・・・・・・・・・・・・・・・32 2.4 意向調査結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33 (1) 都市計画マスタープラン見直しアンケート・・・・・・・33 (2) 高校生アンケート調査・・・・・・・・・・・・・・・・39 (3) 路線バス利用実態調査・・・・・・・・・・・・・・・・46 3.***市公共交通網形成計画の評価・・・・・・・・・53 4.***市の地域公共交通に係る課題・・・・・・・・・65 集計結果ではなく 分析結果が重要 統計関連は 資料編でよい 5.基本的な方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・67 6.公共交通の整備方針・・・・・・・・・・・・・・・・71 7.目標及び施策方針・・・・・・・・・・・・・・・・・76 5.1 目指すべき将来像・・・・・・・・・・・・・・・・・・67 5.2 都市構造と連動した地域公共交通・・・・・・・・・・・67 5.3 地域公共交通の役割・・・・・・・・・・・・・・・・・69 5.4 取組の視点と役割の明確化・・・・・・・・・・・・・・69 6.1 地域公共交通網整備の方向・・・・・・・・・・・・・・71 6.2 地域公共交通を担う各交通手段の役割・・・・・・・・・73 6.3 各地区における公共交通の現状と課題等・・・・・・・・74 6.4 見直し・整備の進め方・・・・・・・・・・・・・・・・75 背 景 に 66 ペ ー ジ 内 容 に 33 ペ ー ジ 7.1 体系図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・76 7.2 課題と目標・施策の対応関係・・・・・・・・・・・・・77 7.3 目標及び施策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・78 7.4 施策の実施スケジュール・・・・・・・・・・・・・・・99 目標はあるけど 評価がない 一番重要なはずの 施策に「項」がない 調査は 細かい ずっと課題の 整理をしている 現状の把握は必要だが 「計画」は「調査」ではない どこまで いっても方針 調査・分析して検討を⾏い 記載するのは「実施」すること ***市地域公共交通計画
  5. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 「検討する」計画と「実施する」計画  東小学校の開校に向け、

    学校統合後の通学に利用しやすいよう 地域の方や交通事業者と検討協議を行い、 経路の変更やダイヤ の見直しを実施します。 7 コンサル会社 委託業務は計画策定であり事業実施でないため 検討までしかやらない(やれない) 検討するだけ(かもしれない) 検討して実施する 検討するのであれば①誰が②何を検討し③何をするかを明確にすることが重要 ⾃治体担当者 「検討すること」が⽬標であれば 「やっても」「やらなくても」検討すれば⽬標達成 事業1-5 コミュニティバス運賃の見直し 事業1-6 高校生や高齢者への運賃割引制度の検討  中心交通拠点から距離が離れている地域では、運賃が高く、 定期的 に通院等でバスを利用する高齢者にとって経済的負担が大きくなっ ているのに加え、 高校生の自主通学を阻む原因ともなっています。  公共交通の見直しを行い、 コミュニティバスを導入している地域との 間で運賃格差が生じています。 そのため、市街地中心部から離れた 地域の高齢者や高校生が日常的にバスを利用しやすいよう運賃の割 引制度の検討を行います。  コミュニティバスの運行においては、 利便性と採算性のバランスの取 れた持続可能性が求められています。 市民負担の公平性の観点や民 間路線バスの運賃体系を考慮し、 運賃制度の検討を行います。 事業1-7 東中学校区の公共交通の見直し 事業1-8 各地区の公共交通の見直し  「見直し・整備の進め方」 に基づき見直しを進めます。  既存公共交通の撤退による公共交通空白域拡大や地域内交通が 必要な地域において、 地域住民で構成される組織を設置し、地域 主体で取り組む交通サービスの検討を行います。  住民で構成される検討組織とともに、 既存の鉄道や路線バスの 活用、 地域が運行主体のコミュニティバスやデマンド交通の導入 等により、 公共交通の見直しを進めていきます。 ①誰が ②何を検討 ③何をする
  6. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 定時定路線 (ダイヤ・ルートの決まった輸送) オンデマンド輸送

    (需要に合わせた輸送) バス 移動の仕組みの分類 8 タクシー 送迎バス スクールバス 路線バス ←個別輸送 【輸送密度】 大量輸送→ ← 不 特 定 〖 利 用 者 〗 特 定 → 乗り物の違い 走らせ方の違い 運営の違い グリーンスロー モビリティ 乗合タクシー コミュニティバス 鉄道 路面電車 LRT BRT 自転車 自家用車 カーシェア サイクルシェア 自家用有償 旅客運送 超小型 モビリティ ライドシェア 互助輸送 ボランティア輸送 電動キックボード 地域交通法における 地域公共交通 リ・デザインにおける 輸送資源の総動員
  7. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 定時定路線 (ダイヤ・ルートの 決まった輸送)

    オンデマンド輸送(需要に合わせた輸送) バス 移動の仕組みの分類 9 タクシー 送迎バス スクールバス 路線バス ←個別輸送 【輸送密度】 大量輸送→ グリーンスロー モビリティ 乗合タクシー コミュニティバス 鉄道 路面電車 LRT BRT 自転車 自家用車 カーシェア サイクルシェア 自家用有償 旅客運送 超小型 モビリティ ライドシェア 互助輸送 電動キックボード ← 不 特 定 〖 利 用 者 〗 特 定 → 乗り物の違い 走らせ方の違い 運営の違い
  8. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 市⻑がやれ︕と⾔ってるので コミュニティバスの利⽤が低迷しているので 定時定路線

    オンデマンド タクシー その仕組みを選ぶ理由は何か︖ 10 バス 乗合タクシー コミュニティバス デマンドバス デマンドタクシー バス停まで歩けない高齢者が多く DtoDのサービスが必要 朝夕は利用が多く 大型の車両が必要 コミバスの利⽤が低迷していることはデマンドに転換する理由ではない AIオンデマンドに転換しようと思うのですがどうですか︖ 狭隘な道が多く 小型の車両が必要 同一の目的地・時間帯の需要が多く デマンドでは対応できない
  9. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 目標値 現状 指標

    126,000人 120,371人 路線バスの 年間利用者数 目標① 持続可能な 公共交通の確保 130,000人 108,401人 コミュニティバスの 年間利用者数 25,000回 14,162回 バスロケの 年間アクセス数 現状維持 4,401円 市民1人あたりの 補助額 課題⇔⽬標⇔指標の関係 11 ⽬標が達成したら(指標が満たされたら)課題は解決するはず 課題① 交通弱者の日常生活の移動手段の確保 課題③ 周辺地域と市街地を結ぶ移動手段の確保 課題② 公共交通の利用しやすい環境整備  1つの指標を達成しても課題が解決しない  利用案内や乗り継ぎ・待ち合い環境の改善は必要で はないのか 問題を解決するための課題整理  複数の指標が1つの課題に対応している  日常生活の移動手段の確保に資するが「交通弱者」と は誰を対象としているのか 課題* 対応する課題が設定されていない  公的負担額は持続性の確保に関連する  補助額を維持・減少させることが良いとは限らない  どの指標を達成しても問題が解決しない  幹線(広域)の目標は単独の市町村だけでは設定が 難しい
  10. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 事業と⽬標の関係性 12 実施主体

    目標④ 目標③ 目標② 目標① 事業 地域 事業者 市 バス・タクシーの 運転手の確保 分かりやすい 公共交通の実現 公共交通への 市民意識の醸成 持続可能な 公共交通の確保 ◎ 〇 • バス路線の再編 事業1-1 〇 〇 ◎ • コミュニティバスの運行 事業1-2 ◎ • • バスロケの整備 事業1-3 〇 ◎ • 商業施設との連携 事業1-4 〇 〇 ◎ • • バスの乗り方教室の開催 事業2-1 〇 ◎ • • • モビリティ授業の実施 事業2-2 ◎ 〇 • • • 公共交通月間の開催 事業2-3 〇 ◎ • • 公共交通マップの作成 事業3-1 〇 ◎ • • • マイ時刻表の配布 事業3-2 ◎ 〇 • • デジタルサイネージの導入 事業3-3 ◎ 〇 • • 求人イベントの出展 事業4-1 ◎ 〇 • 二種免許取得の支援 事業4-2 ◎ 〇 • 就労環境の整備 事業4-3 複数の⽬標に対して影響を与える事業の関係性を整理
  11. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 事業スケジュールと指標の設定 13 2029年

    2028年 2027年 2026年 2025年 現状 事業 バス路線の再編 事業1-1 目標① 持続可能な 公共交通の確保 5路線 0路線 再編路線数 指標 コミュニティバスの運行 事業1-2 130,000人 120,371人 利用人数 指標 バスロケの整備 事業1-3 25,000回 14,162回 アクセス回数 指標 商業施設との連携 事業1-4 10か所 2か所 施設数 指標 バスの乗り方教室の開催 事業2-1 目標② 公共交通への 市民意識の醸成 1回/年 1回/年 実施回数 指標 モビリティ授業の実施 事業2-2 5校/年 0校/年 実施校数 指標 公共交通月間の開催 事業2-3 1回/年 0回/年 実施回数 指標 5年間切れ⽬のない線表を引き、5年⽬に⽬標値を達成すればよいのか 検討・実施 検討・実施 検討・実施 検討・実施 検討・実施 検討・実施 検討・実施
  12. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 事業スケジュールと指標の設定 14 2029年

    2028年 2027年 2026年 2025年 現状 事業 バス路線の再編 事業1-1 目標① 持続可能な 公共交通の確保 5路線 3路線 0路線 0路線 再編路線数 指標 コミュニティバスの運行 事業1-2 目標見直し 130,000人 124,000人 120,000人 120,371人 利用人数 指標 バスロケの整備 事業1-3 25,000回 24,000回 23,000回 19,000回 15,000回 14,162回 アクセス回数 指標 商業施設との連携 事業1-4 10か所 8か所 5か所 4か所 3か所 2か所 施設数 指標 バスの乗り方教室の開催 事業2-1 目標② 公共交通への 市民意識の醸成 1回/年 1回/年 1回/年 1回/年 1回/年 1回/年 実施回数 指標 モビリティ授業の実施 事業2-2 5校/年 3校/年 1校/年 0校/年 0校/年 0校/年 実施校数 指標 公共交通月間の開催 事業2-3 1回/年 1回/年 1回/年 1回/年 1回/年 0回/年 実施回数 指標 1年単位で(実施するかの)「検討」、(実施するための)「調整」、「実施」に分解 検討・実施 調整 実施 調整・実施 実施 実施 検討 実施 実施 検討 5年かからない ものもある 計画策定中 に検討 初年度から実施しな いものを明確に 継続するだけなら 検討は必要ない 調整⇔実施 の繰り返し 大きな再編が あれば見直し 線形で増加する とは限らない 最終年は評価と 次期計画の策定がある
  13. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 実績値と評価の考察 15 2029年

    2028年 2027年 2026年 2025年 現状 事業 バス路線の再編 事業1-1 目標① 持続可能な 公共交通の確保 5路線 3路線 0路線 0路線 再編路線数 指標 3路線 0路線 実績 コミュニティバスの運行 事業1-2 目標見直し 130,000人 124,000人 120,000人 120,371人 利用人数 指標 120,000人 119,000人 実績 バスロケの整備 事業1-3 25,000回 24,000回 23,000回 19,000回 15,000回 14,162回 アクセス回数 指標 23,000回 15,000回 実績 商業施設との連携 事業1-4 10か所 8か所 5か所 4か所 3か所 2か所 施設数 指標 2か所 2か所 実績 数値の記録ではなく、その数値になった理由を考察することが重要 調整・実施 実施 実施 検討 実施 実施できていない場合は 理由を明確に 目標以上となった場合も 理由を考察 検討中は 検討状況を共有 目標未達ならやめるのか? 理由の考察とともに 見直し(事業or目標)を検討
  14. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 評価と改善のサイクル 16 3月

    2月 1月 12月 11月 10月 ・・・・ 6月 5月 4月 協議会 対応 事項 実施 事項 PDCAサイクル PDCAの説明には意味がなく、PDCAを計画にどう当てはめるかが重要 第1回 第2回 第3回 確保維持 改善計画 次年度 予算要求 第三者評価 委員会 D A D 前年度 事業 前年度事業 の評価 次年度事業 の検討 今年度事業の実施 今年度事業 の中間評価 次年度事業 への改善 P C A P’ C’ ’ ’
  15. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University アウトプット 事業の結果 アウトカム

    状態の変化 予算獲得に向けたアウトカムの把握 17 インプット 投入した資源 アウトプット 事業の結果 アウトカム 状態の変化 予算要求(すたるための説明)には費⽤対効果(アウトカム/インプット)が必要  事業に投入した予算・工数の管理  運行維持のための費用、利便増進のための投資  市役所職員やボランティアはただじゃない  投入した資源によって得られた事業の結果  運行回数、路線再編数  やる/やらない でコントロールできる  事業により得られた成果  利用者数、収支率  目標値となるがコントロールできない  成果による状態の変化  外出率の増加、公共交通分担率の増加  なりたい姿に近づいたか  成果の定着による変化  医療費の減少、交通事故の減少  満足度などの定性的なものもある 短 い 長 い 回単位 年単位 ⽇単位 ⼗年単位 評価の頻度
  16. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 事業の対象(効果が期待される⼈)の把握 19 利⽤している⼈=10%

     運転に不安もなく、車が便利(ま たは必須な)人。  利便性を損なうため転換は困難 だが、たまには乗って欲しい。  運転できない(しない)から使って るけど、不便だと思ってる人。  利便性の向上は必要だけど、上げ ても利用の増える余地は少ない。  運転は不安だが、公共交通が不便 (と思ってる)ので利用しない人。  不便だけど公共交通でも行ける 時には乗ってほしい。 半年に1回利用が増えれば 60人×2回=120人/年 3か月に1回利用が増えれば 30人×4回=120人/年 月に1回利用が増えれば 10人×12回=120人/年 利⽤するつもりのない⼈ =60% 利⽤するつもりはあるけど 利⽤してなかった⼈ =30%
  17. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 事業の対象(効果が期待される⼈)の把握 20 利⽤するつもりのない⼈

    =60% 利⽤するつもりはあるけど 利⽤してなかった⼈ =30% 利⽤している⼈=10%  運転に不安もなく、車が便利(ま たは必須な)人。  利便性を損なうため転換は困難 だが、たまには乗って欲しい。  運転できない(しない)から使って るけど、不便だと思ってる人。  利便性の向上は必要だけど、上げ ても利用の増える余地は少ない。 ICカード導入 バスロケ導入 運賃制度(ゾーン運賃、乗継割引) 増便 路線再編 速達性向上 無償化 利用案内(乗換案内、ナンバリング) モビリティマネジメント(行動変容) バス停新設 交通結節点整備(待合、乗り継ぎ) ロードプライシング 炭素税 クルマよりも便利(安く)にして 1回目のきっかけをつくる クルマを不便 (高く)にする 便利だからクルマを使う という意識を変える 不便だと思い込んでいる人 に情報を伝える 今より便利に 改善する 使わない理由 (不便)を改善する  運転は不安だが、公共交通が不便 (と思ってる)ので利用しない人。  不便だけど公共交通でも行ける 時には乗ってほしい。 新たに乗るほど 便利ではない どんなに整備しても 乗り換えがあるなら 乗らない
  18. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University どこのアウトカムに価値を置くか 21 

    公共交通の利用促進を目的に市内を運行する電車・バ スを無料にする(実際は運賃分を自治体が負担する)  熊本市、岡山市、高知市、倉敷市、旭川市、北九州 市、近江鉄道などで実施  熊本市ではコロナ前の2019年にも実施  従来比3-12倍と利用は劇的に増加  しかしその効果は実施当日だけ  普段は公共交通を利用しない人も利用する  無料にしているから利用が増えるのは当たり前  普段乗らない人が利用することには価値がある  さらに必要なのは利用し続けてくれる人  10倍増えた利用者の1%が定着すれば、 利用者は実質1.1倍  100人→10倍→1000人  増えた900人の1%=9人  これから利用してくれる人は109人
  19. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 乗⾞単位でのきっかけ作り 22 お声がけ

    お当番制 一緒にバスに乗って買い物行きませんか 自分が乗っていいのか分からないという 人に積極的にお声がけ いつもは車で移動しているけど お当番(半年1回)なので今日はバスに乗る 乗ってみたら意外に使えるかも 乗って残そうが全てではないけど、乗らないと残らないのは絶対 不便を少しずつ分かち合う 我慢は最⼩限︕ 誰でも乗っていいのだと 知ってもらう︕  福岡県小郡市コミュニティバス  実証実験時に160人/日(4ルート、5人/便)の利 用で本格運行と目標設定  初年度(2004年)の実績は128人/日  このままでは本格運行がされない  町内会でお当番制で乗る日を設定  2006年には160人/日を達成  現在は190人/日となり増便も  愛知県瀬戸市住民バス  他のコミバスと同等の2.3人/便以上の利用で本 格運行と目標設定  市がお金を出してくれるのは半年だけ  住民同士でできることをアイディア出し  ご近所で時間を合わせて一緒に買い物  荷物を持って歩いている高齢者に声がけ  常に満車で積み残しが発生中
  20. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University ⽬先のお得と未来のお徳 23 お得

    お徳  公共交通を利用した方が「お得」になることを示して、利用者 の行動を「誘引」する利用促進  ex)公共交通を利用してお買い物に行くと割引が受けられる お得な「誘引」の効果はすぐに出るが 思っているより増えないことが多い  すでに利用している人は「得」になるが、利用していない人が 新たに利用するほどお得ではない  お得にしてくれたら乗るのに!という人は大概に乗らない  公共交通を利用することが「徳が高い」(良いこと)ことである ことを伝え、利用者の行動を「変容」させる利用促進  ex)バスの乗り方教室を通して公共交通の大切さを学ぶ ⾏動の「変容」 ⾏動の「誘引」 ⾏動の「定着」 お徳による「変容」は望ましいが 「定着」するには時間がかかる  「徳」が高まる取り組みではあるが、徳だけで行動できるのは 困っていない人  子供の時の1回の乗り方教室だけでは18歳までに忘れる
  21. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 最後も⾝も蓋もない話ですが とはいうものの⾃治体が単独で 計画を進めて⾏くのは難しい

    計画策定ほど予算はないけど (随契の範囲ぐらい)で仕事になると良い 計画が進んでいるか︖⽬標と整合しているか︖ 確認・改善していく役割は必要 24
  22. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University また⾝も蓋もない話ですが 協議会運営のポイントなんて 学識先⽣のご機嫌次第じゃない︖

    学識なんて交通の専⾨家でしかなく 協議会運営や合意形成の有識者は皆さんです 学識先⽣に事前レクをして とりあえずハイハイ⾔っておけばOK 26
  23. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 法定協議会 地域公共交通会議 地域公共交通活性化再生法(平成26年改正)

    道路運送法(平成18年改正) 根拠法令 地域公共交通計画に向けた協議 地域公共交通計画の策定 計画に定められた事業の実施主体となる 乗合旅客運送の特例措置に関する協議 (2023年度より運賃は別途協議) 自家用有償旅客運送に関する協議 目的 鉄道、軌道、バス、タクシー、旅客船などの 多様な交通モード バス、タクシー(乗合) 対象モード 市町村、県、運輸局、交通事業者、住民・利用者代表、 道路管理者、交通管理者、主催者が必要と判断する 者 市町村、県、運輸局、交通事業者、交通事業者の運転 者組織、住民・利用者代表、道路管理者、交通管理者、 主催者が必要と判断する者 参加者 応諾義務あり 応諾義務なし 参加是非 協議会結果の尊重義務あり 法律上の規定なし 協議結果 行える 行えない 事業実施 地域公共交通会議と法定協議会 27 法定協議会は計画策定だけでなく、そのための協議や事業実施をする場所
  24. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 1.開会 2.会長あいさつ 3.議案

    (1)コミュニティバスのルート再編【協議事項】 資料1-1,1-2 (2)コミュニティバスの利用状況 【報告事項】 資料2 (3)バス乗り方教室の開催について【報告事項】 資料3-1,3-2 (4)**************【懇談事項】 資料4 4.その他 5.次回予定 時期:2025年1月 主な議案:フィーダー補助事業評価、次年度実施計画(案) 6.閉会 次第だけでも読み取れることは多い 29  公共交通で参加可能な時間に設定  議案番号と資料番号の整合を取る  枝番は同一議案時のみにする  資料ごとにページ番号を振る 第2回***市地域公共交通会議 次第 場所:**市役所 日時:2024年9月6日 14:45~  質疑ではなく感想・コメントの方 が発言しやすい  市からは必ずコメントをもらう  次回への積み残し事項の確認  時事ネタや国の動向などのイ ントロダクション  前回の振り返り(協議事項・積 み残し事項など)の確認  日付が決まっていなくても時期を明示  主な議案を予告  協議、報告、懇談に分類する  協議事項  手続き上必要なもの  協議会として意思決定が必要なもの  報告事項  意思決定は必要ないが報告が必要なもの  協議の参考となるもの  懇談事項  協議会として意見の収集・共有が必要なもの  事前にテーマや資料はなくてもよい
  25. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 資料は必ず事前送付  可能であればコメントをもらっておく

     コメントに対して当日までに改善する必要は なく、方向性を自治体と相談しておく  協議会の前に「事前送付した資料どうでした か?」と声を掛けるのもあり 1.協議する内容 10月1日からのコミュニティバス**線の運行ルート およびダイヤの改正について協議願います。 2.再編の理由 沿線の病院の移転に伴い、利便性確保のため一部路 線を変更して対応することが必要なため。また、運行 距離の延長に伴い、運行時刻を変更も必要となるため。 3.協議が必要な根拠 道路運送法15条および施工規則14条によって、路線 新設・延長には国の認可が必要であり、協議を調える ことにより、標準処理期間を短縮できるため。 4.事前調整の状況 運行事業者確認済み 道路管理者・交通管理者協議済み 資料の構成 30 議案(1)コミュニティバスのルート再編 資料1 1枚に収まる範囲で簡潔に記載 強調表現のルールを作る  増加している  非常に増加している  極めて増加している  Aに比べて増加している  約50%増加している  おおよそ5割増加している  1.5倍に増加している  52%増加している  10人増加している 資料1-2 **線 ダイヤの変更 **警察前 **一丁目 **病院前 **町 **駅 10:21 10:16 10:10 10:08 10:00 10:51 10:46 10:40 10:38 10:30 12:21 12:16 12:10 12:08 12:00 13:21 13:16 13:10 13:08 13:00 【変更前】 【変更後】 変更箇所を強調 **警察前 **一丁目 **町 **駅 10:17 10:12 10:08 10:00 10:47 10:42 10:38 10:30 12:17 12:12 12:08 12:00 13:17 13:12 13:08 13:00 資料1-1 **線 運⾏ルートの変更 廃止する経路 新設する経路 【廃止する区間】 ◦◦町◦番地地先~××町×番地地先 0.4km 【新設する区間】 ◦◦町◦番地地先~××町×番地地先 1.2km 新設するバス停 **病院前
  26. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 資料は必ず事前送付  可能であればコメントをもらっておく

     コメントに対して当日までに改善する必要は なく、方向性を自治体と相談しておく  協議会の前に「事前送付した資料どうでした か?」と声を掛けるのもあり 1.協議する内容 10月1日からのコミュニティバス**線の運行ルート およびダイヤの改正について協議願います。 2.再編の理由 沿線の病院の移転に伴い、利便性確保のため一部路 線を変更して対応することが必要なため。また、運行 距離の延長に伴い、運行時刻を変更も必要となるため。 3.協議が必要な根拠 道路運送法15条および施工規則14条によって、路線 新設・延長には国の認可が必要であり、協議を調える ことにより、標準処理期間を短縮できるため。 4.事前調整の状況 運行事業者確認済み 道路管理者・交通管理者協議済み 資料の構成 31 議案(1)コミュニティバスのルート再編 資料1 1枚に収まる範囲で簡潔に記載 強調表現のルールを作る  増加している  非常に増加している  極めて増加している  Aに比べて増加している  約50%増加している  おおよそ5割増加している  1.5倍に増加している  52%増加している  10人増加している 資料1-2 **線 ダイヤの変更 **警察前 **一丁目 **病院前 **町 **駅 10:21 10:16 10:10 10:08 10:00 10:51 10:46 10:40 10:38 10:30 12:21 12:16 12:10 12:08 12:00 13:21 13:16 13:10 13:08 13:00 【変更前】 【変更後】 変更箇所を強調 **警察前 **一丁目 **町 **駅 10:17 10:12 10:08 10:00 10:47 10:42 10:38 10:30 12:17 12:12 12:08 12:00 13:17 13:12 13:08 13:00
  27. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 資料は必ず事前送付  可能であればコメントをもらっておく

     コメントに対して当日までに改善する必要は なく、方向性を自治体と相談しておく  協議会の前に「事前送付した資料どうでした か?」と声を掛けるのもあり 1.協議する内容 10月1日からのコミュニティバス**線の運行ルート およびダイヤの改正について協議願います。 2.再編の理由 沿線の病院の移転に伴い、利便性確保のため一部路 線を変更して対応することが必要なため。また、運行 距離の延長に伴い、運行時刻を変更も必要となるため。 3.協議が必要な根拠 道路運送法15条および施工規則14条によって、路線 新設・延長には国の認可が必要であり、協議を調える ことにより、標準処理期間を短縮できるため。 4.事前調整の状況 運行事業者確認済み 道路管理者・交通管理者協議済み 資料の構成 32 議案(1)コミュニティバスのルート再編 資料1 1枚に収まる範囲で簡潔に記載 強調表現のルールを作る  増加している  非常に増加している  極めて増加している  Aに比べて増加している  約50%増加している  おおよそ5割増加している  1.5倍に増加している  52%増加している  10人増加している
  28. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 資料は必ず事前送付  可能であればコメントをもらっておく

     コメントに対して当日までに改善する必要は なく、方向性を自治体と相談しておく  協議会の前に「事前送付した資料どうでした か?」と声を掛けるのもあり 1.協議する内容 10月1日からのコミュニティバス**線の運行ルート およびダイヤの改正について協議願います。 2.再編の理由 沿線の病院の移転に伴い、利便性確保のため一部路 線を変更して対応することが必要なため。また、運行 距離の延長に伴い、運行時刻を変更も必要となるため。 3.協議が必要な根拠 道路運送法15条および施工規則14条によって、路線 新設・延長には国の認可が必要であり、協議を調える ことにより、標準処理期間を短縮できるため。 4.事前調整の状況 運行事業者確認済み 道路管理者・交通管理者協議済み 資料の構成 33 議案(1)コミュニティバスのルート再編 資料1 1枚に収まる範囲で簡潔に記載
  29. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 4.0 5.0 6.0

    7.0 8.0 9.0 2018年 2023年 利⽤⼈数 ⼈/便 1.8倍 コミュニティバスの利⽤⼈数 34 1.利用人数の推移 コミュニティバス**線の利用人数は、順調に推移 し、導入以降で最大の利用人数となった。 議案(2)コミュニティバスの利⽤状況 資料2 何を伝えるために発信をするのか 平均 3月 2月 1月 12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 5月 4月 5.0 5.7 5.6 5.6 6.2 6.2 5.9 5.6 4.3 4.7 4.4 3.2 2.8 2018年 7.7 7.3 8.1 8.0 9.0 7.9 8.1 8.7 7.4 7.5 7.6 6.6 6.3 2019年 7.0 8.4 7.9 7.2 8.2 8.2 8.2 8.0 7.0 7.0 6.8 0.0 6.7 2020年 7.7 7.0 7.1 7.6 7.7 7.5 8.6 8.1 7.4 7.3 8.1 8.0 7.5 2021年 8.1 7.9 7.4 7.1 7.8 8.3 9.0 8.1 7.9 7.7 8.7 8.8 9.0 2022年 9.0 9.0 8.9 8.5 8.9 8.9 8.7 9.2 8.5 9.6 9.7 8.6 9.1 2023年 3.3 3.4 3.3 3.0 3.4 3.4 3.4 3.3 3.1 3.2 3.3 3.2 3.2 他路線 2.今後の方針 議案(1)のルート再編の影響について注視しつつ、 引き続き利用促進に努める。 4.0 5.0 6.0 7.0 8.0 9.0 10.0 2018年 2023年 利⽤⼈数 ⼈/便 1.8倍 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 利⽤⼈数 ⼈/便 コロナの影響で減少 1.8倍 実証試験 利用が増えたことだけを言いたいのであれば
  30. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 8.0 8.5 9.0

    9.5 10.0 4⽉ 5⽉ 6⽉ 7⽉ 8⽉ 9⽉ 10⽉ 11⽉ 12⽉ 1⽉ 2⽉ 3⽉ 利⽤⼈数 ⼈/便 2023年 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 4⽉ 5⽉ 6⽉ 7⽉ 8⽉ 9⽉ 10⽉ 11⽉ 12⽉ 1⽉ 2⽉ 3⽉ 利⽤⼈数 ⼈/便 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 コミュニティバスの利⽤⼈数 35 1.利用人数の推移 コミュニティバス**線の利用人数は、順調に推移 し、導入以降で最大の利用人数となった。 議案(2)コミュニティバスの利⽤状況 資料2 何を伝えるために発信をするのか 平均 3月 2月 1月 12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 5月 4月 5.0 5.7 5.6 5.6 6.2 6.2 5.9 5.6 4.3 4.7 4.4 3.2 2.8 2018年 7.7 7.3 8.1 8.0 9.0 7.9 8.1 8.7 7.4 7.5 7.6 6.6 6.3 2019年 7.0 8.4 7.9 7.2 8.2 8.2 8.2 8.0 7.0 7.0 6.8 0.0 6.7 2020年 7.7 7.0 7.1 7.6 7.7 7.5 8.6 8.1 7.4 7.3 8.1 8.0 7.5 2021年 8.1 7.9 7.4 7.1 7.8 8.3 9.0 8.1 7.9 7.7 8.7 8.8 9.0 2022年 9.0 9.0 8.9 8.5 8.9 8.9 8.7 9.2 8.5 9.6 9.7 8.6 9.1 2023年 3.3 3.4 3.3 3.0 3.4 3.4 3.4 3.3 3.1 3.2 3.3 3.2 3.2 他路線 2.今後の方針 議案(1)のルート再編の影響について注視しつつ、 引き続き利用促進に努める。 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 4⽉ 5⽉ 6⽉ 7⽉ 8⽉ 9⽉ 10⽉ 11⽉ 12⽉ 1⽉ 2⽉ 3⽉ 利⽤⼈数 ⼈/便 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 コロナで 運休 市内他路線 傾向を把握して分析したいのであれば 他年度と比較 実証試験
  31. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University ⼯夫しどころはグラフだけじゃない 36 事業1-1

    バス路線の再編 事業1-2 コミュニティバスの運行 事業1-3 バスロケの整備 事業1-4 商業施設との連携 事業2-1 バスの乗り方教室の開催 事業2-2 モビリティ授業の実施 事業2-3 市民ワークショップの開催 事業3-1 公共交通マップの作成 事業3-2 マイ時刻表の配布 事業3-3 デジタルサイネージの導入 目標① 持続可能な公共交通の確保 目標② 公共交通への市民意識の醸成 目標③ 分かりやすい公共交通の実現 目標④ バス・タクシーの運転手の確保
  32. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University ⼯夫しどころはグラフだけじゃない 37 目標④

    目標③ 目標② 目標① バス・タクシーの 運転手の確保 分かりやすい 公共交通の実現 公共交通への 市民意識の醸成 持続可能な 公共交通の確保 • バス路線の再編 事業1-1 • コミュニティバスの運行 事業1-2 • • バスロケの整備 事業1-3 • 商業施設との連携 事業1-4 • • バスの乗り方教室の開催 事業2-1 • • • モビリティ授業の実施 事業2-2 • • • 市民ワークショップの開催 事業2-3 • • 公共交通マップの作成 事業3-1 • • • マイ時刻表の配布 事業3-2 • • デジタルサイネージの導入 事業3-3
  33. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 分析こそコンサルタントの出番 38 

    LRTの導入に伴い、既存バス路線を再編  運行頻度図と人口分布をGISを活用して可視化  これをどのように分析するのか? •既存路線 •LRT •新設路線 •人口分布  総量は多いが減便 運行頻度  南北循環の 路線を新設  既存路線の 一部を廃止  人口は少ない が運行
  34. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University その他 情報利⽤の流れと分析 39

     「データ」を創造・収集・判断し、処理・表現することで「情報」とし、発信・伝達することで「利用」を促する(高校,情報Ⅰ) GTFS 運賃 時刻表 創造 人口分布 地図 運行便数 運行経路 処理 判断 データ 収集 情報 利⽤ 情報で分かる 事実を把握 発信 伝達 分 析 人口分布 地図 運行便数 運行経路 情報に解釈を 加えて考察 表現 (可視化)
  35. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 議事録(概要)と公開 40 1.コミュニティバスのルート再編【協議事項】

     ルートの再編、バス停設置ともに異論なく協議が調った。  地域への周知のための説明会の開催が要望された。 2.コミュニティバスの利用状況 【報告事項】  コミュニティバスの利用状況について報告された。  バス停ごとの利用人数についても共有し、自治会ごとの利 用促進に役立てるべきとの意見が出された。 3.バス乗り方教室の開催について【報告事項】  乗り方の教室の開催について報告された  自治会単位でも参加の呼びかけをすることとした。 4.次回予定 2025年1月24日 14時から 5.宿題 (市)バス停ごとの利用人数の集計 (地域)乗り方教室への参加の呼びかけ 第2回***市地域公共交通会議 議事概要  逐語録はあってもいいけど、「言った」「言わな い」をやりださない限り出番はない。  これこそAIに任せればいい仕事 会議終了時に完成するくらいの分量  協議した結果を記載  協議結果以外も出されて意見等 についても記載  次回までに誰が、何をやるかを整理  やるやる詐欺、乗る乗る詐欺の撲滅  報告事項についても、作業を伴う事項が 話し合われた場合には内容を記載  これができるぐらい(決めたこととやることの抽出)まで チューニングできたAIがいたら紹介してください
  36. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 議事録(概要)と公開 41 1.コミュニティバスのルート再編【協議事項】

     ルートの再編、バス停設置ともに異論なく協議が調った。  地域への周知のための説明会の開催が要望された。 2.コミュニティバスの利用状況 【報告事項】  コミュニティバスの利用状況について報告された。  バス停ごとの利用人数についても共有し、自治会ごとの利 用促進に役立てるべきとの意見が出された。 3.バス乗り方教室の開催について【報告事項】  乗り方の教室の開催について報告された  自治会単位でも参加の呼びかけをすることとした。 4.次回予定 2025年1月24日 14時から 5.宿題 (市)バス停ごとの利用人数の集計 (地域)乗り方教室への参加の呼びかけ 第2回***市地域公共交通会議 議事概要 資料・議事録の公開は当然 年1回は意⾒交換(市⺠・事業者) 会議終了時に完成するくらいの分量
  37. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University そもそもどうやって合意するのか 多様な利害関係者の 意思決定において

    関係者の多様な価値を顕在化させ 多様な利害関係者とは 誰なのか? 43 相互の意⾒の⼀致を図ること どうやればいいかの 方法がない
  38. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 合意形成をする(できる)範囲 44 =助け合う範囲が狭まっている

    =過去には親密だった範囲 =公共に求められる範囲が広がっている(でもできない) お互いの不便を受容し合える範囲=地域・コミュニティ 家族 地域・コミュニティ 公共 自治体 国 子供 両親 夫婦  買い物に行く奥様を送迎  通勤する旦那を送迎  地方部では通学の送迎  都市部では習い事の送迎  高齢の両親を病院へ送迎  義理親の送迎をするか問題  「公共」交通だが主体ではない  関係者の連携促進が新たな役割  移動することの公共性・公益性 の再定義が必要  地域公共交通の確保・維持の主体  赤字補填から投資への転換  公有民営・上下分離による所有リ スクの受容 友人  価値観が同じなら一緒に移動  旅行で車を出すかもしれない 学区  幼→小→中で範囲が広がる  価値感を共有するのは期間限定 自治会・町内会  お隣・ご近所の助け合い  貸切バスでの団体旅行 親戚  少し遠い人の 方が頼み易い 知縁 血縁 沿線  地方鉄道や地域間幹線による行政区を跨る生活圏の共有 縁線 地縁
  39. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 公共の範囲での合意形成 45 

    従来運行していた民間事業者(北鉄奥能登バス)が退出し、無料の市営バスとして運行(=公共交通の無償化)  のと鉄道から転換バス(宇出津珠洲線・穴水珠洲線)の乗車にも補助することで実質無償化 市・交通事業者により設立 珠洲市 利用者 一般社団法人すずバス 車両は自治体が所有 乗車時は無料 運行管理 ・運転業務 を委託 輸送サービスを提供 車両を貸与 ⽇本⼀幸せを 感じられる珠洲市 公共交通は市が主体 となって責任を持って運行 全ての市民が 移動出来る社会の実現
  40. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 地域の範囲での合意形成(コミュニティ交通の導⼊)  地域の把握:人口・高齢化率、勾配、沿線の目的地など

     交通の把握:利用状況、空白地域(時間空白を含む)など  目的地、利用頻度、利用時間帯など  利用者の属性・世代などでのニーズの違いの把握  移動ニーズを満たす運行形態(運行可能な事業者)の選択  維持するために必要な収支(経費・運賃収入・補助など)  目的地のニーズに対応した運行ルートの検討  利用頻度・時間帯に対応した運行回数の検討 多様なニーズの相反 既存の地域・交通の評価 移動ニーズの把握 サービス水準の検討 運行形態の選択と収支の設定 運行開始  地域公共交通会議などでの協議  運輸局・警察などとの調整 利便性とコストの相反 46
  41. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University ライフステージによる価値の変化 47 中学生まで

    高校生 大学生 就職 結婚 子育 老後 家族と住むことが前提 通える範囲で学校を選ぶ 通勤に便利な場所に住む 子育に便利な場所に住む 生活に便利な場所に住む 一人暮らしをしてみたい 移動の範囲が徐々に拡⼤するが ⾃⾝で意思決定はできない ⾃⾝で意思決定するが 移動の⽬的(優先順位)が変化
  42. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 価値の共有と緩やかな合意 48 高齢化

    定住 子育て 住みやすい、住み続けられる、住むのに選ばれるまちづくり 新しい問題 目的 問題 課題 ⽬標と現状 の乖離 乖離を 埋める⼿段 観光 交 通 事 故 の 増 加 医 療 費 の 増 加 買 物 難 民 の 増 加 外 出 促 進 免 許 返 納 推 進 買 物 手 段 の 確 保 自 治 会 の 衰 退 外 国 人 の 増 加 学 校 の 統 廃 合 待 機 児 童 の 増 加 回 遊 性 の 確 保 滞 在 時 間 の 確 保 越 境 進 学 の 増 加 人 口 の 自 然 減 新 し い 問 題 に も 共 通 の 目 的 を 持 ち 取 り 組 ん で い く 交 流 機 会 の 創 出 多 言 語 対 応 通 学 手 段 の 確 保 域 内 交 通 の 整 備 幹 線 交 通 の 充 実 通 学 費 用 の 支 援 移 住 者 の 受 入 地域で 共有する⽬標 顕在化した価値を揃えるのではなく、価値を共有することで緩やかに合意
  43. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 結局のところ話し合うしかない 49 

    地域住民  居住者に加えて立地する商店や企業(目的地になる人)  高齢者だけではなく利用する人(学生や送迎する人)  偉い人より乗る人や何かしら理由があり乗れない人  交通事業者  経営者に加えて現場を知る運転手  コミュニティバスより、むしろ身近なのはタクシー  自治体・行政  交通に加えて観光・福祉・教育・まちづくりとの連携  警察、運輸局などルール(特に安全性)が分かる人  学識・コンサル  移動の仕組みの選択肢と失敗事例の情報提供  地域住民⇔事業者・行政との通訳  移動を良くすることとと良くするための仕組みを作る のは違うことを意識 ⽬的を共有して本⾳で議論 乗る乗る・やるやる詐欺の撲滅
  44. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University ⼀緒に乗って、歩いて、確かめろ 50 

    皆さん(住民・事業者)のご意見を伺いたいので市役所に 集まってもらう。  なぜ、話を聞きたい側が動かないのか?ご意見を伺い たいので出向こう。  市役所(アウェイ)で開かれるオフィシャルな会議で本音 は出てくるのか?自宅や公民館、営業所に(ホーム)に 行こう。  時間がある時にバスに乗る。  ある時ではなく、時間を「作って」バスに乗れ  運転手、乗客にとにかく話を聞きまくれ  車内外の利用者の挙動を観察し記録せよ  アンケートは集めた声の妥当性を検証するための答え合 わせに活用。  全ての意見をかなえることはできない。地域に「寄り添い 過ぎない」意識も大切。 現場でなければならない分けではないけど 現場に対して丁寧であることは必須
  45. Research Institute of Electric-driven Vehicles, WASEDA University 最後の最後も⾝も蓋もない話ですが 合意形成は出来るものはできるし 出来ないものはできない

    求められるのは説明責任ではなく納得責任 納得できる丁寧な資料・説明・話し合い(協議) 簡単に合意するとシャンシャンと⾔われ 合意できないと説明が⾜りないと⾔われる 51