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セミコン地域における総合交通戦略

Traffic Brain
December 10, 2024

 セミコン地域における総合交通戦略

Traffic Brain

December 10, 2024
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  1. 2 太田恒平 自己紹介 太田 恒平 (おおた こうへい) (株)トラフィックブレイン 代表取締役 東京大学

    工学部卒(交通・都市・国土学研究室) 東京大学大学院 新領域創成科学研究科修了(空間情報学) ナビタイムジャパンにて経路探索開発責任者、交通コンサルティング事業創設 2017年(株)トラフィックブレイン 創業 ▪交通データ分析・コンサルティング 自動ダイヤ改正システム「DiaBrain」を開発、両備バスの遅延を半減、熊本5社に導入中 熊本県内バス・電車無料の日「SAKURAMACHI Data Project」発起人 ▪バスデータ標準化・オープン化 国交省バス情報の静的・動的データ利活用検討会 事務局 両備システムズの標準化・オープン化を支援(その後同じバスロケが熊本5社にも導入) 経歴 業績
  2. 3 NICT Beyond 5G 研究事業を進めています 行動変容と交通インフラの動的制御による スマートな都市交通基盤技術の研究開発 期間: 2021年度〜2023年度 予算:

    約7.8億円/3年 組織 所属・役職 代表者 担当分野 東京大 学 情報理工学系研究科 准教授 伊藤昌毅 交通情報、AI交通信号 生産技術研究所 教授 大口敬 交通工学、道路信号 空間情報科学研究センター・ 生産技術研究所 教授 瀬崎薫 情報ネットワーク、IoT、モバイ ル空間センシング 情報理工学系研究科 准教授 塚田学 ITS通信技術 工学系研究科 教授 中尾彰宏 次世代サイバーインフラ 生産技術研究所 教授 中野公彦 機械生体システム制御工学 生産技術研究所 教授 ペニントン マイルス デザイン先導イノベーション 生産技術研究所 准教授 本間健太郎 空間デザイン数理 トラフィックブレイン 代表取締役 太田恒平 ダイヤ改善、交通情報 MaaS Tech Japan 代表取締役 日高洋佑 MaaSデータ基盤 公共交通分野について、伊藤昌毅先生らと熊本をフィールドに研究中
  3. 渋滞と公共交通分担率 渋滞 ワースト 1位 道路の 平均速度 DID 地区 鉄道 +バス

    鉄道 バス 自動 車 km/h % % % % 熊本市 16.1 9.7 3.5 6.2 50.7 岡山市 18.0 9.8 6.8 2.9 54.3 福岡市 20.7 32.0 20.8 11.2 26.3 浜松市 20.9 8.6 4.9 3.8 65.9 仙台市 21.2 26.6 18.4 8.2 40.3 新潟市 23.3 13.4 7.4 6.0 62.4 広島市 24.7 24.7 15.9 8.8 33.5 静岡市 28.5 13.3 8.7 4.6 44.1 北九州市 31.0 21.3 11.4 9.9 50.6 札幌市 33.4 34.5 28.3 6.1 34.7 名古屋市 33.3 30.0 3.3 32.1 大阪市 44.7 43.3 1.4 9.4 東京23区 61.1 58.6 2.4 5.5 交通手段分担率 (通勤通学) 交通分担 ワースト 2位 渋滞も公共交通分担率も 地方政令市ワーストクラス 鉄道分担 ワースト 1位 止まらない車依存と縮小均衡 鉄軌道は伸びている中、 バスが減便・利用減の 負のスパイラルから 抜け出せない 出典:熊本都市圏総合交通計画協議会 第4回委員会 資料 2,440万人 2,354万km 2023年度
  4. 熊本都市圏における研究の目標・取組 目指す姿 車1割削減、渋滞半減、公共交通2倍 そのために 情報 計画 投資 ①遅延・渋滞改善 〜バスの遅れ5分以内へ〜 ②公共交通マーケティング

    〜データに基づき潜在需要に働きかけサービスレベル設定〜 ③オープンMaaS 〜優れたサービスが広く使え先端技術が生まれる都市へ〜 ④交通投資再構築 〜独立採算・赤字補填・道路偏重から脱却〜 交通関係者 の行動変容 利用者 の行動変容 財政・経営・ 政治・有権者 の行動変容 車の分担率64%の1割(6%)が転換すれば、公共交通の分担率は6%から12%へ倍増 5
  5. 8 年末の交通量と車速度(熊本市中央区) date week 5 6 7 8 9 10

    11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 12月13日 月 128 359 725 741 691 695 687 673 669 698 716 730 764 728 578 395 296 29 25 15 14 18 19 19 20 20 18 17 16 13 14 20 24 25 12月14日 火 114 331 712 730 681 676 681 663 671 685 701 728 754 711 600 458 327 30 25 15 14 18 19 19 19 19 18 18 16 13 12 13 18 24 12月15日 水 107 336 706 729 680 698 699 686 682 703 727 734 758 726 590 424 326 30 25 15 14 18 18 18 19 19 18 17 15 13 12 19 23 24 12月16日 木 113 333 720 748 725 719 712 705 693 711 713 717 721 699 629 264 334 29 25 15 14 16 16 17 18 18 17 15 14 11 9.7 14 21 23 12月17日 金 114 341 704 747 722 707 715 711 717 718 728 760 759 724 663 487 384 30 25 15 13 16 16 17 17 18 17 15 13 10 10 14 21 23 12月18日 土 115 254 508 619 675 722 710 733 736 735 740 732 732 697 570 436 357 28 27 23 21 19 17 16 15 15 15 15 15 12 13 17 21 23 12月19日 日 85 142 276 441 552 620 653 680 690 670 692 691 664 564 435 356 280 29 28 26 24 22 19 19 18 18 17 17 17 17 19 23 24 25 12月20日 月 116 343 701 720 683 676 687 686 694 708 717 736 752 697 596 403 300 29 25 15 14 18 18 18 19 18 17 16 15 13 13 19 24 25 12月21日 火 115 330 694 705 687 703 689 674 677 689 700 730 749 721 598 408 326 30 25 15 14 17 18 18 19 19 18 17 15 12 13 19 23 24 12月22日 水 113 322 679 708 683 705 703 693 697 710 723 742 752 722 604 421 328 29 25 16 14 18 17 17 17 18 17 16 15 12 12 19 23 24 12月23日 木 114 321 688 730 712 715 713 710 705 731 737 738 753 718 628 449 342 30 26 14 14 16 17 17 17 18 16 16 14 11 11 17 23 24 12月24日 金 114 324 682 719 708 741 748 738 738 756 770 745 699 678 649 502 353 30 25 15 14 16 15 14 15 15 14 13 11 8.3 7.7 11 19 24 12月25日 土 112 242 477 594 646 712 738 737 735 734 745 739 719 657 512 410 338 28 27 24 21 19 17 16 15 15 16 15 14 14 17 21 23 24 12月26日 日 80 141 278 439 529 604 651 658 641 634 659 674 648 533 437 360 286 28 28 26 24 22 20 20 20 19 20 19 18 18 20 23 25 25 12月27日 月 112 319 687 712 687 694 724 734 729 738 743 765 751 729 603 412 309 30 26 16 15 18 16 15 16 16 15 15 14 12 12 17 23 24 12月28日 火 108 292 656 706 663 705 726 720 719 720 738 752 755 724 599 426 330 30 26 17 17 19 18 17 17 17 17 16 15 13 13 18 23 24 12月29日 水 107 216 444 533 611 676 707 711 680 679 694 694 685 639 499 384 316 29 28 24 22 20 18 17 17 16 16 17 17 14 14 18 22 24 12月30日 木 104 163 323 451 559 655 686 675 675 683 690 674 657 580 447 350 294 29 28 25 23 20 18 18 19 19 18 18 18 17 18 21 23 24 12月31日 金 91 130 208 319 442 582 655 647 637 639 607 564 505 398 277 208 175 28 27 26 25 22 20 19 20 20 20 20 21 22 22 25 26 26 平均時間交通量(熊本市中央区のトラカンの1時間平均) 平均速度(熊本市中央区のプローブの1時間平均) 朝夕:交通量が日中に比べ1割多いだけでピークが発生 12/24:午後に交通量が1割増加した蓄積と雨で夕方に麻痺 12/28:朝の交通量5%減だけでピークが無くなった 交通量1割の増減で 渋滞は劇的に変わる
  6. 0 5 10 15 20 25 30 0 100 200

    300 400 500 600 700 800 雨なし速度 雨速度 熊本市中央区の「車1割削減、渋滞半減」 平均時間交通量[台/h] 平 均 速 度 [km/h] 交通量が 776 → 698台/h (10%↓) 速度は 13.5 → 17.9km/h (33%↑) 渋滞損失時間は (20km/h走行に対する追加時間) 115 → 63秒/台km (45%↓) ほぼ半減! 9
  7. 車1割削減→渋滞半減@セミコン付近の朝 551 503 476 0 100 200 300 400 500

    600 11/1-12/24 12/27(月) 12/28(火) 平日7時台交通量 9%減 14%減 [台/h] 8.9 17.4 12.9 0 5 10 15 20 11/1-12/24 12/27(月) 12/28(火) 平日7時台速度 95%増 44%増 [km/h] 0 5 10 15 20 25 30 35 0 100 200 300 400 500 600 QVグラフ 6時台 7時台 8時台 [km/h] [台/h] 0 5 10 15 20 25 30 35 40 0 200 400 600 800 1000 1200 1400 QVグラフ 6時台 7時台 8時台 [km/h] [台/h] 1,214 1137 1047 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 11/1-12/24 12/28(火) 11/22(月) 平日7時台交通量 6%減 14%減 [台/h] 12.3 24.1 21.4 0 5 10 15 20 25 30 11/1-12/24 12/28(火) 11/22(月) 平日7時台速度 95%増 73%増 [km/h] 606 574 399 0 100 200 300 400 500 600 700 11/1-12/24 12/27(月) 11/09(火) 平日7時台交通量 5%減 34%減 [台/h] 10.7 17.2 13.8 0 5 10 15 20 11/1-12/24 12/27(月) 11/09(火) 平日7時台速度 61%増 29%増 [km/h] 0 5 10 15 20 25 30 0 100 200 300 400 500 600 QVグラフ [km/h] [台/h] 6時台 7時台 8時台 ①県道30号 室 東方向(片側1車線) ③国道57号 菊陽 東方向(片側2車線) ②県道341号 福原 東方向(片側1車線) ①県道30号 室 東方向 ③国道57号 菊陽 東方向 ②県道341号 福原 東方向 平日朝7:00-8:00平均速度(2021/11-12月) • 10%前後の交通量減少で数十%の速度向上 • 100台/時・車線 ≒ 1~2台/分・車線 削減できれば劇的に渋滞緩和 10
  8. 車1割削減→渋滞半減@セミコン付近の夕 ①県道30号 セミコン入口 西方向(片側1車線) ②県道341号 福原 西方向(片側1車線) ①県道30号 セミコン前入口 西方向

    ②県道341号 福原 西方向 平日夕17:30-18:30平均速度(2021/11-12月) 756 721 710 0 200 400 600 800 全日 11/11(木) 12/06(月) 平日17時台交通量 5%減 6%減 [台/h] 15.7 27.8 20.6 0 5 10 15 20 25 30 全日 11/11(木) 12/06(月) 平日17時台速度 77%増 31%増 [km/h] 0 5 10 15 20 25 30 35 40 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 QVグラフ 16時台 17時台 18時台 567 531 478 0 100 200 300 400 500 600 全日 12/13(月) 11/22(月) 平日18時台交通量 6%減 16%減 [台/h] 20.2 30.5 34.5 0 5 10 15 20 25 30 35 40 全日 12/13(月) 11/22(月) 平日18時台速度 51%増 71%増 [km/h] 0 10 20 30 40 0 100 200 300 400 500 600 700 QVグラフ [km/h] [台/h] 16時台 17時台 18時台 • 交通量減少と速度向上の相関が朝以上に明確 11
  9. 渋滞地獄を防ぐために私たちに必要なこと 現状維持にも人数4倍、2000人、着席バス60便分の交通網が必要だった 物流のためにも道路整備は必要だが、マイカーを減らさないと泥沼 8,670 10,140 8,670 7,800 480 560 2,030

    2,900 JASM無・無策 JASM有・無策 JASM有・維持 JASM有・目標 セミコン通勤者の交通手段の現状と今後 自動車 公共交通 徒歩自転車 計10,000 計11,700 渋滞現状維持の交通量 JASM1700人が車依存だと大渋滞! 現状維持にも4倍の公共交通利用が必要 今より車1割削減には6倍の公共交通利用! 今でも渋滞が社会問題化 12
  10. 全交通手段で「2倍」の投資規模のオーダー 交通 施策 初期投資 運用公費 利用増数 増加率 現状利用者 JR豊肥線 鹿児島線直通/増便/新駅2/一部複線化

    140億 28,282 75% 37,709 空港アクセス鉄道 410億 4,900 13% JR鹿児島線 増便/新駅1 100億 15,757 50% 31,513 熊本電鉄 藤崎宮前〜市街延伸・LRT化・増便 227億 1億/年 4,600 107% 4,300 上熊本〜北熊本 市電直通・増便 50億 0.2億/年 430 10% 御代志〜セミコン〜原水 BRT 200億 1億/年 4,300 100% 熊本市電 待遇改善・運転手確保 1億/年 27,638 オール連節化+車庫増設 300億 5,528 20% A5分毎・B10分毎・深夜増便 1億/年 5,528 20% 余計時分短縮 -1億/年 829 3% 東町線延伸 141億 2,300 8% 南熊本延伸 200億 2,211 8% バス 待遇改善・運転手確保 10億/年 60,000 都市部1.5倍増便 + バスレーン 100億 9億/年 14,575 24% 新路線 2億/年 3,000 5% 遅延改善ダイヤ改正 720 1.2% オールEV化 500億 -2億/年 6,000 10% 全体 サブスク・半額パス等 10億/年 36,300 30% 121,000 乗継割引・上限運賃等 3億/年 6,050 5% 高齢者・若者割引等 3億/年 6,050 5% 濃色は公的根拠あり 淡色は研究試算あり アクセス鉄道新設より JR増強が圧倒的に効率的 上熊本連携の効果は僅か 本命は藤崎宮 セミコンBRTもポテンシャル大 延伸以前に運転手確保・ 連接車導入による 輸送力増が大前提 東町線は実態と異なる所要 時間で需要予測に疑義あり バスは初期投資が少ない 運行費増でV字回復 バスは初期投資が少ない 運行費増でV字回復 14
  11. 制 度 鉄 道 道 路 バ ス ②新バス B.光の森

    ②新バス C.東区 ②新バス D.大津 ③セミコン通勤バス BRT化 ②新バス A.合志 ①道路整備 中九州横断道 ①道路整備 合志ICアクセス ①道路整備 杉並木公園線 ④交差点改良 右折2車線化 ⑤鉄道 空港アクセス ⑤鉄道 菊陽新駅 ①道路整備 R443拡幅 ①道路整備 県道30号拡幅 ②新バス E.ホンダ通勤バス ④交差点改良 バス優先交差点 ⑤鉄道 豊肥線輸送力向上 ⑤鉄道 電鉄の藤崎宮延伸 とLRT化 1)道路・バス・鉄道・制度の継続的政策パッケージ化 ⑤通勤制度化 ホンダ周辺 ⑤通勤制度化 セミコン 高額・長期間 需要誘発で終わりがない 中九州横断道 県道30号拡幅 一般道新設 セミコンBRT・原水駅の拠点化 交差点車線増 バス路線新設 →道路整備と併せBRT化 速達・利便性が車に劣る バス優先交差点 面的なカバーに限界 独立採算の運行に限界 豊肥線輸送強化 単線で低頻度・時間増 電鉄の藤崎宮延伸とLRT化 時差出勤エリアマネジメント 立地誘導・車規制・課税 相乗り・交通費等の制度設計 ハード整備は高額 セミコン通勤バスが混雑 朝はピークが集中 合意形成 施策案 施策 マップ 運転負担 環境負荷 課題 TSMC等の産業集積を長期的に支える交通を、総合的・効率的に作りあげる ①道路整備 R387拡幅 ①道路整備 菊陽空港線 ①道路整備 県道30号延伸 3年実証開始 16
  12. ①車と同等以上に速達化 ②乗継のシームレス化 ③待たない高頻度・終日運行 ④着席可能な輸送力確保 17 2)セミコン通勤バスのBRT化・原水駅の拠点化 原水から近い 武蔵塚~肥後大津 からは車通勤が多い 近距離でも利用したくなり

    TSMCアクセスにふさわしい BRT(Bus Rapid Transit) と拠点駅に刷新する 課 題 ①車と同等以上に速達化 ②乗継のシームレス化 ③待たない高頻度・終日運行 ④着席可能な輸送力確保 ・公共交通優先 交差点 【バス】一般車と同様に ボトルネック渋滞に突入し 速達性・定時性が低下 【豊肥線】朝は所要時間増 乗継時間も長い ・乗継時間短縮 ・豊肥線強化 【バス停】屋根がない 【ダイヤ】熊本方面からの乗継が約7分 ・熊本からの乗継時間短縮 大津からは続行便で拾う 対 策 対面乗換・待合室 将来的には 橋上駅舎化? 【平日夕】18時台以外は最低限 →行きより帰りは利用が少ない 【平日昼・土日】運行なし →不規則通勤、来客に使えない ・平日夜の増便 ・平日昼・土日も 30分間隔 (1台)で運行 【混雑】朝夕ピークは20~25人立つ 【集中】先発に集中し続行便が閑散 技短発 先発 続行 17:50 49 3 18:17 43 14 18:56 35 0 19:43 34 0 20:06 22 0 ・45人(10~15人立ち) を目安に続行便設定 (朝夕は2台×2で回せば当面充分) ・先発便は早めに出発させ 混雑を分散 ※将来的に利用が数倍に増えれば 連節バスも検討 続行の ある 帰り便 乗車人数 公的投資により独立採算を越えて、半導体拠点にふさわしいアクセス交通と玄関口にする デイリー交差点は改善 JASM系統にまだ無い 本数が増えて改善 17,19時台は改善 土休朝夕に開始 電鉄バスが増発中 乗り場が離れてしまった
  13. 3)新規バス路線開設 18 乗車希望地分布を踏まえた改善案 ①合志ルート 熊本電鉄沿線にも居住者が点在 御代志駅で電鉄と結節させ 朝はダイヤも合わせる(15分間隔) 黒石以南は短縮し電鉄乗継に任せる ②光の森ルート 清水新地まで居住者が点在

    清須屋駅上まで路線を延長する ③東区ルート 東区の居住地がまばら ジャンボタクシーを併用し台数確保・ コスト削減 ④大津ルート 途中に翔陽高校、室工業団地がある セミコンまでの途中でも乗降できるよう にする 共通 (光の森駅付近、三里木~原水駅南側、肥後大津駅付近、東区) JRと新規バスの両方使えるエリアも多く、 JR・セミコン通勤バス利用者が混在 鉄道+バスとの共通定期により運行 時間帯・頻度を実質的に向上させる 早朝や帰りは乗車人数が少ない タクシー併用で台数確保・コスト削減 ⑤ホンダ通勤バス 肥後大津~ホンダ~山鹿のバスがあるが 11往復のみ 原水~セミコンと同様に肥後大津~ ホンダに通勤バスを走らせる 結節 短縮 延長 タクシー 併用 途中 乗降 ホンダ 調査 → 計画 → リソース確保 → 運行 を繰り返し 渋滞削減に効果的で効率の良い路線網を探っていく 共通 定期 共通 定期 共通定期 (バス込)
  14. セミコン新通勤バス実証で生じた課題(太田私見) ◼ 決済・通勤経路申請・社内精算 • ICもQRも導入していないため、500円おつり無しか、回数券で支払い • 会社から交通費をもらうには、通勤経路を固定的に変えてもらう必要があり、精算も煩雑 ◼ 渋滞緩和効果 •

    2回目に82人の利用があったが、交通量・渋滞が減らなかった。 • セミコン通勤バス、抜け道からの転換があったと考えられる。 ◼ 継続性 • 短期の実証では、車を手放す、バス沿線への居住に至らない ◼ 目標・強制力 • 企業ごとの目標値を持って動員をかけていない。そもそも車通勤者数に会社としての制約がない。 ◼ 貸切バスとの独立 • JASM単独の貸切バスに他企業は相乗りしていない。バス会社としても収入が良いので路線バスにしない。 ◼ 便益評価・費用負担 • 企業・市町・県・国の費用負担のロジックが無い。渋滞発生の責任、渋滞緩和の受益も曖昧。 ◼ 実施体制 • 渋滞解消の責務、バスの本運行を成立させる責務を誰も負っていない。 交通費に関わる 手続きの問題が 大きかった BtoB、BtoGの事業 ということを意識して 再挑戦したい 20
  15. 2023年9月実証実験の効果と費用負担 21 (2)費用削減案 便益 1台あたり 期間中(5日) 年換算(242日) ①時間短縮(車利用者) 3,328円/台 136万円/週

    66百万円/年 ②走行経費(利用者本人) 410円/台 17万円/週 8百万円/年 計 3,738円/台 153万円/週 74百万円/年 1. 朝夕の東西方向の主要渋滞区間の交通量と速度の関係から、車1台 削減時の速度向上効果を推計 • 2021年11-12月の平日6-10, 16-20時における、ホンダプローブとJARTICトラ カンの日別1時間平均から算出。 2. 速度向上効果と区間距離から、渋滞区間を通る車両の走行時間短 縮を推計 3. 走行時間短縮に時間価値をかけて、渋滞区間と経路全体における車 1台削減時の渋滞削減便益を推計 • 乗用車40.1円/台分、普通貨物64.2円/台分(国交省2008)、貨物比率2 割として算出。経路全体の便益は渋滞区間の1.5倍として概算。 4. 利用者数をかけて実証実験による渋滞削減便益を推計 試算条件:片道あたり利用者数 82人(全日平均) (1)効果推計 運行方法 概算年費用 ①貸切 145百万 貸切6台17便 ②路線(占有) 79百万 路線6台17便 ③路線(共用) 63百万 路線6台17便 ④タクシー各2台 51百万 タクシー34便 ⑤路線(共用)+ 一部タクシー 57百万 路線4台12便 タクシー10便 貸切:100,000円/日 路線:54,393円/日(共用時は8割負担) タクシー:6,240円/便 (3)費用負担案 分類 項目 ①実験結果 ②効率化・按分 ③収支均衡 運行費 運行方法 貸切 路線(共用)+ 一部タクシー 車両(共用) 費用 145百万 57百万 63百万 運賃負担 利用者数 82人 82人 290人 1人往復コスト 7,317 2,884 900 運賃収入*1 18百万 18百万 63百万 収支率 12% 31% 100% 行政・ 企業負担 赤字分費用負担 全額県 県3:市4:企3 県3:市4:企3 赤字総額 127百万 39百万 0百万 県負担 127百万 12百万 0百万 市町負担 0百万 16百万 0百万 企業負担 0百万 12百万 0百万 企業負担 +運賃-通勤手当*2 14百万 26百万 50百万 便益 便益 74百万 74百万 262百万 費用対便益(B/C) 0.51 1.30 4.15 *1 運賃450円 *2 通勤手当3,809円 車利用について、 従業員には車保有、 企業には駐車場保有の 固定費がかかっているが 今回の試算では割愛 このような費用削減・ 負担の試算を示したが、 県実証ではほとんど 検討されないまま 終わってしまった
  16. 4)道路整備と連携したBRT化 300億円で道路整備は 一般車レーンのみの計画 諸外国では「Queue Jump Lane」を導入 https://nacto.org/publication/transit-street-design- guide/intersections/intersection-design/queue-jump-lanes/ 北米都市交通運輸協会(NACTO) Transit

    Street Design Guide https://en.wikipedia.org/wiki/Queue_jump 交差点をまたぐ場合 先出し信号の場合 イメージ図 アメリカ マディソン https://t.ly/HDXR アメリカ シアトル https://vimeo.com/185180972 熊本県 説明会資料より 対象道路は空いても 車依存が進み周辺や駐車場は混雑 6車線中2車線をバス専用レーンとし 3連接EV・優先信号も導入しBRT化 3連節バス「日本に合わない」は大間違い! 世界各地で大流行する納得の理由とは 【連載】牧村和彦博士の移動×都市のDX最前線(14) フランスのメッス市に2013年導入の定員155人(40席)3連節バス(ベルギー製) https://merkmal-biz.jp/post/44386/2 まずはボトルネック部の部分拡幅からでも早期に実施したい 23
  17. 5)信号改善:一定の効果はあったが、簡易な改善では限界 ①デイリーヤマザキ (南北方向を優先) ②柳水公民館 (早朝のサイクルを延長) ③竹迫 (右折を優先) ④福原グランド前 (早朝のサイクルを延長) 南から

    西から 東大によるシミュレーションに基づき 金曜に提案したら月曜から県警が信号調整 76秒 ↓ 70秒 11秒 ↓ 15秒 48秒 ↓ 50秒 4箇所に改善を拡大し効果を生んだ しかし朝は効果に限界が見え、夕方は改善困難 県警本部交通規制課の次席、大津署の課長が特に熱心で大変心強い 2024/02に人事異動がありましたが、引き続きご協力お願いします スプリット変更を提案 24
  18. 時差出勤と信号改善の相乗効果 0 20 40 60 80 100 120 140 160

    180 200 6/12~6/16 6/19~6/23 6/26~6/30 7/3~7/7 7/10~7/14 7/18~7/21 7/24~7/28 7/31~8/4 8/7~8/10 8/14~8/18 8/21~8/25 総遅れ時間(南および西からの流入) 南からの流入 北からの流入 東京エレクトロン時差出勤の報道 https://kumanichi.com/articles/1131309 デイリーヤマザキ交差点の信号損失時間 信号変更期間 東エレ 時差出勤 信号改善初週は 効果が乏しかった ▼ 時差出勤が始まり 渋滞解消が進む ▼ 信号を元に戻すと 渋滞は当初より 悪化した ▼ 改めて改善を適用し 周囲3箇所の信号も 改善していった お 盆 西 [時間] 時間短縮の経済効果は 年間約2千万円 30時間/日短縮、時間価値2700円/h 平日242日とすると、 1日8.1万円、年間1960万円 25
  19. 熊本 岐阜 秋田 長野 山口 三重 滋賀 兵庫 和歌山 岡山

    鹿児島 大阪 石川 岩手 沖縄 長崎 徳島 大分 宮城 宮崎 京都 愛知 奈良 高知 広島 茨城 富山 香川 静岡 福岡 鳥取 群馬 栃木 山梨 愛媛 警視庁 千葉 福島 佐賀 福井 北海道(旭川) 北海道(札幌) 青森 北海道(函館) 新潟 北海道(釧路) 神奈川 島根 埼玉 山形 北海道(北見) 100 110 120 130 140 150 160 170 3000 4000 5000 6000 7000 8000 9000 10000 11000 12000 13000 平均サイクル長[秒] 人口密度(データのある信号が含まれるDID地区のみ) 県警別 信号平均サイクル長 (DID地区内・朝8:00-8:15) 平均138秒 首都圏は 高密度だが 短サイクル 京阪神は 長サイクル 孤高の熊本 低密度なのに 長サイクルの謎 低密度相応に 短サイクル 熊本の サイクル長は 日本一! 26 青時間を長くしても 先詰まりやレーン溢れが 多く車にとっても非効率 「平面交差の計画と設計 基礎編」より 過大なサイクル長は遅れを増大させる だけでなく,運転者や歩行者による信 号待ち時間が長くなることで,利用者 の精神的なイライラなどの心理的影響 や,それに伴う信号無視の誘発なども 懸念されるため,好ましくない.さら に次の5.4.5に示すように右折車線に貯 留可能な台数の問題もある.現実的に はサイクル長は最大120[秒]程度と するのが望ましい.
  20. 6)豊肥本線強化 増強ステップ簡易試算 ステップ 運行間隔 [分] 快速 編成長 [両] 車両購入 地上設備

    公費 負担 (67%) 事業者効果 渋滞解消効果 目標 時期 利用 増 収支 差 便益 公費 B/C 朝 昼 朝 昼 両数 金額 設備内容 金額 現況 12分 30分 2-4両 2-3両 ① 鹿児島 本線直通 12分 30分 2-4両 2-3両 3% +0.4億 2.3億/年 ∞ 1年 ② 増結増便 のみ 12分 20分 3-4両 2-3両 計 4両 8億 - - 5.3億 17% +0.4億 14億/年 51.0 2-3年 ③ 設備 小改良 10分 15分 4両 2-4両 計18両 36億 新駅)三里木-原水 安全側線)武蔵塚・原水 複線駅化)東海学園前 複線化)南熊本-平成 30億 44億 48% +0.1億 37億/年 21.9 3-5年 ④ 設備 大改良 8分 15分 少し 4両 2-4両 計26両 52億 新駅)竜田口-武蔵塚 複線駅化)新水前寺 複線化)肥後大津-原水 他 80億 88億 75% +0.6億 58億/年 19.0 7-10 年 ⑤ 全線 複線化 6分 10分 頻発 4両 4両 計34両 68億 全線全駅複線 数百億? 数百億? ? ? ? ? 増便率の0.5乗、 新駅10%の利用増を仮定 償却期間20年と設定 (法定13年) 償却期間40年と設定 (法定約20-60年) 乗客の時短便益 を入れればさらに莫大 将来価値の割引などは未考慮な概算 全線複線化までしなくても、百億前後の投資でみちがえる このレベルを まずは目指したい 27
  21. 7)熊本電鉄の藤崎宮延伸・LRT化 藤崎宮延伸・LRT化計画が やはり本命 上熊本連携が進むが 市電乗継は現状50人 熊本都市圏北部の命運を握る。官民・組織横断で決めないと電車・バス・地域が共倒れ 都市 人口 事業者 輸送密度

    熊本 74万 熊本電鉄 1,946 浜松 78万 遠州鉄道 11,910 静岡 68万 静岡鉄道 16,235 松山 50万 伊予鉄道 (郊外線) 6,072 電車 バス 幹線道路 藤崎宮前 1,716 4,099 61,900 御代志 532 655 17,300 バスを下回る輸送実績 同格都市の私鉄の数分の一 熊本市の2011年の調査では、上熊本の 電鉄⇔市電乗り継ぎは1日50人 (電鉄利用の9%、市電利用の3%) 西環状の池上開通(2025年度)も契機になるのでは? 28
  22. 29 8)出勤エリアマネジメント 時間帯別の平均区間所要時間(同時刻和) 東京エレクトロン時差出勤週前後の区間所要時間(同時刻和) GPS人流データ(ブログウォッチャー)に 基づく出勤時刻分布(東大にて研究中) 朝_R57から 朝_県道30号竹迫 行ラベル 600

    630 700 730 800 830 900 930 600 630 700 730 800 830 900 930 2022/12/1 3.6 4.7 6.9 8.8 9.6 7.7 4.2 3.6 6.2 7.5 10.5 11.4 9.4 7.2 5.9 6.6 2022/12/2 4.3 4.9 6.0 6.8 10.5 6.3 3.9 3.4 5.9 8.0 11.7 12.3 8.7 6.4 6.3 5.5 2022/12/5 3.7 6.1 7.0 7.0 9.0 6.9 4.1 3.4 5.9 9.2 10.7 10.9 9.9 6.7 6.7 6.1 2022/12/6 4.3 5.8 8.1 9.0 11.2 9.1 4.4 3.3 6.5 7.5 12.0 11.9 11.2 8.0 6.5 6.2 2022/12/7 4.0 5.2 6.6 7.7 9.5 6.1 4.2 3.3 6.3 8.5 11.9 11.6 9.8 7.3 5.8 5.9 2022/12/8 3.6 4.9 7.2 8.6 11.3 6.2 3.7 4.0 6.0 7.6 10.7 11.2 11.3 8.4 5.5 6.4 2022/12/9 4.1 4.2 7.5 7.7 9.1 4.8 3.5 3.2 6.1 7.5 9.5 11.9 12.3 7.9 6.0 6.6 2022/12/12 4.0 4.8 6.1 7.4 9.4 7.0 4.8 3.8 6.0 8.1 10.7 12.4 12.1 9.4 6.7 5.8 2022/12/13 4.4 5.7 7.2 7.9 8.3 6.6 3.8 4.5 6.3 8.2 11.8 11.0 9.1 7.5 5.8 6.2 2022/12/14 4.1 5.5 7.1 7.9 10.6 6.8 4.6 3.5 6.1 7.2 9.3 11.2 9.9 7.5 5.8 6.0 2022/12/15 4.1 5.1 7.3 6.7 9.4 5.4 4.4 3.7 6.0 7.4 9.7 10.8 9.3 6.7 6.1 6.9 2022/12/16 4.6 4.8 8.1 8.5 8.2 4.5 4.2 3.3 5.8 8.3 13.8 11.9 9.3 6.7 6.2 6.0 2022/12/19 4.1 4.8 6.1 7.8 10.0 5.9 4.6 3.8 5.8 7.3 10.0 9.2 9.2 7.0 6.0 6.7 2022/12/20 4.1 5.1 7.2 9.1 8.7 5.8 4.6 4.2 5.9 8.0 12.0 12.5 11.6 8.0 5.8 6.3 2022/12/21 4.1 5.3 9.1 9.9 9.2 7.1 4.4 3.7 6.3 7.6 11.2 11.7 9.7 7.0 5.9 6.2 2022/12/22 4.0 6.9 7.4 8.6 9.8 8.5 4.4 3.6 6.0 8.3 11.0 12.7 11.4 8.0 5.6 6.0 2022/12/23 3.8 5.0 7.2 7.8 5.9 4.0 3.9 4.4 5.9 8.0 10.4 11.0 8.7 6.4 5.8 5.8 2022/12/26 4.2 5.2 7.2 8.4 10.1 4.6 4.0 3.6 5.9 8.0 10.8 11.8 10.2 7.4 6.3 5.8 2022/12/27 4.2 5.7 5.9 7.0 8.2 4.4 4.3 3.9 6.0 8.1 11.3 11.0 9.6 7.0 5.9 5.6 2022/12/28 3.7 4.8 5.3 7.3 5.9 3.7 3.8 4.3 5.8 6.2 8.1 9.1 8.2 6.1 6.1 6.9 総計 3.6 4.2 5.3 6.7 5.9 3.7 3.5 3.2 5.8 6.2 8.1 9.1 8.2 6.1 5.5 5.5 区間所要時間 分 朝 から 朝 県道3 号 夕 から 夕 県道3 号 県道30号 から3.8km R57から 2.2km 夕ピーク の2.5時間後 20:00も まだ混雑 朝ピークの 1.0時間後 9:00には 混雑解消 周辺他社も含めて程よく後ろ倒しすれば渋滞緩和? 出退勤データが無くても各社・各地域の出勤時刻や経路を ビッグデータから把握し、エリア全体でマネジメントする 退勤の後ろ倒しは 効果が限定的 6:30から 渋滞開始 ホンダプローブデータに基づく平日7-9時 セミコン入口(ヤマザキ)への流入出経路 県道30号 方面から 国道57号方面から 45分後ろ倒しで TEL通勤は短縮し たが地域への効果 には至らず?
  23. 30 9)立地誘導・車規制・課税 大津町「新工業団地」 候補地は杉水 TSMCの熊本進出で 関連企業の受け皿に 27年度の分譲開始 を目指す 熊本市が新たに工業団地4カ所造成 半導体関連誘致、26年度に操業開始へ

    大西市長発表 急速に進む開発 国の駐車場政策は附置義務から エリア毎の需給適正化へ 国交省都市局 まちづくりと連携した駐車場施策 ガイドライン(第2 版) 諸外国では事業所の給与に 1%程度課税する例も コロナ前 コロナ後 1,228台 1,034台 13.9km/h 20.8km/h 16%の車削減で 50%速度向上 速度 交通量/h 1台減 速度が0.036km/h 増 渋滞損失時間は 自分が0.3分、他人が3.2分減 387.9 分 384.3 分 3.2 分 0.3 分 コロナ前 13.900 km/h 1台削減 13.936 km/h ①区間ごとに交通量と速度を観測 ②1台による渋滞発生を算出 国道3号 室園交差点 都心方面 (240m) 渋滞損失時間:20km/hで走った場合に対する増加所要時間の累計 自分の 10倍! 渋滞に車が増えると 自分の10倍他人に損失 京都大学 南聡一郎「フランス交通負担金の制度史と政策的含意」 9人以上の事業所が対象
  24. 10)交通投資のベストミックス 31 ◼ 渋滞損失 • 年間約170億円 / 3市町全域(合志・菊陽・大津) • 熊本市(24万)と熊本県(17万)の平均損失額から3市町では約12万円/年人とし、人口を積算

    ◼ ハード投資の費用オーダー • 一般道整備:数十億円~数百億円 例:大津植木線(原水工区)2.8km拡幅:35億円、新山原水線(原水工区)改築0.9km:20億円 • 鉄道新駅:数億円~十数億円 例:西熊本駅:12.5億円、糸島高校前駅:13億円、テクノさかき駅:3.6億円 • 鉄道車両:1~1.5億円 例:815系・817系:1億円 ◼ バス運行費 • 現行のセミコン通勤バス:1372万円/年(2021年度実績、朝3台・夕2台・独立採算) • 2023年度の光の森方面通勤バス:7900万円/年(終日稼働の概算5.4万円/台 × 6台/日 ×平日242日の場合) • 運賃収入で事業者や地域住民からもある程度回収可能 ◼ 公共交通の財源 • 事業所:現在のセミコン通勤バスは独立採算のため実質的に事業者負担。定期券買い支えなどは可能か? • バス会社:目標設定、入札などを組み合わせ、バス会社も一定のリスクを負い、営業と効率化のインセンティブが効く契約を検討 • 県市町:半分程度を行政が渋滞対策・産業振興費として負担すれば、新バス路線の運行や、セミコン通勤バスの増強も可能性がある • 総務省:バスの費用は最大8割が特別交付金で補填される • 国交省:来年度増強される社会資本整備総合交付金や、リ・デザインなど国交省の財源も使えないか? • 国策:受入環境整備としてTSMC関係予算も使えないか? 県交通政策課の次年度事業はデジタル田園都市予算
  25. 32 11)ノーマイカーデーイベントによる地域の関心喚起 今回の 関心喚起 の限界 ▪粛々とした運行実験でイベントとしては熱量不足 コロナ・冬のため屋外イベント無し、公共交通通勤を体験するだけ ⇔会社・地域ぐるみでの楽しいイベント化、 交通を考え交流する場作りには至らず ▪従業員・経営陣の巻き込み不足

    交通事業者・行政・事業所総務の関心が協働を通じて高まった ⇔従業員のアンケート回答は2割程度、 車からの転換は2%に留まるなど関心喚起が不十分だった https://www.town.shiga-hino.lg.jp/0000006605.html, https://kuunoru.blog.jp/archives/17124504.html カーフリーフェスタの様子 カーフリーデー意見交換会の様子 ライトアップコンサートの様子 参考例:滋賀県日野町「カーフリーデー」(2022.09.22) 日野町、交通事業者、関係行政、地域団体、事業所、位置データ提供会社 (Agoop)等が参加する「わたぬき自動車プロジェクト」の一環として実 施。そのほかにも、工業団地への実証運行、ビッグデータ分析を行ってい る。近江鉄道による「全線無料デイ」及び関連イベントも翌月土曜に実施。 実証運行と組み合わせて 愉しみつつ地域の交通を考えるイベント開催 ノーマイカー実証運行 ⚫ 大津町(ホンダ等)も含め、できれば熊本都市圏全体で実施 ⚫ 無料デー・100円の日のような割引と組み合わせる? ⚫ 元々ノー残業デーの水曜日が良いか? ※長期間やるよりも、関心喚起を目的に考えたい 夕方からのイベント ⚫ 事業所から歩いて行ける広場、駐車場等で実施 ⚫ お酒ありの食事・語らいの場 ⚫ 出し物(場所柄、テック系も?) ⚫ 交通問題・対策を考える参加型セミナー
  26. 12)協力体制の構築 会議体 事務局 参加メンバー 頻度 期間 主なテーマ 国 県 市町

    交通 事業所 専門家 ① バス実証実験連絡会議 県交通政策課 • ◦ ◦ 3社 ◦ 月1回程度 2023-2024 バス実証運行企画 ② 菊池南部地域交通混雑等対策検討会 県北広域本部 • ◦ ◦ 協議会 年1-2回 道路が中心 ③ 菊池南部総合交通研究会 県北広域本部 • ◦ 年1-2回 道路が中心 ④ セミコン交通対策協議会 菊陽町 ◦ • 協議会 年1-2回 セミコン通勤バス改善 ⑤ 半導体産業集積強化推進本部 渋滞・交通アクセス部会 県企業立地課 • 不明 TSMC受入環境整備 ⑥ 熊本都市圏総合交通計画(PT)協議会 県都市計画課 ◦ • ◦ ◦ 経済団体 ◦ 年1-2回 PT前後 PT調査・都市交通戦略 ⑦ 熊本県渋滞対策協議会 国道事務所 • ◦ ◦ ◦ 年1-2回 道路整備 既存の関連会議体 公共交通が実質的にスコープ外、実務者がいない、開催が低頻度、期限付き、などそれぞれに限界がある。 菊池南部地域の総合交通計画を立案し、具体的なプロジェクトを推進できる場が無い。 計画と事業を推進できる場を作る必要がある 役割を終えた会議体はクロージング 33