Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
身体を用いたボールヒットにおける撃心についての検討
Search
MinchiMinchi
June 27, 2021
Technology
540
1
Share
Embed
Copy iframe code
Copy JS code
Copy link
Start on current slide
身体を用いたボールヒットにおける撃心についての検討
スポーツ工学・ヒューマンダイナミクス 2017
MinchiMinchi
June 27, 2021
More Decks by MinchiMinchi
See All by MinchiMinchi
放課後レクチャ(2022)
minchiminchi
0
160
何故,協調活動が創出するのか?
minchiminchi
0
340
大円距離の式の導出
minchiminchi
0
72
戦術面のトレーニングで感じてほしいこと(何故,協調活動が創出するのか?)
minchiminchi
0
110
戦術面のトレーニングで感じてほしいこと(何故,協調活動が創出するのか?)
minchiminchi
1
290
オフ・ザ・ボールの選手位置に関するデータ記録方法の検討
minchiminchi
0
74
ジャンプ動作時の床反力発生に関する力学的考察
minchiminchi
0
1.5k
力学の基本原理を用いたオーバハンドパスにおける合理的ルール構築の検討
minchiminchi
1
930
ラインジャッジにおける人間の認知限界の検討
minchiminchi
0
810
Other Decks in Technology
See All in Technology
大量データに対しても、生成AIを用いてリーズナブルにデータ加工をしたい!Databricksのai_queryについて調べてみた
kamoshika
1
220
非定型なドキュメントを効率よくリファクタする 〜えぇ!?仕様書27本の移行が1日で終わったって!?〜
subroh0508
2
560
「最後に責任を取るのはチーム」— 人間のPRレビューを最小化してアップデートしたメンタルモデル
jnishime_dresscode
0
920
企業でAWS Organizationsを動かすための組織設計の考え方
nrinetcom
PRO
1
110
LLM/Agent評価:トップ営業の発言を「正解」にする 〜暗黙的正解による評価を営業資産に変える〜
takkuhiro
1
230
AI時代のYAGNI:「爆速で無駄になった機能」からの学び / 20260720 Naoki Takahashi
shift_evolve
PRO
2
320
発表と総括 / Presentations and Summary
ks91
PRO
0
140
SRE Next 2026 何でも屋からの脱却
bto
0
960
End-to-Endで考える信頼性 —LINEアプリにおけるクライアント開発×SRE連携の実践
maruloop
4
4.6k
Oracle Exadata Database Service on Cloud@Customer X11M (ExaDB-C@C) サービス概要
oracle4engineer
PRO
2
8.4k
AI時代の闇と光
tatsuya1970
0
110
SRE本の知られざる名シーン / The Hidden Gems of Google SRE Book
nari_ex
1
420
Featured
See All Featured
Cheating the UX When There Is Nothing More to Optimize - PixelPioneers
stephaniewalter
287
14k
[Rails World 2023 - Day 1 Closing Keynote] - The Magic of Rails
eileencodes
38
2.9k
A Guide to Academic Writing Using Generative AI - A Workshop
ks91
PRO
1
350
Building a Modern Day E-commerce SEO Strategy
aleyda
45
9.1k
HU Berlin: Industrial-Strength Natural Language Processing with spaCy and Prodigy
inesmontani
PRO
0
530
KATA
mclloyd
PRO
35
15k
The Organizational Zoo: Understanding Human Behavior Agility Through Metaphoric Constructive Conversations (based on the works of Arthur Shelley, Ph.D)
kimpetersen
PRO
0
390
New Earth Scene 8
popppiees
3
2.4k
No one is an island. Learnings from fostering a developers community.
thoeni
21
3.8k
Rebuilding a faster, lazier Slack
samanthasiow
85
9.6k
What does AI have to do with Human Rights?
axbom
PRO
1
2.2k
The Web Performance Landscape in 2024 [PerfNow 2024]
tammyeverts
12
1.2k
Transcript
身体を用いたボールヒットにおける 撃心についての検討 三村泰成 鶴岡工業高等専門学校 Discussion about center of percussion on
the act of hitting ball with part of the human body 1
はじめに 身体でボールヒットしてコントロールする動作 バレーボール:アンダーハンドパス,アンダーハンドレシーブ. サッカー:トラッピング(クッションコントロール) 身体でボールを打ち出す動作
バレーボール: スパイク サッカー: インステップキック 「ボールをヒットしてコントロールする」 という力学現象の解明を目指す 仮説 撃心の存在? その形成方法は? 衝撃エネルギの行方は? どのタイミングでエネルギを使うのか? (負荷するのか?) 動作の習得環境? 2 思考実験
a b a b a b Hit point grip 用具の撃心
3
アンダーハンドパスの撃心 4
アンダーハンドパス バレー歴10年 バレー歴3年 5
インパクト時の比較 •膝を曲げて低い位置でほぼ固定している. •腰あたりを支点になりそう. •上半身を固定している. •膝のみで上げようとしている. バレー歴10年 バレー歴3年 6
簡易力学モデル 人間の腕と胴体を想定し,L字の剛体を想定する. 三村泰成,比留間浩介, バレーボールにおけるアンダーハンドパス時の衝撃中心についての一検討, 第22回日本バイオメカニクス学会大会,(2012) 7
Step 2 h h’ Step 1 Step 3 h h’
h h’ Result 撃心計算の手順 8
インステップキックの撃心 9
インステップキックのシミュレーション 3関節による3DCADモデル SolidWorksのモーション解析 10
異なるヒットポイントでの足首の速度 足の甲でヒットするとスムーズに振りぬける root center toe 11
ボールヒットの瞬間に 発生している現象 12
多関節ロボット 13
多関節ロボット --- 制御なしでボールをぶつける ???? 14
多関節ロボット --- 制御ありでボールをぶつける 15
多関節ロボットでアンダーハンドパス 16
多関節ロボットでアンダーハンドパス --- 失敗! ビリビリ...と衝撃波! 17
ボールが跳ね返るという力学現象 バレーボール 鋼球 床反力 時間 18
いろんな場所でボールコントロール 19
衝撃低減によるボールコントロール 20
バレーボールとサッカーの例 ボールに当たる瞬間に 足や体を引いてボールの勢いを減らす ことでボールコントロールする技術 意識的に引いて大丈夫か?! 21
質点により衝撃吸収 𝑚1 𝑚2 𝑚1 𝑚2 22
棒の付いた質点により衝撃吸収 𝑚1 𝑚2 𝑚1 𝑚2 23
慣性モーメントにより衝撃吸収 𝑚1 𝑚1 • 芯を少しだけ外す. • 回転エネルギに変換. • ... 慣性モーメントで
吸収できない場合は? 24
ボールヒットにより勢いを与える現象 (スパイク,インステップキック) 25
「始動」と「ボールヒットの瞬間」に着目 エネルギ 時間 始動 ボールヒット • 撃心の構築 • 反動に耐える •
... 26
複雑な機構を用いて 単純な仕事を実現 27
ボールヒットという力学現象 多自由度 1自由度 28
スクワットジャンプの機構 回転関節 → 直線運動 スライド機構→直線運動 スクワットジャンプをする受動動作ロボット 29
リバウンドジャンプの機構 多自由度 1自由度 30
動作を習得できる環境とは? マクロスケール: 身体全体で行われてる仕事 ミクロスケール: 各部位が行う仕事 メゾスケール: 簡略化したモデルが行う仕事 • 身体中で起きている現象? •
形,負荷のタイミング,...? • 外から教えることは不可能! 選手自身が感じて, 自分自身で学習できる 環境 を整備する. 過剰な関節 過剰なアクチュエータ 過剰に変形する • マルチスケールで観察が必要! • 何が起きてほしいのか? • 何を感じてほしいのか? 思考錯誤,試行錯誤 31
まとめ 身体でボールヒットする場合にも撃心が存在することを 明らかにした. 多関節による撃心形成過程を明らかにした. ボールヒットによる衝撃低減メカニズムを明らかにした. インステップキック,スパイクにおけるエネルギ配分の仮
説を提示した. 「動作学習環境」の重要性を示した. 32