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不確実性の高い仮説を 迅速に検証するための開発プロセス

不確実性の高い仮説を 迅速に検証するための開発プロセス

2025-02-21 【増枠】Product Engineer Night #7 〜LT大会!〜
https://product-engineer.connpass.com/event/345220/

mkitahara / 北原幹也

February 21, 2025
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Transcript

  1. 名前 • mkitahara ( @mikity01985 ) / 北原 幹也 出⾝

    • 静岡県 - 埼⽟県 - 千葉県 ⾃⼰紹介 職能 • エンジニアリングマネージャー / テックリード / Androidアプリ開発 / プロダクトマネージャー 職歴 • FinTech会社 (2023/07〜 ) ◦ モバイルアプリチームのエンジニアリングマネージャーを中⼼にいろいろ ◦ 2024/10 より新規事業のテックリード(Next.js、Spring Boot) を中⼼にいろいろ --------------------------------- • SES会社 (3年9ヶ⽉) → 開発受託会社 2社 (1年、1年9ヶ⽉) → EdTech会社 (5年9ヶ⽉) ◦ 2011/04 に 新卒未経験でIT業界へ。研修でAndroidアプリ開発に出会う ◦ 受託企業は10名以下。なんでも⾃分でやらざるをえない環境 を経験 ◦ EdTechでは出向‧業務委託のみ 30名程度の会社から 社員200⼈超えの組織の成⻑を経験 ◦ Androidアプリ開発を中⼼にサーバーサイド(PHP Ruby on Rails)、CRE、 PO、チーム責任者を経験
  2. 価値とは? ▪ 状況によって変わる ※1 顧客にとって価値があるもの • 最終的に「幸福」というつかみどころのない要素に集約される 企業にとって価値があるもの • 最終的に「お⾦」というつかみどころのない要素に集約される

    ▪ ⼈と企業がそれぞれ価値を感じるには 顧客 企業 幸福を届ける お⾦を払う ※1 プロフェッショナルプロダクトオーナー: プロダクトを効果的にマネジメントする⽅法 (7,16 2024) 幸福と感じる 成⻑する
  3. プロダクトの価値を⽣み出すには 顧客が価値を感じ取る(アウトカム):われわれはコントロールできない ロジックモデル※4 :インプットとアウトプットの質と量をあげて、評価の回数を増やし プロダクトマーケットフィットを⽬指す ※4 マーク‧J‧エプスタイン (著), クリスティ‧ユーザス (著),

    鵜尾雅隆 (監修), 鴨崎貴泰 (監修), 松本裕 (翻訳), 社会的インパクトとは何か――社会変⾰のための投資‧評価‧事業戦略ガイド (10,14 2015) アウトカム (成果) アウトプット (結果‧成果物) インパクト (社会経済的変化‧波及効 果) 例:SMART ⽬標 で計測 ⽬標未達...... ズレた⽬標設定...... インプット (投⼊資材) インプット (投⼊資材) アウトプット (結果‧成果物) アウトカム (成果) インプット (投⼊資材) アウトプット (結果‧成果物) アクティビティ (活動) ゴール‧ミッションの実現 量や質をコントロールできる領域 学習‧ふりかえりをしてアンラーンする
  4. プロダクトの価値を創る開発プロセス の 量を増やす ※5 市⾕聡啓 (著), 正しいものを正しくつくる プロダクトをつくるとはどういうことなのか、あるいはアジャイルのその先について (6,14 2019)

    プロダクトディスカバリー プロダクトデリバリー 探索と開発 の 2局⾯を意識して ※5 ⾼速に仮説検証を⾏う ‧プロダクトディスカバリーはタイムボックスを切る
  5. プロダクトの価値を創る開発プロセスの 品質を担保する 要望 リスト 課題 リスト 企画書 PRD 要求定義書 運⽤定義書

    プロダクト バックログ アイテム タスク チケット PR Linter Formatter UnitTest 機能テスト ユーザーテスト 受⼊テスト KPI ⾏動可視化 ⾏動変容 実装 プロダクトディスカバリー プロダクトデリバリー 利⽤時の品質 外部品質 内部品質 リリース 🎉 CI/CD 基準 各⼯程 のアウトプット は、次の⼯程のインプットになり 全体で仮説の品質もプロダクトの品質も⾼めていく プロセス品質
  6. プロダクトの価値を創る開発プロセスの 品質を担保する 要望 リスト 課題 リスト 企画書 PRD 要求定義書 運⽤定義書

    プロダクト バックログ アイテム タスク チケット PR Linter Formatter UnitTest 機能テスト ユーザーテスト 受⼊テスト KPI ⾏動可視化 ⾏動変容 実装 プロダクトディスカバリー プロダクトデリバリー 利⽤時の品質 外部品質 内部品質 リリース 🎉 CI/CD 基準 プロセス品質 結果:価値創造できた!! (?) ディスカバリーやデリバリーの質と量を増やす → アウトプットの質と量を増やす 価値を創造するには、価値評価の機会を増やす → 下記プロセスを短期間サイクルで回す
  7. おまけ2:MVP と MMP 項目 MVP(Minimum Viable Product) MMP(Minimum Marketable Product)

    目的 アイデアの検証 顧客獲得と収益化 主な焦点 最小限の機能で仮説を検証 顧客のニーズを満たす 最低限の機能 対象ユーザー アーリーアダプター、テストユーザー 幅広い層の顧客 製品の完成度 プロトタイプ、試作品に近い 実用レベル、市場投入可能な品質 市場投入 限定的なテストマーケティング 本格的な市場投入 成功の基準 ユーザーからのフィードバック、学習 顧客の満足度、売上、利益 開発期間 短い MVPより長い コスト 低い MVPより高い MVPが必ずしもプロダクトマーケットフィットを満たしていると思えないことがある → Minimum Marketable Product (MMP) という概念を知り、意識している ※7 MVP vs MMP vs MMF. Key milestones in product development | Product management #12
  8. まとめ ‧Product Engineer だからこそプロセス全体を俯瞰して評価でき、改善 → 最適化を⾏える! ‧価値とは 「対象者からの評価結果」であり、リリース(提供)してはじめて検証ができる ‧ 価値を創造するには、コントロール可能な⼯程の成果物の量と品質を向上させ、

      評価の機会を増やすことが重要 ‧ 価値検証のプロダクトが不具合などで正しく評価されないことを防ぐ必要がある ‧ チームの開発プロセス品質を評価し、各⼯程を能⼒成熟度レベル3:定義できる   に引き上げることで、再現性⾼く価値を創造し続けるチームを構築できる ‧MVPで価値を提供できるのか、それともMMPまで考慮する必要があるのかを  意識することで、検証において本当に必要なプロダクトを提供できる