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深センで見つけた面白いハードウェアと 協力しイノベーションする方法

深センで見つけた面白いハードウェアと 協力しイノベーションする方法

2024年6月
早稲田大学創造理工学部

TAKASU Masakazu

June 18, 2024
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Transcript

  1. 高須正和 3つの役割 深圳ほか世界各地のパートナーを開拓し、先進的な開発ツールを輸出入・共同開発、投資,企業間 提携などを行う。 事業:スイッチサイエンス グローバルビジネスデベロップメント 研究/布教:早稲田ビジネススクール招聘研究員/非常勤講師 「深圳の産業集積とマスイノベーション」 ニコ技深圳コミュニティ Co-founder,開源社ほか、様々なコミュニティ

    事業=仕組みになっていて利益を生むもの 事業開発=事業を作ること 研究や布教=講演や執筆などで少しはお金になるけど、 基本的には仕組みになりづらいもの 2008~11年間で39都市107回のメイカーイベント参加 ほか、浜野製作所のガレージスミダ研究所 主任研究員、 中国のiMakerBase,Heroad Fundの顧問など コミュニティ=社会的な価値が生まれる前、 事業や研究でもできないところをやる 面白ければ仲間が増えるし、熱が冷めると終わる
  2. 深圳で手掛けているプロジェクト M5Stackシリーズ ESP32シリーズを採用しているIoTプロトタイプツールキット この分野のデファクトスタンダートになる勢いで普及中 myCobot, DirectDriveTechモーターなど 深圳Elephant Robotics社のmyCobotロボットアーム、 Feetech社, DirectDriveTech社などのアクチュエータ類など

    Intelligentなアクチュエータ、センサー類の進化が激しい SpinQ社 デスクトップの量子コンピュータ NMR(磁気共鳴)方式により、常温動作が可能なオールインワンの量 子コンピュータ。日本での販売価格は118万円 世界で一般販売している量子コンピュータは同社のシリーズのみ
  3. Engineering的な工夫 イヤホンのなかみは 左右でまったく同じPCB, まったく同じBOM(部品) 唯一、2つセットの 充電端子部分を 入れ替えることで 左右の違いを出している。 (ファームウェアも別) 部品調達や製造をラクに

    する工夫 ちゃんと、値段と性能を織り合わせる 設計ができている 「人件費が安いから安い」ではない! 2つセットの部品を、AB/BAで入れ替える
  4. M5Stack(2018年日本発売開始) ・社長ジミー・ライは、もと中国南方電網のエンジニア ・しょっちゅうスマートメーターを開発している間に、 「多くのメーターに共通する機能を製品にしよう」と思 いついて起業 ・社長室に専用の部品ボックスと作業台を起き、プロト タイプを自分で作る。いつも身の回りには試作品が転 がっている ・Arduino IDEが利用可能で、IoT開発に必要なwifi/BTをあらかじめ備えたESP32シリーズの

    CPUを採用した開発ボード。日本でもArduinoを置き換える勢いで普及が進んでいる ・画面、バッテリ、ボタン、Grove,GPIOなどを備え、安価(1500-5000円程度) ・毎週1つ以上の新ハードウェア/センサー類を発表し、拡張性が高い オープンソースハードウェア(部品リスト,ピン番号などの 開発に必要な情報があらかじめ公開されているハードウェア) 買ってくれば使える。ソリューションを開発する上でM5Stack社の取引開始稟 議書、審査や許可が要らない。必要な情報はオンラインで公開されている
  5. 今後はコミュニティベースの製品開発、ビジネス開発を 例5.中国のVCふたつで顧問など iMakerbase 深センのVC 自前の工場があり、サプライチェーンとの関係 が深い 高須はイギリスの会社と一緒にタイヤの空気圧 を測る製品を量産中 Heroad 深センのVC

    「善投資」はSGDs投資ではなく、「いい会社は儲 かる」という考え方 社会的に価値ある事業で、かつ社内の意思決 定が明確で、得意先の評価も高い会社は儲か る。IPOして銭ゲバ化する会社は長期では駄目
  6. 3300人を超えるメンバーのいるニコ技深圳コミュニティ 経済・経営研究者など -木村公一郎 (JETROアジア経済研究所) -伊藤亜聖 (東京大学准教授) -牧兼充 (UCサンディエゴ、 早稲田ビジネススクール) -梶谷懐(神戸大学)

    -山形浩生(翻訳家・評論家) -高口康太(翻訳家・ライター) 起業家・経営者 -藤岡淳一 (JENESIS代表 ニコ技深圳コミュニティ 共同創業者) -澤田翔 (インターネットプラス 研究所) -金本茂 (スイッチサイエンス) コンピュータ科学者/技術者 -秋田純一 (金沢大学教授/NT金沢) -GOROman (VRエバンジェリスト) -Andrew bunnie Huang (ハードウェアハッカー) コミュニティマネージャー 茂田カツノリ(エンジニア深圳ツアー) 伊予柑(ドワンゴ・自作ゲーム) 中野しほ(ギーク中国語講座) 高須正和(AkiParty,メイカーフェア深圳,SG) 初期:深圳のイノベーター ギークと助け合えるクリエイター 中期:深圳情報を発信できる専門化たち 後期:起業家・経営者たち
  7. The future is already here – it's just not evenly

    distributed. 未来はすでに来ている。ただ、充分に分配されていないだけ。 ただし、科学がないと、ペテンと夢を間違える (さらに日本語/日本語翻訳の海外ニュースとスタートアップ/ テックニュースはゴミの山で、僕は「絶対見ない」ためにかなり 努力している)
  8. 事業とそのジレンマ 競合がいない 自社にしかできない 競合がいない 自社にしかできない 利益をゴールにする 組織で利益を挙げる 属人化しない 利益をゴールにする 組織で利益を挙げる

    属人化しない ・僕の属人的な活動が、組織としての利益に繋がる=事業 ・ブルーオーシャンでも利益が出るところは? ・競合が参入できず、自分たちはできるものは? ・弊社は中小企業なので、短期で大きな利益にならなくてもよい ・僕個人の人件費や経費は空振りしてもかまわない=多産多死前提 ブルーオーシャン なかなか利益が出 ない 資本力で決まらな い 利益が出るけど 競合も増え 規模とディテールの勝負 に レッドオーシャン化 資本力で勝負が決まる 利益が上がるほどレッドオーシャンになっていく 僕が関心あるのはこちら 今は仕事になっていないのに、すごい人がすごい労力を注い でいるところ=可能性ある
  9. ブルーオーシャンをどうやって事業に繋げるか ・仕事じゃないのにすごいスカラーがあるところ ・自分以外面白がってないことを見つけ、面白さをシェアする ・コミュニティができれば事業になる(かもしれない) 自分しか わからない 自分しか わからない 一部の人は面 白がる

    一部の人は面 白がる 世の中みんなが知っ ている(お金にもなって いる) 世の中みんなが知っ ている(お金にもなって いる) ここのキャズムをどう越えていくか ググったら出てくる, 有名Youtuberが解説している, Amazonで本が何冊も出ている →コミュニティ,集合知
  10. 研究は常に、「扱えるものを広くする」ように発展してきた 論文や学位、技術や発明だけがラボではない。 アートや人文や商売も含めた、もっと広いものだ 社会実装 Deploy 社会実装 Deploy デモ デモ 論文

    Publish or Perish 論文 Publish or Perish 論文:査読で信頼性を担保 Pro:ロジカルなもの、自然科学と相性がいい 世界中に等しく届く Con:アートや好き嫌い、またその相互作用で起こる複雑 な事象と相性が悪い MITのニコラス・ネグロポンテが80年代に提唱 デモ:動くもの、目に見えて体感できるもの Pro:アートほか、論文で表現できない発見を表現できる Con:論文より実現が大変 Con: 社会実装:クラウドファンディングで売るなどして、多くの ユーザを巻き込む Pro:人間同士の相互作用によって起こるものを表現でき る Con:デモより実現が大変で、多くは商売になる