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保育:待機児童数を減らす取り組み
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森脇大輔
September 02, 2024
Technology
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保育:待機児童数を減らす取り組み
ERATO小島マーケットデザインプロジェクト キックオフシンポジウム
森脇大輔
September 02, 2024
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Transcript
森脇 大輔 株式会社サイバーエージェント AI事業本部AI Lab ERATO 小島マーケットデザインプロジェクト キックオフシンポジウム 経済学社会実装チームリーダー 保育:待機児童数を減らす取り組み
広告事業部門における研究拠点(科研費研究機関) コンピュータビジョンや自然言語、ロボット接客などさまざまなAI分 野の研究。AI研究国内4位 1998年創業、「ABEMA」などのメディア事業、「ウマ娘」などの ゲーム事業、祖業であるインターネット広告事業が軸 従業員数約8千人 サイバーエージェントAILabのご紹介 マッチング理論やオークション理論を用いた実証実験、自治体向 けEBPMデータベースのリリースなど幅広い分野で活動。 経済学社会実装チーム
2021 2023 2024 2022 待機児童問題における取り組み UTMD設立 Sun et al. (2023)
がAAAI23に採択 Sun et al. (2024) がAAAI24に採択 CA・UTMD共同 研究開始 利用調整シス テム ChilmAI 提供開始 郡山市 きょうだい加点に関す るルール変更が実現 生成AI保活実 証実験 佐賀市 渋谷区 保育所マップ 実証実験 利用調整ルールの 制度改善が実現 多摩市
待機児童問題を解決するための3つのアプローチ 33%増加 230万人分 300万人分 利用定員数 FD 保育リソースの拡充 補助金等による保育所の新設増設 の促進 保育士の処遇改善による待遇改善
潜在保育士への働きかけ バス置き去り防止装置の導入 登園降園管理アプリ、デジタル連 絡帳による情報共有の効率化 保育ICT導入による保育所業務効 率化 利用調整AIによる自治体保育業務 の効率化 マッチング理論にもとづいて公平 性と効率性が改善する保育所の割 り当てルールや、保護者への情報 提供、アルゴリズムの実装をする ことで、ハード面の制約がある中 でも希望する保育所に入れるよう にする ÓD こども政策DXによる省力化 âD マッチング理論による市場の 公平・効率の改善
待機児童問題を解決するための3つのアプローチ 33%増加 230万人分 300万人分 利用定員数 FC 保育リソースの拡充 補助金等による保育所の新設増設 の促進 保育士の処遇改善による待遇改善
潜在保育士への働きかけ バス置き去り防止装置の導入 登園降園管理アプリ、デジタル連 絡帳による情報共有の効率化 保育ICT導入による保育所業務効 率化 利用調整AIによる自治体保育業務 の効率化 マッチング理論にもとづいて公平 性と効率性が改善する保育所の割 り当てルールや、保護者への情報 提供、アルゴリズムの実装をする ことで、ハード面の制約がある中 でも希望する保育所に入れるよう にする ÒC こども政策DXによる省力化 âé マッチング理論による市場の公 平・効率の改善
マッチング理論+αにもとづく待機児童問題解決の方法 保護者への情報介入 耐戦略性のある利用調整ルール 適切な優先順序 多くの保護者が保育所選び(保 活)に負v s 膨大な選択肢から最適な保育 所を選 s
利用調整のルールや申し込み 方法についての理V s 申し込み手続き s 「正直者が損をしない」ルー v s より希望する保育所に入れo s 公平性 どの児童を優先して保育所に割り 当てる© s 親の介護、ひとり親家庭、多胎 児(双子、三子)、障害など考 慮すべき事情が膨 s 優先順序をどう実装するか
保護者への情報介入 課題 膨大な選択肢のなかから保護者が適切に保育所を選べるようにするために、どのよう な情報提供を行うべきか 渋谷区での実証実験 保護者がスマホで簡単に保育所を探せる「保 育所マップ」 待機児童を40%近く減らせる可能性 生成AIによる保活相談の有用性の示唆 佐賀市での実証実験 生成AIによって保活情報を適切に提供する
チャットボット
適切な優先順序 課題 きょうだいで同じ保育所に通いたい親の希望をどう叶えるか ファクト きょうだい同所申し込みだと入りづらい 解決 結果 シミュレーションにより最適な利用調整指数 を算出 y きょうだい同所申し込みと単独申し込み
の入所率の格差が解v y さまざまな家庭の事情に配慮しつつ優先 順位を改善していくことが重要 きょうだい同所だと入所率が低い 単独申し込み(緑) 入所率 利用調整指数(優先度) 高 低 きょうだい同所(黄) 福島県郡山市での実証実験
耐戦略性のあるルール 課題 保育所の希望順序を戦略的に書くことで得をする可能性があるルール ファクト1 ファクト2 「希望順位が高い児童を優先する」という利用 調整ルールの存在 「希望順ルール」のもとでは、希望度が低いけ ど入りやすい「アンパイ」な保育所を第一希望 に書く方が有利 ・・・実際に、そのような戦略をとるように推奨するブログ
記事が存在 解決 結果 「希望順ルール」の削除 「希望順ルール」の削除の提案 ・・・多摩市は2022年度申し込みから希望順 ルールを削除 ÷ 厳密な分析は難しいものの、ルール変更 後に保護者が人気園に応募している(=素 直に第一希望を書いている)傾Ï ÷ ルールの設定にあたってはマッチング理 論の知見を活用した設計が重要 東京都多摩市での実証実験
保護者への情報介入 耐戦略性のある利用調整ルール 適切な優先順序 最後に・・・現場向き合い力と実装力も重要 本当の課題は何か聞き出す現場向き合い力 机上の空論を現実化する実装力 ハンマーを持っているとすべ て釘に見えるが、実際はノコ ギリが必要かもしれない。 引き出しを広げつつ虚心坦懐
に課題を聞く力 データの前処理やドメイン知 識の理解など「泥臭い」プロ セスから逃げない力
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