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カスタマーライフサイクルから広がるプロダクト開発
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mkitahara / 北原幹也
March 27, 2024
Business
2
4.5k
カスタマーライフサイクルから広がるプロダクト開発
2024/03/27 第22回 Customer系エンジニア座談会
https://customer-x-engineer.connpass.com/event/308650/
mkitahara / 北原幹也
March 27, 2024
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Transcript
カスタマーライフサイクルから広がる プロダクト開発 2024-03-27 @ 第22回 Customer系エンジニア座談会 mkitahara ( @mikity01985 )
名前 • mkitahara ( @mikity01985 ) / 北原 幹也 職能
• エンジニアリングマネージャー / Androidアプリ開発 / プロダクトマネージャー 出⾝ • 静岡県 - 埼⽟県 - 千葉県 職歴 • SES会社 (2011/04〜 2014/12) ◦ 新卒未経験でIT業界へ:研修で Androidアプリ開発に出会う • 開発受託会社 2社 (2015/01 〜 2017/09) ◦ PHPを中⼼にいろいろ • EdTech会社 (2016/02〜 2023/06) ◦ 業務委託時代を含めて7年所属:Androidエンジニアを中⼼にいろいろ ◦ CREの⽴ち上げを経験 (2019/07 〜 2020/04) ◦ 出向‧業務委託のみ 30名程度の会社から 社員200⼈超えの組織の成⻑を経験 • FinTech会社 (2023/07〜 ) ◦ モバイルアプリチームのエンジニアリングマネージャーを中⼼にいろいろ ⾃⼰紹介
CREで学んだこと
CRE CRE :Customer Reliability Engineering (顧客信頼性エンジニアリング)※1 ▪ 不安は 信頼を1で割った数字に等しい •
信頼が⼩さいほど不安が⼤きくなる (信頼 0 の場合は?) • ホワイトペーパーを出しているから信頼性が⾼い? • 会社の運命を預けられる? ▪ CREの追加料⾦は0ドル • 提供できる信頼度を⾼めれば⾼めるほど、お客様にもご協⼒いただく必要がある • 無料ではない ◦ その代わりプロダクトで⾼い価値を提供し続ける必要がある ※1 Google の新しい専⾨職 : CRE が必要な理由 (10 19, 2016)
お客様から信頼を得るためには お客様 のことを綿密に調査して知る必要がある ↓ お客様の成功はなんだろう? ↓ ペルソナやカスタマージャーニーマップ で 仮説たてたり実際にインタビューを実施
お客様から信頼を得るためには お客様 のことを綿密に調査して知る必要がある ↓ お客様の成功はなんだろう? ↓ ペルソナやカスタマージャーニーマップ で 仮説たてたり実際にインタビューを実施 なにか違和感がある🤔
違和感の正体 いくつかのカスタマーサクセス本を読みあさって発⾒した ⾃分たちに都合の良い⽅向に解釈しがちでは? 🫠
そんな違和感を取り去ってくれたのが...... カスタマーライフサイクル
カスタマーライフサイクル
カスタマーライフサイクル Totango※2 Gainsight※3 ※2 Guy Nirpaz (著), Fernando Pizarro (著)
, Farm Don't Hunt: The Definitive Guide to Customer Success (English Edition) (3 21, 2016) ※3 Nick Mehta, How to Manage Your Customer Lifecycle From the Customer’s Perspective (5 4, 2018)
カスタマーライフサイクル ※4 ⼭⽥ひさのり, 完全版 カスタマーサクセス実⾏戦略 (11 1, 2023) 4つのフェーズ※4 ▪
導⼊ (Onboarding) • 顧客を⾃社の提供するサービス‧プロダクトを利⽤できる状態までもっていく ▪ 活⽤ (Adaption) • サービス‧プロダクトを利⽤し、顧客のサクセスを⽬指す ▪ 更新 (Renewal) • 変化が多い状態 (ネガティブな状態とポジティブな状態が混ざる) • (ネガティブ) 顧客の不満を察知し、先回りする • (ポジティブ) 予算確保のタイミングでクロスセル / アップセル を狙う ▪ 解約 (Canceled) • チャーンが決定した状態 • 将来の再契約を⾒越す
カスタマーライフサイクル ※4 ⼭⽥ひさのり, 完全版 カスタマーサクセス実⾏戦略 (11 1, 2023) 4つのフェーズ※4 ▪
導⼊ (Onboarding) • 顧客を⾃社の提供するサービス‧プロダクトを利⽤できる状態までもっていく ▪ 活⽤ (Adaption) • サービス‧プロダクトを利⽤し、顧客のサクセスを⽬指す ▪ 更新 (Renewal) • 変化が多い状態 (ネガティブな状態とポジティブな状態が混ざる) • (ネガティブ) 顧客の不満を察知し、先回りする • (ポジティブ) 予算確保のタイミングでクロスセル / アップセル を狙う ▪ 解約 (Canceled) • チャーンが決定した状態 • 将来の再契約を⾒越す 導入期の奥が深いことを認識できた
カスタマーライフサイクル ※4 ⼭⽥ひさのり, 完全版 カスタマーサクセス実⾏戦略 (11 1, 2023) 4つのフェーズ※4 ▪
導⼊ (Onboarding) • 顧客を⾃社の提供するサービス‧プロダクトを利⽤できる状態までもっていく ▪ 活⽤ (Adaption) • サービス‧プロダクトを利⽤し、顧客のサクセスを⽬指す ▪ 更新 (Renewal) • 変化が多い状態 (ネガティブな状態とポジティブな状態が混ざる) • (ネガティブ) 顧客の不満を察知し、先回りする • (ポジティブ) 予算確保のタイミングでクロスセル / アップセル を狙う ▪ 解約 (Canceled) • チャーンが決定した状態 • 将来の再契約を⾒越す 直視したくないこの状態を意識できるようになったこ とで戦略の幅を変えることができた
カスタマーライフサイクルを 意識したプロダクト開発
カスタマーライフサイクルを意識して実施した結果 ▪ ペルソナ • カスタマーの状態を意識して分けることができるようになった ◦ 課題を解決したい新規カスタマー ◦ 別サービスで課題が解決できなかった新規カスタマー ◦
⼀度離れてしまったけど、別サービスでも課題を解決できなかった再訪カスタマー ▪ カスタマージャーニーマップ • 導⼊期を細分化してより深い検討ができるようになった ◦ 認知 ◦ 興味‧関⼼ ◦ ⽐較‧検討 ◦ 購⼊ • 活⽤期と更新期を細分化して、施策の検討の質を向上した ◦ セグメントとターゲットを細分化
カスタマーライフサイクルを意識して実施した結果 ※5 ジェフリー ムーア (著), 川⼜ 政治 (翻訳), キャズム Ver.2:
新商品をブレイクさせる「超」マーケティング理論 (10 1, 2014) テクノロジーライフサイクル ※5 のそれぞれの状態を意識した施策を検討することができた 2.5% 13.5% 34% 34% 16%
カスタマーライフサイクルを意識して実施した結果 ※5 ジェフリー ムーア (著), 川⼜ 政治 (翻訳), キャズム Ver.2:
新商品をブレイクさせる「超」マーケティング理論 (10 1, 2014) 2.5% 13.5% 34% 34% 16% レイトマジョリティからアーリーマジョリティへ :オンボーディングの拡充 アーリーアダプターからイノベーターへ :更新期の施策を拡充 アーリーマジョリティからアーリーアダプターへ :活⽤期の拡充 テクノロジーライフサイクル ※5 のそれぞれの状態を意識した施策を検討することができた
その他、意識が変わったこと ▪ オフボーディングの重要性 • 不満をもって去っていくのではなく、ファンのままでいてもらうために必要なことを考える • ⾃サービスで解決できなかったことをより深堀りする • 復帰時の再導⼊を簡単にできる ▪
カスタマーサクセスとカスタマーサポート • カスタマーサポートは守り‧受動的ではあるが、⼟台ができてこそカスタマーサクセスが⽣きる • カスタマーサクセスは、導⼊前の顧客理解をより重点的に⾏い、 課題が解決できなければ購⼊させないことも視野に⼊れる
その他、意識が変わったこと ▪ 問い合わせ対応 • そもそも問い合わせ⾃体、エネルギーが必要となる • 問い合わせをくれるのは体感2割で、問い合わせをくれないけど困っているカスタマーがいる ▪ FAQ •
カスタマーサクセス⽂脈のFAQか、カスタマーサポート⽂脈のFAQか • UX/UIの問題なのに、やみくもにFAQを作成していないか? • モバイルアプリ観点だと、FAQがなくても利⽤できるUIであるか? ▪ アクセスログ設計 • ログの向こうにカスタマーがいる • ログを追えばカスタマーの⾏動が把握できる設計
まとめ
まとめ ▪ カスタマーサクセス本を読んでカスタマーライフサイクルを知り、考え⽅に深みがでた。 ▪ 導⼊期をよく知ることで、顧客理解‧仮説検証がよりしっかり検討できるようになった。 ▪「顧客のサクセスとはなにか」に考え抜くことで、提供後のことまで考えた施策を実施できる。 ▪ 解約までを考えることはあるが、再復帰を考慮できるのはカスタマーに向き合っているからこそ。
ありがとうございました